下位層(IPv4 ヘッダ)



OSI参照モデル(3層)


IPv4 ヘッダ

◇ バージョン(Version)

IPヘッダのバージョン
例)4:IPv4、6:IPv6 など

◇ ヘッダ長(Header Length)

IPヘッダの長さ

◇ サービスタイプ(Differentiated Services Field)

音声トラフィックやデータトラフィック等のデータ送信の優先順位

◆ Differentiated Services Code Point(6bit)
PHB(Per Hop Behavior)表ごとのDSCP値により転送処理を決める
※前半3bitは「IP-Precedence」と互換性あり
前半3bit:優先度
後半3bit:破棄度

◆ Explicit Congestion Notification(2bit)
ネットワークのアクセス集中を通知
前半1bit:ECT(ECN Capable Transport)
 上位層(3層~7層)がECNに対応しているか
後半1bit:CE(Congestion Experienced)
 ネットワーク機器がアクセス集中しかけていることを受信側に通知


◇ 全長(Total Length)

「IPヘッダ + TCPヘッダ + ペイロード」を合わせた長さ

◇ 識別(Identification)

パケット分割時に、分割したパケットに同じ識別番号を付与し、複数パケット受信時も識別番号に基づき組み立てる

◇ フラグ(Flags)

パケット分割の制御

◆ Reserved
 未定義 (常に0)
◆ Don't fragment
 フラグメントするか (0:許可、1:禁止)
◆ More fragments
 後続にフラグメントがあるか (0:なし、1:あり)
※フラグメント:パケットを分割


◇ フラグメントオフセット(Fragment Offset)

パケットが分割された際、分割されたパケットの何番目に位置するのか

◇ 生存時間(Time To Live)

ルーティングできる回数

◇ プロトコル(Protocol)

上位層(トランスポート)のプロトコル識別
例)6:TCP、17:UDP

◇ ヘッダチェックサム(Header Checksum)

IPヘッダに欠損がないか確認

◇ 送信元IPアドレス(Source Address)

自身の機器に割り当てたIPv4アドレス

◇ 宛先IPアドレス(Destination Address)

通信相手の機器に割り当てられたIPv4アドレス

◇ オプション(Option)

基本使用せず、ソースルーティング等で使用
※ソースルーティング:送信元から宛先までのルーティング経路を指定

◇ パディング(Padding)

オプション利用時に、32ビット単位になるように「0」で調整