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レジェンド丸田祥三氏から「いいね!」をもらえるSNSの素晴らしき世界@Instagram
地に足がついてない浮ついた写真をインスタ映えと称したのは、もう何年前のことでしょうか。コントラスト強めで彩度マシマシのキラキラとした写真、特にセレブなバックグラウンドを醸し出しだした写真が流行りました。
今は真逆な淡い写真が大いに好まれ、オールドレンズのフレアやゴーストまでもがインスタ映えになりました。淡い写真は中国や台湾などでも好まれています。特にポートレート界隈では。
写真界隈にも流行り廃りはあるものです。
そんな流行りとは一線を画する写真家が丸田祥三氏です。
廃墟写真の先駆けと言われる写真家、レジェンドです。
今では長崎県の軍艦島や工場の廃墟を撮った写真はメジャーになりましたが、レジェンド丸田祥三氏が「棄景」を世に出したのは1990年代の半ばです。四半世紀前です。大学時代、写真や原風景、近代化産業遺産などをゼミで学んだりフィールドワークしていたワタシは貪るように写真集を見ていました。当時は軍艦島や炭鉱跡なんて好き好んで行く人はいませんでしたよ。軍艦島なんて漁船チャーターだったような。
ワタシは丸田祥三氏の影響で真冬の赤平の炭鉱跡や、これまた真冬の稚内の防波ドーム、旧軍の遺構などを一人旅がてら撮りに行ったものです。若かったなあ。
最近、廃墟を好んで撮影するアマチュア写真家が多いですけど、丸田祥三氏の写真とは似て非なるものです。ワタシが思うに。
丸田祥三氏は原風景を意識して、被写体である廃墟に敬意を払い、事前に廃墟の現役時代をしっかり調査し、ストーリー性を構築した上での作品です。そして写真を観た人に問いかける。あなたはどんなストーリーを描きますか?!と。廃墟に女の子のモデルをフレームに入れたり、色彩をガンと目立たせたり、まさにプロの写真家の凄みがあります。
打ち捨てられた民家や倒産したホテルにズカズカ土足で踏み入り、ただ廃墟という珍しい写真を撮るだけのアマチュア写真家とは天と地、雲泥の差なのです。廃墟好きなアマチュア写真家さん、そこに敬意はあるのかね?!想像力はあるかね?!
ただエモい廃墟写真が撮りたくて、朽ちた民家やホテル、工場の内部にズカズカ足を踏み入れるなんて被写体への冒涜、盗っ人みたいなものです。ワタシからすれば。
考えて想像して、然るべき敬意を払う。写真の撮り手の最低限の責務、マナーは必要だと感じます。
と、前置きが長くなりましたが、Instagramに以下の写真をアップしたらレジェンド丸田祥三氏から「いいね!」を頂いて、SNSも悪いもんじゃないな、と。前にブログに丸田祥三氏の写真集をレビューした記事をアップしたらTwitterでもコメント頂いて。嬉しいなあ。
ほらほら、こんなふうに「いいね!」くれたんです。
素直に嬉しいですよねえ。本当に有難き幸せ。
ということで、ワタシは丸田祥三氏のファンを続けますし、新しい写真集が出れば見ます。そうそう、丸田祥三氏はエッセイも秀逸なんですよね。あー、写真撮りたくてなってきたー!
おしまい。
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