いびつなチームに変化してしまった
今年の新加入・退団選手の年齢を検証してみます。
<IN>(年齢は2017年の満年齢)
瀬沼(27)本田(32)菅沼(27)南(24)中山(25)
阪野(27)児玉(30)加賀(34)中村(23)茂木(21)
風間(26)高橋(19)安西(19)太田(28)西村(24)
長沼(20)
加入選手平均年齢 24.18歳
<OUT>(年齢は2016年の満年齢)
山岸(38)比嘉(26)田代(28)林(30)川西(28)
伊東(29)渡辺(30)梅鉢(24)大黒(36)ディエゴ(32)
アルセウ(32)ディエゴローザ(27)
退団選手平均年齢・30.0歳
平均年齢で5.82歳若返りしています。38歳の山岸が退団するなど30歳台の選手達が多く退団。代わりに加入した選手は10歳台も含め若いメンバーが多く、若返りの幅としては大きい印象です。
さらに、2016年はこうなります。
<IN>(年齢は2016年の満年齢)
大黒(36)佐藤(26)イ(22)富居(27)鈴木(23)
韓(23)田代(28)栗山(26)梅鉢(24)荒堀(28)
ディエゴローザ(27)永藤(19)
加入選手平均年齢・25.75歳
<OUT>(年齢は2015年の満年齢)
中村(31)小椋(30)谷村(20)兼田(25)金(25)
日高(25)中島(31)山﨑(34)高木(33)萬代(29)
ロメロ(28)當間(26)宮阪(26)船津(28)西河(32)
高崎(29)
退団選手平均年齢・28.25歳
2.5歳の若返りとなりました。この年も30歳台・30歳近くの選手が揃って退団しています。
クラブを継続していくには、ある程度の若返りも必要です。しかし、ここ2年で多くのベテラン選手がチームを去っています。2015年の山﨑・中島・西河、2016年の山岸・大黒・ディエゴ・アルセウ・渡辺など出場が多くなおかつチームの精神面を支えていた選手が次々と退団。この結果、チームのメンタルに悪い影響を与えたものと考えます。
今日行われた東京V戦。結果3-1で敗戦しました。試合の入りは山形のペースで推移。しかし肝心な得点を奪うことが出来ません。結局、相手のファーストチャンスで失点してしまいます。
この試合で目に付いたのは、チャンスシーンでの足元一辺倒なプレーです。
試合中、ビルドアップ・パスでの攻撃の組み立ては悪くなかったと思います。逆サイドへの展開も多く幅も使えていました。
しかし、チャンスになるとボールを足元で扱ってします。そのためスピードをもってプレーができませんし、周りの動きもうまく合いません。
はっきり言います。プレーの選択が弱気だと。
スペースで受けても足元に止めて前向きなプレーができないし、ダイレクトで出すこともできない。唯一よかったのは瀬沼の落としから優平がシュートを打ったシーンぐらいです。スペースワークが出来ている為チャンスに繋がったと言えるでしょう。
ヴェルディは守備時にしっかり陣形を整えて守る傾向があります。そのためペナルティエリア付近ではスペースが少ないです。そのため、構えられた時にミドルシュートを打つという選択は悪くないと思います。
ただし、相手陣地にてボールを奪ったあとの攻撃は弱気でした。奪った後のパスは足元一辺倒。いいポジションを取れているとも言い難く、攻撃はうまくいきませんでした。
今の山形は、攻撃の組み立てからのフィニッシュ・ボールを奪った後のカウンター、共にうまくいっていません。監督はボールを動かして攻撃するスタイルを追求しボールの動かし方には一定の成果が見えるものの「ゴールを奪う」というシーンでは結果が出ていません。
あとは、メンタルだと思います。
チャンスのとき、足元ばかり見ず、いかに思い切り前を向いてプレーできるか。
退団したベテランたちは、(結果は別として)しっかり前を向いてプレーできていた選手達でした。
その後に入ってきた若い選手は、技術は高くても思い切りよくプレーは出来ていないように感じます。
ただ、不幸なことに、その若い選手たちには近くにいい見本がいません。前を向き、プレーでチームを引っ張るベテランがいないため、いつまでも自分の殻を破れずにいるのではないでしょうか。
以前、川西が「ザキさんを見て、俺も守備をしなければならないと思った」というコメントを残したように、ベテランの頑張りは若手選手に響くはずです。
今後も、選手を入れ替える・若返るだけで強くしようと試みても同じ轍を踏むことになるでしょう。
若手・中堅・ベテランがバランスよく所属し、みんなで切磋琢磨できるチームにする。
山形の浮上には、もう少し辛抱が必要かもしれません。
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