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大学受験を回想してみる
仲の良い従兄弟が今年受験だった。自分が受けた大学と同じような大学を受けている事もあり、度々LINEをしていた。ちょくちょく結果を聞いていたけれど、今日本命の大学に落ちたみたいだ。滑り止めには受かっているから行く所がないわけではない。
本当は昨日既に本命の発表はされていた。しかし、相談の結果今日の最後の試験が終わるまで見ない事になった。
自分が受験生だった時、早稲田の試験の休み時間に滑り止めで受けた法政の結果を見てしまい、泣きながら最後の教科を受けたのを踏まえたからだ。最初は見ても変わらんやろぐらいのテンションで返信しようと思っていたが、ちゃんと思い返してみたらそう言えば泣いてたのを思い出した。
自分の受験は滑り止め2つを見事に滑って結果的に1番じゃなかったけれど行きたい大学の行きたい学部に行けた。
2/1の滑り止めの滑り止めから受験が始まっていきなり滑った。(正確には補欠だった。)2つ目の受験よりも前に結果が出たから凄く幸先の悪いスタートだった。でもここは本番よく解けなかったのでまあそんなもんかと思って次を受けた。次の滑り止めは物凄く出来た。これは完璧に受かった自信があった。しかしこれが落ちていた。こいつが俺を早稲田の試験の途中に泣かせた。沈んだ。受験最終日終わった瞬間に友達と1年ぶりに遊ぶ約束をしていたけれどそんな気分には到底なれなかった。親に電話して一目散に帰った。ああ、人生が終わったと思った。今思えば全然そんな事ないのに。浪人で自分なりにまともに勉強してきて落ちたんだ。ほとんど準備もせずに落ちた現役の不合格とは全く違う喪失感だった。親の職場に呼び出され、もし補欠が繰り上がったらそこに行くように言われた。しかし自分はその大学にはなんとしても行きたくなかった。あまり議論が進まず結局商店街を泣きながら歩いて帰った。
なんかカッコつけて回想してるけど泣きすぎてるな。もうこの時20歳直前なのに。
でも、自分はこういう所が受験の良いところだと思っている。
本当は全然良くないのは分かってる。こんな辛い気持ちを毎年多くの人がしてるのは良い事ではない。それでも自分にとってはこの挫折が良かったと思う。20歳近い男が涙を堪えられない。こんなに感情を揺さぶられることはそう多くないだろう。こんなに嫌だった出来事も3年が経つと全く思い出さないし、思い出そうとしてもあやふやになってくる。受験で人生は決まらないと思うけど、それは自分が結局そこまで妥協せずに大学に入れたからだ、とも思う。もしあそこで滑り止めの大学に行ってたり2浪してたりしたら気持ちが変わってる可能性は大いにある。だから従兄弟に浪人の打診をされた今も上手く答える事は出来なかった。人によって違うからなんとも言い難い。なんなら浪人が良かった人なんて少数派なんじゃないかな。従兄弟を落としたのムカつくなあ。めっちゃ良い奴なのに。やっぱり受験は良くないかもしれない。でも仮に従兄弟の受験が100%上手くいかなくてもあいつは真面目で面白い奴だから今後の人生絶対右肩上がりだ。
最近は泣いてないから次にこんなに泣くのは誰かの結婚式とかだと良いなあ。