藤野古白句 「雨夜の句合」より10句

講談社版「子規全集 第十五巻 俳句會稿」より、明治26年3月4日に詠まれた藤野古白の俳句を選出しました。
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日付 明治二十六年三月四日
表題 雨夜の句合

蜂の子に袖打拂ふ花の壺
帰る雁沖白う夜はかせ寒し
芥子わかは乳女かはたけのかきの外
菜の花や末寺の見ゆる麓迄
踏破る袴の泥や揚雲雀
我戀の蛤ひらふかひもがな
馬の尾は結んて花につなきけり
神垣を鹿ふみ破る木の芽哉
通りぬける御下屋敷の餘寒哉
丸木橋人に驚ろく小鮎哉


底本:「子規全集 第十五巻 俳句會稿」講談社
発行:昭和52年(1977年)7月18日

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