結局、正直物がバカを見るんだ
僕は責任を負いたくない。
世の中には責任感を持つ人が一定数いる。サークルで幹事を務める人だったり、アルバイトでバイトリーダーになる人だったり。
そういった人たちには尊敬の念しか感じ得ないのだが、一方で僕自身はそういった役回りを避けがちである。
勿論、責任を負うことで高いリターンを得ることができる場合もある。企業で役職に就くと昇給するだとかそういったことである。
しかし、サークルやバイトリーダー如きではそれらのプラスなことよりも責任を負うことによるマイナスな面が大きいと僕は思う。
サークルの幹事を務めたとて金銭的な得は殆ど無いに等しいし、バイトリーダーになって少し昇給したとしても扶養の壁に引っかかってもらえる賃金は昇給前と変わらない。
だとしたらそういった責任を負うよりも平として楽しんだりサボったりする方が良いのではないかと考えてしまう。
僕は昔サークルのイベント事の幹事を務めたことがある。
サークルの同期40人で1泊2日の泊まり企画を行った。無論やったこと自体に大きな後悔はないしその企画自体は楽しかったのではあるが、それよりも幹事を務めることによる負担の方がしんどかったという思い出がある。
イベントを盛り上げる責任、円滑に進めるための責任、そういった重荷が僕を心から楽しむことから遠ざけたのだと思う。
それから一度も幹事はしていない。
サークルの幹事やバイトリーダーを務める人は責任感の強い人、言い換えれば真面目な人なのだと思う。
でもサークルにしろバイトにしろ、不真面目な人は一定数存在する。そういった人と一緒に活動していく中で彼らの間にミスマッチが生まれることは想像に難くない。
だからと言って、仲の良いサークルのメンバーは勿論年齢の近いバイトの同僚に強く言うことはできない。
サークルの幹事やバイトリーダーが大変な思いをしているのを見て、つくづく(性格が悪いけども)僕がやらなくてよかったと肩を撫で下ろすのである。
メンバー誰もが熱量と責任感を持っているような組織においてはリーダーになることは辛くないのかもしれない。
だけれどもそんな組織なんて殆ど存在しないわけであるし、もっと言えばただの学生には縁遠い話でもある。
責任感のない不真面目な人がメンバーにいたとしても気にしないでいれるようなメンタルの強い人なのであれば問題ないのであろうが、少なくとも僕はそんなふうにできた人間ではない。
でも、そんな責任感の強い彼らのために僕も少しは頑張ってみようか、と思うのである。