X (formerly Twitter) 社による貴族氏のアカウント凍結への抗議
【拡散希望】現代芸術家である貴族 @duNzSR1M2PmYJsj 氏のアカウントが凍結されました。その原因となったと思われるのが添付画像 (とくに左) のツイートで、著名人含む多くの方からの「いいね」や賛同も得ていた、まったく問題ない内容のものでしたが、これを「Xルール」(とりわけ「児童の性的搾取に関するポリシー」) に違反したとみなしたもののようです。これは運営の「Xルール」についての不精確な理解に起因するものであり、貴族氏のツイートはまったく「ポリシー違反」をしていません。そのことを以下に論証します:
恐らく凍結理由になったと思われるツイートが、左のスクショである (上から①、②、③とする)。まず注意しなければならない点は、ここで何度か使われている「ロリコン」という語であるが、文化的概念である「ロリコン」と、医学的概念である「小児性愛者 (pedophilia)」と、犯罪学的概念である「小児性犯罪者 (child molester)」とは、すべて異なる概念である、ということである (概念の内包が異なるどころか、外延においてもまったく一致しない)。もちろん「ロリコン」が「小児性愛者」と同義で用いられる場合もあるが、貴族氏は左③において「ロリコン的表現」という言い方をしており、所謂 “萌え絵” なども含めた広範な文化現象として、本来の語義で「ロリコン」を用いているのは明らかである。従って「某ロリコン」(左①) とか「ロリコン趣味者」(左②) といっても、小児性犯罪者どころか小児性愛者すら含意するものではなく、ロリータファッションや容貌体型への好みなども含めて、性愛の対象が未成年であることすら特に含意されないだろう。繰り返すが「ロリコン」は文化現象であり、年齢という概念の適用されないイラストや、アニメ絵を好むオタク趣味全般、また単にかわいい衣装をつけた女の子(例えばアイドルには未成年者が当然に含まれる)が(性愛対象としてではなく)好きなだけでも「ロリコンだ」という風に言われるのであるから、「児童の性的搾取 (child sexual exploitation)」とは、直接には全く関係のない概念である。さて X (formerly Twitter) 社の「児童の性的搾取に関するポリシー (https://help.twitter.com/ja/rules-and-policies/sexual-exploitation-policy)」によれば、「未成年者に対する性的関心を、個性や性的嗜好として助長または正常化する」ことが「ポリシーへの違反」として挙げられている。私はこのポリシーの書き方自体が非常に不明瞭であり好ましくないものであると判断するが、今はこのポリシーを前提的に承認するとして、しかし貴族氏の①、②、③のツイートは、いずれもそれを「助長 (promoting)」していないことは明白であり、それどころか「正常化 (normalizing)」もしていない。「ロリコン趣味者」が「未成年者に対する性的関心 (sexual attraction to minors)」を持つこと自身はもちろん (常にそうであるわけではないということは既に上述したが) ありうることではあるが、「現実にしたら自分が傷ついて泣くかもしれない」(左①) という発言を紹介することは何ら「正常化」ではないし、さらに貴族氏はそれに「自制心」(左②) を (当然あるものとして) 要求しているのであるから、特にそれを正常なものとして捉えていないことも、また明らかであると言わざるをえない。一読して明らかだが、ツイート全体の趣旨は次のとおりである: 小児性犯罪者が犯した犯罪事件に関して、先述のように範囲も意味も異なる「ロリコン」全般について「ロリコンバッシング」(左①) が生じることは、(貴族氏には) 感情的には理解できるものの、「性急で物騒な言葉」(左②) が飛ぶことは (そもそも「ロリコン」と「小児性犯罪者」は、意味も指すものも全然異なるのであるから、無関係な人間に心理的危害が及ぶ可能性を考えても) 危惧されるべきである。ツイート①~②が、その実例の提示という形式になっている。「シスヘテロ男性が皆レイプをするわけではない」(左②) のは、言うまでもなく当然である。もしこのようなツイートが「児童の性的搾取」(の正常化) に該当するのであれば、シスヘテロ男性に通常の性欲があるという事実を述べることは「女性の性的搾取」(の正常化) に該当するのであろうか? もちろんそのようなことになりはしない。さらに左③では、そのような (小児性愛者とも小児性犯罪者とも区別された) 全般的、かつ「児童の性的搾取」という観点からは問題のない「ロリコン的表現」に関しても、なお貴族氏が「加害的」だと捉えていることがわかる。これのどこが「正常化」に当たるというのか、論理が理解できる人がいたら是非、教えて頂きたいものだ。
スクショ 右③についても言及しておこう。まず「迫害してはいけない」というのは、当然の話である。強盗や殺人犯であろうとも法の下に裁きを受けるのが当たり前であって「迫害してはいけない」に決まっているし、ましてや犯罪事実もなければその計画もしていない者を「迫害してはいけない」のは、欧米諸外国であれ「児童の性的搾取」に対処している国連であれ、およそ自由で平等な価値観を共有するすべての主体の共有するところのものである。ここで言及されているのは「ロリコン趣味」だが、仮に「ロリコン趣味」と直接の関係がない「(犯罪者ではない) 小児性愛者」に関してであっても、「治療の対象とするべきだ」という主張はあるが「迫害するべきだ」という主張はない (公正な人権の原則に従う、あらゆる国内外の主体においては)。従って「迫害してはいけない」という結論には、何一つ瑕疵はない。「おそろしい犯罪をする可能性がある」のは「シスヘテロ男性」であっても同様であることは、既に述べた。従って右③もまったく問題のないツイートであり、凍結の理由とはなりえないことが明々白々としている。
以上の議論から、貴族氏のツイートが X (formerly Twitter) 社の「児童の性的搾取に関するポリシー」に違反するものでないことは誰の目にも明らかであり、このような凍結は公正な言論プラットフォームとしての X (formerly Twitter) の価値を大きく毀損するものであるから、私は一ユーザーとしてこの処置を非難する。貴族氏の一刻も早い凍結解除を求めるとともに、X (formerly Twitter) に対して厳重に抗議するものである。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?