修学旅行より楽しかった!?ローカルキャリアツアー現地研修活動報告
集合写真をヘッダー画像にしましたが、サイズの関係で僕はおでこだけしか写っていません。
はじめに
どうもこんにちは。ローカルキャリアツアー(以下LCTと呼びます)運営の谷一(たにいち)です。
先月の初めに行われた、3日間のLCT現地研修の開催報告をしていきます。
「ちょっと待って。そもそもLCTって何やねん」
そう思った方のために簡単に説明を。
LCT(ローカルキャリアツアー)とは?
一言で表すと、「学生が地域との関わり方を見つけるツアー型プログラム」です。
このツアーは 事前研修、現地研修、事後研修、報告会
の4つに分かれています。
事前研修…地域でやりたいことを考える
現地研修…実際に地域に行ってやりたいことを試す
事後研修…学びを振り返り、実行計画を考える
報告会 …自分のやりたいこと仲間を集める
参加者の「地域でやりたいこと」を実現できるまでしっかりサポートしちゃいます。
「もっと詳しく聞きたい!」と思った方はこちらへ。
先日は報告会も開催しました。報告会では、参加者が主に現地研修を通して学んだことをまとめ、外に向けて発信しました。
現地研修ではどんなことをしたのかと気になる方もいるかと思います。
今回は特別に現地研修での各班の学びを中心に共有します。
現地研修振り返り
舞台は宮崎県日南市。参加者には事前に興味分野によって
公務員班、地域おこし協力隊班、食農業班、PR班
の4つに分かれてもらいました。
現地研修の1日目と2日目は公務員班、地域おこし協力隊班、食農業班で活動し、3日目は振り返りと観光をしました。
PR班は他の班に同行し、取材を行ったり参加者に取材したりして、それをフリーペーパーを作成しました。
クオリティすごく高いです。報告会限定配布なのでもし見たい方がいらっしゃいましたらお声かけください。
今から紹介していくのは現地研修での各班の学びです。
公務員班
主にジョブシャドウイングを中心に活動しました。
ジョブシャドウイングって何?
働く大人に影のように密着し、働く様子について観察する教育プログラム
超密着型企業見学みたいな感じです。今回は日南市マーケティング課の田鹿さん、総合戦略課の金丸さん、そして日南市崎田市長に話を伺いました。
まずは田鹿さんのお話から。
崎田市長から抜擢された田鹿さんは、マーケティングの考え方を地方創生に取り入れ、地方の経済が潤うような戦略を立てています。
お話の中でたくさんの学びがありましたが、中でも大きな学びは
情報を知ることとそれを正しく理解すること
行政と企業には意思決定の相違があり、上手くいかない所も多いそうです。PRにおいても「どう主張したら取り上げてもらえるか、
相手がどこを求めているのか?」を「知る」ことが重要だとか。
そして、それを正しく理解する必要があります。テレビや広告で発信されている内容は、多くの人に見てもらうために言い繕ったものが多かったりするので、
しっかり物事の真実を「正しく」理解することが大切だとおっしゃっていました。
次は総合戦略課の金丸さんにお話しを伺いました。
日南市飫肥地区は城下町として栄えた過去があり、今は武家屋敷などのリノベーションを軸とした飫肥再生事業に注力しています。
その事業を先陣を切って行っている金丸さん。
日南市では行政と民間の連携がとてもスムーズなので、市をより良くする変化をどんどん行っていました。
金丸さんいわく、「日南市の特徴、歴史、市民の人柄等 その土地にあった改革を行っていくことが大切」だそうです。
ただ他の地域のマネをするのではなく、自分たちに合ったものに置き換えて行うことが大切だと学びました。
最後に日南市の崎田市長のお話です。
33歳という若さで市長に当選し、圧倒的な行動力で難しい課題にぶつかっても、「出来ない理由ではなく、出来る方法を考える街づくり」をモットーに、積極的に民間と手を組んで事業を展開なさっています。
常に周りに目を向け、市民に寄り添った街づくりを考えてらっしゃいます。
地域おこし協力隊班
この班は日南市の油津商店街を中心に活動しました。
1日目は日南市の地域おこし協力隊である杉本恭祐さんと交流しました。
杉本さんとの交流会では、班のメンバーがそれぞれのやりたいことを形にするために、具体的なアドバイスをしてくださいました。
(写真の左から2番目の方が杉本さんです)
大学進学時に宮崎に住む人の良さに魅かれ、「宮崎のために何かしたい」と思った杉本さん。
現在は油津商店街にある様々な店舗の店長をなさっています。
地域で実際に活動なさっている方のアドバイスは具体的なものばかりで、班員のその後のアクションの参考になっています。
