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失恋ソングだって、僕たちの色に染め上げて。

BOYNEXTDOOR 1st Digital Single  
IF I SAY, I LOVE YOU(오늘만 I LOVE YOU)



陶酔してしまうほどの良さ

BOYNEXTDOORの新曲を聴いて興奮冷めやらぬ状態です。
どうしよう、もはや怖いよ、君たちが。
なぜ期待値を遥か越えてくるこんな良い曲をコンスタントに出せるのか。


今回はデジタルシングルということもあり、アルバムに比べてconcept filmやtrailer filmなど事前に公開される映像が少ないため、何の心の準備もせずに「おっ、新曲出た~聞いてみるか~」くらいのノリで聞き始めた。

そしたら、良すぎて、良すぎた。
(ほんとうに良いと何も言葉が出てこない)

陶酔とは、まさにこのことかもしれないと、
「오늘만 I LOVE YOU」を噛み締めるように聞きながら感じた。

デジタルシングルだから彼らの曲の中では副次的なポジションになるのかな…なんて勝手に想像していた自分が愚かでした。
「BOYNEXTDOOR」のエッセンスがぎゅっっっと詰まったような一曲で、
彼らの代表曲になるんではないかと。

純粋にいいな!と思ったポイントをメモ書きのように書き連ねていきたいと思います。


楽曲の魅力ポイント

ずばり、聞く人を飽きさせない曲だと思う。
次から次へと自然と流れるように曲の雰囲気が変わっていくし、約3分の曲の中に色んな要素が融合されているようで面白い。

ポップでいて、気怠げで。

「失恋ソングといえば哀愁漂う曲調」という固定観念を払拭し、ポップで軽快な曲調に合わせて爽やかに歌う姿がとても素敵。
けれども、特に間奏のギターサウンドに合わせた「Dum dum dum yeah」のあたりは「あ~恋が一つ終わっちゃったな〜」という気怠げな雰囲気が前面に押し出されている。やはり失恋というテーマだから未練が少し残っていて100%爽やかではいられない感じがまた良い。

とびきりのアイドルらしさと、
アイドルらしからぬ感性と。


오늘만 (今日だけ)
I love you 愛してる 사랑해라(サランへ) 말하고(と言って)

サビのこの部分だけ見ると、ポップなサウンドに「愛してる」の言葉を並べるスタイル、BOYNEXTDOOR史上最高に「アイドル」って感じで可愛い。
日本のキラキラアイドルの質感というか。(なにわ男子とかHey! Say! JUMPを彷彿とさせる)
ちなみに、曲自体も全体的にJ‐POPっぽい気がしている。

なのにさ…
落ちサビのしっとりしたサウンドに乗せて歌うウナク氏のラップ詞がもうアイドルではないのよ。

ぶっちゃけ音楽なんか 感情のすり減らしでしかないから
歌詞を書いたりギターを弾いたりなんて意味もないし

エッジが効いている…!効きすぎている…!
アイドルソングのステレオタイプをどんどん破壊し、自分達にしか出せない色を確立させていく彼らがかっこいいよ。誇らしいよ。


無理な感動モノに成り下がっちゃいそうだからやめとくよ

そして、この歌詞とともにテサンの弾けるようなボイスで曲調が晴れやかなものになっていくと。
く〜〜っ!!!もうホントに良いね!!!!
 

自嘲的でありながらも、それをポップなサウンドで笑って吹き飛ばしちゃおう、自分のことを安売りする訳にはいかないぜ!みたいな自己愛も垣間見えて、後半にかけて前向きな気持ちになれる。
「無理な感動モノ」じゃないからね。
(前作の「Nice Guy」で見せた自身に満ち溢れた少年のマインドがほんの少しだけ残っている気もする)

ここまでの奥深さを出せる彼らを見ていると、「BOYNEXTDOORはアイドルではなくアーティスト説」が私の中でさらに濃厚になっていきますね…


6人の少年が曲の主人公に命を吹き込む。


歌を歌うというよりは、この曲の物語を生きる主人公が語り掛けるような詞が印象的。
今回に限ったことではなく、BOYNEXTDOORの歌詞はそういうものが多い気がしている。
この曲の主人公は、音楽を心から愛していて、音楽というものを媒介して自分の感情を吐き出してきたのに、君との別れという喪失感だけは簡単に音楽に投影することはできない。そんな葛藤の中で時が止まってしまったような日々を生きているんだと思う。
この主人公は架空の人物ではあるんだろうけれど、自らの手で音楽を作るBOYNEXTDOORの6人が彼に命を吹き込んでいるように思える。
実際、彼らが日頃から音楽活動を通して自身の感情を詞に表すことをしているからこそ、この曲が生きたものとしてより一層魅力的になっていると思う。

日常に根付いた詞と、詩的な詞と。

相変わらず、本当に歌詞が良い。
BOYNEXTDOORを尊敬できる点の一つに、彼らの作詞へのこだわりがある。
以前もnoteで触れた内容ではあるが、彼らのイマドキな感性をこめて一曲たりとも手を抜かずに丁寧に作詞を行っているんだろうなと新曲を聴くたびに感じる。

曲の入り口ともなるワンフレーズ目から、新しいドラマを見始めてこれはどんなお話なんだろうと知る時のワクワクに似たものを感じる。
叙情的なものではなく「ギターを手に取ることができない」という事実を歌ったり、「洗濯物が溜まった」とか「髪がぼさぼさ」とか、日常を切り取った描写が続く。なんともBOYNEXTDOORらしい。

けれども、「窓の外は桜さえも忙しくして」という表現は唯一象徴的というか、詩的なものというか。僕だけが世界に置いてきぼりにされているような喪失感や孤独が際立つ表現で、なんともロマンチックで、胸が締め付けられる。


[オマケ]MVの感想

これまでのBOYNEXTDOORのMVはHYBEアイドル特有の考察させるような描写がほぼなかったので、今回も考察スイッチは完全にOFFにして見始めたのですが、なんだか意味深な描写が多くていつもと違うような…という感想しか抱けずに終了。
X(Twitter)を覗いてみると様々な考察が飛び交っていて、そういうことだったのか…!と初めて知ることが多く、いかに自分が曲の良さだけに酔いしれてMVを鑑賞していたのか気づかされました(笑)

一つ自分で発見したことがあるとするならば、ソンホさんのヘアスタイル、レイヤーのざっくり度が増していてとっってもかっこいい!ということのみでした😼


最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

BOYNEXTDOORについての過去の記事はこちら⇩



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