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デザイン思考のプロセスで大事なアンカーポイントって?

こんにちは!株式会社NTTデータのデザイナー集団「Tangity」で、デザイン部門の責任者をやっていますFumiです。

デザイン思考は、今となってはビジネスをしている人であれば、聞いたことがある、実践したことがあるみたいな人が多くなってきました。ただ、「思うような結果が出ない」「本当にこんなので良いサービス、プロダクトが生み出せるのかわからない」と思った人はたくさんいるのではないでしょうか?

もちろんデザイン思考は「魔法の杖」ではないので、全ての事象に最適に対応できるようなものではありません。なるべくどんな事象にも対応できるように一般化されたプロセスと手法により、色々な人が体系だって実施できるプロセスとなっています。
ただ、これからお話しする3点を抑えておくと、より良い結果が生まれる一助になるかもしれません。
今回の記事では、「デザイン思考でみなさんがよく知ってるダブルダイヤモンドで大事なアンカーポイント」についてご紹介します!

一般的なダブルダイヤモンド

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みなさんがよく目にされるダブルダイヤモンドは、このように

Discover - Define - Develop - Deliver

の4Dを実施していくイメージかなと思います。
(上記のイメージは、Tangityで使っている用語に合わせています。)

Discover
プロジェクトの方向性を決めてから、人間中心のリサーチをします。必要に応じて、マーケットやビジネスのリサーチもします。その上で機会のあるエリアがどの辺りなのかという視野をどんどん広げていき、情報をリッチにしていきます。

Define
リッチな情報から機会の特定を実施します。サービス、プロダクトは机上では無数に作れます。ただ、提供すべき価値のエリアでサービス、プロダクトを検討する必要があるので、その提供すべき価値を特定します。

Develop
提供すべき価値における最適なソリューションを検討するフェーズです。ここでもアイディアの視野を広げ、リッチなソリューションの方向性を検討していきます。

Deliver
サービス、プロダクトのPSFを検証し、価値に紐づくソリューションを明確にします。そうすることで最初に提供すべき価値、かつPMFを検証する上で必要なサービス、プロダクトを設定できます。

ここで注意すべきは、一見シリアルで戻れないプロセスのように見えますが、大いに後戻りして良いプロセスであるということです。(戻ることが許させるのであればですが。。。)
その戻るポイントにいくつかのアンカーがあります。それをこれから3点ご紹介しようと思います。

Project Goal / Vision

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これは、最初にどういう思いを持ってプロジェクトをスタートさせるかです。
より具体的な方が良いのですが、まずは「誰・何に、どういうインパクトあたえることで、どういう存在でありたいか」くらいのところから考えます。
プロジェクトゴールだとより明確に、「いつまでに、どういう結果を出すために、どういう指標で、何を作るか」まで入れても良いかもしれません。それが検討できるだけの情報があればですが。

ここのポイントは結構スルーしてなんとなく始める人もいるかもしれませんが、すごく重要なポイントです。
最初のアンカーポイントであり、ここがぶれるとこの先のプロセス全てがぶれてしまいます。無理やり細かくする必要はありませんが、なるべく細かく設定できると次のプロセス以降で明確に判断しやすくなります。

Opportunity Areas

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各種リサーチが終わり、Defineというポイントで実施する機会領域の特定です。
ダブルダイヤモンドでの中心のポイントであり、これもすごく重要なアンカーポイントとなります。
多くの課題仮説を検証してきたと思いますので、ファクトの積み上げはできていると思います。その上で、Insightを抽出しなければいけません。
ファクトからの機会を見出す切り口はたくさんあります。それをどの切り口で特定するかがとても重要であり、機会を特定する上での基準のようなものが必要になってきます。

そこで見るべきものは、1つ前のアンカーポイントである、Project Goal / Visionです。そこからブレイクダウンされたアイテムが基準になり得るはずです。

Concept / MVP Definition

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ソリューションのアイディアが出て、PSFの検証を実施しながら、サービス、プロダクトにおける提供すべき機能を明確にしていきます。

ここでは具体的なソリューションでの検証を進めていくため、ユーザーフィードバックによる改善がすごい速さで回っていくはずです。これは良いことですが、目の前のユーザーだけをみてはいけません。1つ前のアンカーポイントで特定した、機会領域での解決すべき課題にしっかり紐づいているかが大事です。

このフェーズで一見ニーズが高そうなソリューションや機能をそのまま鵜呑みにしてMVPを検討せず、しっかり今までのアンカーポイント:Project Goal/VisionとOpportunity Areasを振り返り、あるべき姿、提供すべき価値とそれに紐づくサービス、プロダクトを明確化しましょう。

このように、この3点がダブルダイヤモンドではアンカーポイントになってきます。
いつもこの3点を意識しながらプロセスを実施することで、より良い結果を導けると思いますし、Tangityでは常日頃それを実践していきたいと思っています。

それでもいつもうまくいくわけではない

ここまで話して、
「これってウォーターフォール的なやり方で、今のサービス、プロダクト開発に時勢としてあってないのでは?」
「新規事業であれば、Pivotすべきポイントってどこになるの?」
「そもそもデザイン思考ってイノベーションを産まず、中庸な物しかできないよね」
とか色々出てくるかもしれません。

先にも述べた通り、デザイン思考:ダブルダイヤモンドは「魔法の杖」ではないため、合わないモノももちろんあります。しかし、多くの問題は環境セットアップのことの方が多い印象があります。この辺はまたいつか書いてみたいと思います。

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