「自分のやりたいことを実現させるためには、常にやりたいことを口に出し続けることが大事」
杉本さんはそうおっしゃっていました。
常にやりたいことを情報発信することで、周りが協力して人を繋いでくれたり、共感した人が自然と集まってきます。
予定していた時間を大幅にオーバーしてしまいましたが、とても有意義な時間になりました。
2日目は宮崎の大学生向けにイベントを開催しました。その名も「日南市フォト選手権!」。
コンセプトとしては、油津商店街を知りつつ、宮崎の大学生と関西の大学生が交流を深められるようなイベントです。
お喋りしながら実際に商店街を練り歩きました。
宮崎の方は優しい方ばかりで、すぐに仲良くなることができました。
イベント企画未経験の参加者がツクリテとなった瞬間です。
とても楽しい時間を過ごせました。
食農業班
1日目は「くらうんふぁーむ」を営んでいる渡辺泰典さんのもとででお話を聞きました。渡辺さんのお話を伺いました。
自転車旅行をしている途中で日南を訪れて魅力を感じ、移住されました。
渡辺さんのお話で得た学びは
地域で活動するときにどれだけその土地の人々の信頼を得ることができるか
ということです。
また、地域での人脈を作っておくことで、自分のやりたいことをスムーズにできる、ということもおっしゃっていました。
このように、現地で活動している人にしか分からないような話をたくさんしてくださいました。
面白かったのは、その地域の言語を習得することで活動のしやすさがぐんと違ってくるそうです。意外なところも大事なんですね。
「地域では人との繋がりが大事になってくる」という、当たり前のようでとても大切なことを学ぶことができました。
2日目の午前はあすか農園の辻麻須香さんのもとに伺いました。
元キャバ嬢という異色の経歴を持つ辻さん。
日南に移住した時は、農業をやるつもりがなかったとのこと。
何の知識も経験も持たずに農業の世界に飛び込んでみて感じたのは、
知識がなくとも、熱意があれば周りの人は協力してくれる
ということだそうです。
やりたいことにひたむきであれば、必ず誰かが助けてくれる。とにかくやってみることの重要性がわかりました。
また、自分にとってマイナスになるようなことはしない、そのように対象を絞ることで活動のしやすさが変わってくるということです。
自分のやりたいことを実現するための判断軸やアピールのやり方などを知ることができました。
2日目の午後は日南市酒造会館の店長を勤める照井絢子さんのもとへお話を伺ってきました。
生まれも育ちも岩手県で、大学卒業を機に日南へ移住。
今の仕事は伝統産業を途絶えさせたくない思いがあった、というよりも若者が受け継ぐことで話題性があるからということだそうです。
このことから、伝統産業を継承するハードルは意外と低いんだな、ということに気づくことができました。
また、外からやってくる移住者や若者の声を求める日南では、
ビジネスをしていると利益を上げながらいつの間にか地域活性や伝統産業の維持につながっている
いうことを学ぶことができました。
また、地域おこし協力隊などの制度を何も使わずに自分で取り組むことで自身の本気を見せることができたとのこと。
現在の活動でも大いに役に立っているそうです。
それぞれの班でたくさんの学びがあり、それは今でも参加者のアクションに繋がっています。
「楽しい!」だけじゃなく、大きな学びを得ることができるそう感じるツアーだと思います。
LCT現地研修に携わってくださった日南市の方々、ありがとうございました。
次のLCTはいつ?
「興味あるから行ってみたい!」
そう思ってくれた方、ありがとうございます。
もうご存知の方もいるかと思いますが、次のLCTは11/23,24に開催します。舞台は岡山県西粟倉村です。
そもそも西粟倉村とは?
西粟倉村(にしあわくらそん)
岡山県にある人口約1500人の村。面積の約95%が森林で、村の資源だけでなく人の資源も活かしたまちづくりを行っています。
また、「ローカルベンチャー」という言葉が生まれた場所でもあり、現在は様々なベンチャー企業が集まって新しい事業を作り出しています。
西粟倉村についてはコチラ↓
西粟倉村ではどんなことするの?
主に企業見学や行政の視察などです。
詳しいタイムラインはこちらをご覧ください。
参加者が続々と集まっており、枠も残り少なくなってきています。
「行ってみたいけど、少し不安だな…」という方
説明会も予定しています。
もう一度言いますが、残席が少なくなっているのでお早めに。
実りの秋になること間違いなし。この機会に地域への一歩を踏み出してみませんか?