
【企業案件解説】企業がどの様にタイアップ先を探すのか~インフルエンサー向け~
マーケターのタニです。これまで芸能事務でマネージャーと企業でインフルエンサーマーケティングを担当してきた立場から皆様に役立つ情報を発信しています。
今回はインフルエンサーの方、インフルエンサーを目指されている方に向けて「企業の担当者がどのようにタイアップするインフルエンサーを探すのか」について解説したいと思います。
企業から案件を受けたいと思っている方必見の内容になりますのでぜひ最後までご覧ください。
インフルエンサーの探し方 4種類

企業の担当者として、インフルエンサーを探す際の探し方を4種類ご説明します。
自社で探す
どれほど割合の会社が自社でインフルエンサーマーケティングをやっているかわかりませんが、名の知れたブランドでも担当者が1,2名でSNSの運用と一緒に担当している場合があります。代理店に探してもらう
有名なインフルエンサーに依頼している場合やSNS周り全般を代理店が運用している場合、インフルエンサーマーケティングに関しても代理店が行っている場合があります。自薦の方を採用する
まれに、インフルエンサーの方から会社に売り込みのメールや資料が届くことがあります。私が担当だったころにも自薦の方に依頼したことがありますし、担当者は一度目を通すかと思いますが、採用確率はあまり高くないように思えます。
同じフォロワー数で似たようなジャンルを投稿しているインフルエンサーがタイアップしている場合、売り込んでみるのも一つの有効な手段です。インフルエンサーからの紹介
定番で毎回起用されているインフルエンサーがいる場合、他におすすめの方を紹介いただく場合があります。
同ジャンルのインフルエンサー同士がコラボしていることも多く、発掘のため、時折企業担当者からも他の方を紹介いただけないか聞く場合があります。
※ご要望があれば、別の記事にしたいと思います
インフルエンサーの方にとっては自社でタイアップ先を発掘している企業をターゲットにアプローチしてみることが、案件獲得につながる可能性が高いといえます。
インフルエンサー選定の主な確認項目
続いて、タイアップ先を探すとき、主にどのようなところを見るかについてお話していきます。
定量面

まずは、プロフィールなどから見ることができる、数値情報を紹介します。
他のSNS利用
YouTube,TikTok,Instagramなどいくつ媒体を利用しているか確認します。案件によって媒体が指定されている場合もあれば、複数の媒体を使う場合もあり、後者の場合は他数値を総合して比較することがあります。フォロワー
説明するまでもありませんが、どれほどのリーチ数になるかの参考値になります。エンゲージメント(平均:いいね・コメント・シェア・保存数)
媒体によってはエンゲージメントが表示されているため参考にすることがありますが、いいねの数への依存度が高いためあくまで参考に
コメント・シェア・保存数は購入意欲が高い場合が多く、重要な数値です。
どれも、一定期間の平均や中央値をとることで、たまたまバズった投稿を均して評価します。(通常の発信力で比較するため)投稿数(最近投稿しているか)
発信をやめているゾンビアカウントかどうかを判別します。
媒体によりけりですが、週1回投稿していれば選定から落ちることは少ないと思います。ファンデータ(フォロワーの男女比・年齢層)
商品を訴求したい対象と性別や年齢層が一致しているかを確認します。
マーケターであれば必ず届けたい層のイメージを持っていますので、そこと乖離していると選ばれないことになります。過去タイアップ投稿成績
再生回数やエンゲージメントなど、通常の投稿とは分けて評価しどれほどの成績だったかを見ます。
特に、競合ブランドのタイアップは必ずチェックします。
通常の投稿に比べタイアップ投稿はパフォーマンスが8割程度に落ちることは前提ですが、大きな乖離があれば避ける可能性があります。
競合他社から案件を受けているからと言って、案件を依頼を避けることは少く、実際はむしろ反社チェックなどが済んだ良質なインフルエンサーとして見る人が多いように感じます。
他社がタイアップした商品よりも良いものであるという自信があれば、愛用品を自社ブランドに上書きしに行くこともあります。
定性面

実際にタイアップ先を選定する際は、定量面だけでなく定性面を確認します。定量面よりも重視されることもあり一定担当者の好みが出る領域でもあります。
自社のブランドが好きか
好きなものには熱が入るため投稿の質も上がります。
PRしていただく際に、案件だからとドライに紹介されるより、自社のブランドが好きな人に依頼したくなります。会社の規定に反しない人か
企業として反社は100%NGですし、疑いがある方へも依頼することは難しいため、そのような匂わせがある方へは依頼しません。PRしたい製品のブランドイメージとマッチするか
PRしていただく商品にはブランドイメージというものがあります。
CMなどと同じく、誰とタイアップしているかが大きくブランドイメージに影響するため、普段の投稿から自社製品をPRしているイメージを想像し、判断します。タイアップするイメージが湧くか
過去タイアップ投稿内容などを中心に、商品を紹介した際に投稿に違和感が出ないかを確認します。
明らかに通常の投稿とタイアップ投稿のテイストが違う場合、視聴者に嫌われてしまう要因になるため、重要な観点です。
その他

すでに決まっているタイアップ先とのバランス
インフルエンサーマーケティングにおいて、一人だけに依頼するケースはまずありません。ですので、他に依頼するインフルエンサーが決まっている場合は、決まっている方とのバランスを見ながら選定することになります。
同じような層に繰り返し、リーチしたい場合・そうでない場合がありますので、インフルエンサーの方からどうこうできる訳ではありませんが、早い時期から候補に入っている方が選定時は有利になります。事務所に所属しているか
無所属と所属でよい側面と悪い側面がありますが、そもそも打診する際のアプローチ方法が異なるため、必ず確認します。
一概には言えませんが、同じアカウントでも事務所に所属していることで依頼費用が増加する懸念を考えます。しかし、公開期日が迫りすぐに依頼したい場合は、提携している事務所所属に依頼することもあります。
※この辺のメリットデメリットは需要があれば別途記事にしたいと思います
ご覧いただきありがとうございました。
今後も投稿していきたいと思いますので、企業のインフルエンサー担当者に聞いてみたいことがありましたらコメントお待ちしております。