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余命日記⑤ 〜だましだまし〜
予兆はある、あった。
自分のことはなかなかわからないもの。今になって思い返せば、という経験を山ほどしてきたはずなのに幾つになっても「そのこと」に気づいていないのは、これは人の性なのでしょうか。
2年ほど前「人生終盤でもう一回くらいマラソンを走ってみたいな」と思い、ウェアを買い、重い腰を上げて近所の河原を、まずは軽くランニング。
走れない。というか100メートルも走らないうちに息が上がって苦しくて、ジョギング程度の走りも出来ない
今になって冷静に考えてみれば、この時から心肺機能が落ちてきていたと思えるのです。ホンの数年前、いつもの格好で難なく1キロ程度は走れて、そのちょっと前にはウェアを着て5キロ10キロと(ゆっくりながらも)走れていたのに、これはなにか異変が起きているかも、と思えなかった自分を今更後悔しているわけです。
でも、これは私個人の話だからまだ良しとして。「そのこと」「その時」を見逃していることが今、世間のそこいら中に転がっていることに気づいている人はどれくらい居るのだろう。
例えば
処理水は、安全だからというのは100歩譲って納得するにしても、説明を尽くしたと言えるほどの説明をしてきたのか?当事者である電力会社って今までなにをしてきたのか、ほとんど明らかにされていなし、誠実にやってきているのだったらなぜそれを公開してこなかったのか、なにもしていないから、と思われても仕方ないし。なにより莫大な税金を注ぎ込んで廃炉作業は行われているのに当の会社は株主への配当が復活した、業績好転、なんてさも明るいニュースのように報道されるけど、税金、使いっぱなしで自分たちはしっかり利益をあげている。なんだかおかしくない?と誰も思わないんだろうか。
そしてマイナカード。紐づけだなんだと言われるけど、この個人情報と直接結びつく「番号」は他国でも運用されているけど、発行された際にいわれるのは「くれぐれも自宅で厳重に管理すること。けっして持ち歩かないこと」。そもそも数々の個人情報と結びついたものを持ち歩かせることがおかしい、と思わないんだろうか。
なんだか 〜だましだまし〜 でなんとかなるって、個人的な事情ならまだしも、国があいも変わらずやっているって… 絶望的ですね。
冒頭の写真は近所で見かけたカモの親子。邪念もなくひたすらひなを見守る姿に、ちょっとだけ癒やされました。