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能登での滞在制作-DAY1

【小牧壮年団マスクづくりプロジェクト】

能登半島にある石川県七尾市中島小牧(おまき)地区。
こちらとのつながりは12年になる。能登半島地震をきっかけにしたつながりで、七尾市中島につづくお熊甲祭りにお邪魔した。別名・二十日祭りとも呼ばれ、毎年9月20日に開催される。祭りを愛する人達のかっこよさに魅了されて、そのあと数年通った。その後も、祭りに合わせてお酒を送ったりして、小牧地区壮年団の加賀淳一さんを通じて、細々とつながってきた。
(お熊甲祭り https://www.hot-ishikawa.jp/event/6870

ある日、加賀さんから電話がかかってきて、今回のご依頼をいただいた。今年のお熊甲祭りはコロナの影響で中止。来年以降コロナの状況がどうなるかわからないけど、マスクは必要になるだろう。せっかく作るなら、祭りのことを知っていて自分たちの思いを知っている人に作ってほしいという内容だった。私が草木染めをしていることをFacebookで知っててくださっていた。
なんて嬉しいご依頼!せっかくなので、小牧地区の草木を使って染めてみたい。10年ぶりに小牧に行くことになった。


当日まで、ちょっとずつ準備をすすめる。
染める色は緑色というご依頼。調べると緑色は、割と最近まで緑は出せないと言われていた。緑を出すには、藍と黄色の染料を重ねることで出していたという。草木染研究家・山崎青樹さんが方法を見つけたという比較的新しい染め方でやってみることにした。

<1日目>
張り切って高速道路を走るが、新潟は長い。新潟を出ればどこへでも行けそうな気分になるから不思議だ。
向かう道々で通っていた当時の思い出がよみがえってきて、静かにテンションがあがっていく。
途中、能登一之宮・気多大社によって、ご挨拶。この旅の安全と自分のやるべきことをさせていただけるように祈願する。

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新潟から約4時間ちょっとのドライブで小牧地区の集会所に到着した。
染め作業させていただく集会所周辺を中心に、草木のリサーチ。試作で使った葛の葉もありそう。久しぶりに見る小牧の湾は穏やかな波が光っていて、ずーっと見ていられる。

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小牧地区の白山社とお熊甲祭りの中心地となる久麻加夫都阿良加志比古神社にご挨拶。祭り以外の日に来ると、とても静かで広々としている。 時間が遅くなってしまい、祭り会館は見学できなかったけれど、あの場所に立つと鉦と太鼓の音が耳の奥から聞こえてきた。島田くずしという技を披露する鴨原にも立ち寄る。二十日祭りの頃は、周辺の田んぼの稲穂が実り、頭を垂れる稲穂ごしに見える鮮やかな旗の赤が本当に美しい。そんなことを思い出しながら静まりかえった鴨原の写真を撮る。

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今夜の泊まりは、小牧から車で30分ほどの和倉温泉街の中にあるゲストハウス。道々、やっぱり小牧に泊まろうと思った。その土地とチューニング合わせたい。和倉に2泊の予定をやめて、翌日は小牧に泊まることにした。和倉温泉はいいお湯だった。

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