地域で輝く起業家の誕生秘話も!「シン・ちいクラ・カイギ」 開催リポート【後編】
9月9日、京都を会場に開催された「シン・ちいクラ・カイギ」、リポートの後編です💡
この記事では、地域での事例を紹介。京都、豊岡のちいクラから始まった、起業家のストーリーを交え、ご紹介します。
ちいクラがどんなものなのか理解を深めていただくため、パネルディスカッションの後には、滋賀県甲賀市と岩手県盛岡市でオーガナイザーを務める福井瞳さんから「地域クラウド交流会」の概要説明を行っていただきました。
ちいクラの仕組みや、ちいクラを実際開催したオーガナイザーの立場として感じたことなどを経験をもとにお話しくださいました。
「どんな街でも実現可能な仕組み」という福井さんの言葉に背中を押された参加者の方もいらっしゃったのではないでしょうか。
ちいクラを身近に感じていただいた上で、京都信用金庫さん・但馬信用金庫さんの事例を紹介していただきました。
日本一のシンデレラストーリー!京都の「ちいクラ」事例
つづいて京都信用金庫さんから事例のご紹介。オーガナイザーを務めている津田郁太支店長、宇治市役所の森川克哉さん、宇治市の起業家・三好さんの3人でトークセッションを行っていただきました。
「このセッションを経て、こんなことをやってみると面白いと感じてもらえたら」と津田さん。三好さんのエピソードは「日本一のシンデレラストーリーだと思う」と太鼓判を押します。
京都ではこれまで、宇治市と長岡京市で開催実績があり、コロナによって中止した2020年以降は、開催をお休みしています。
「地域の金融機関としてよかったこと」もお話しいただきました。
「金融機関と自治体が同じ目的に向かって一緒に進んでいけること、金融機関の中でも力を合わせられること、そして、地域の方との出会いのきっかけになることが大きい」と話していました。
つづいて宇治市役所の森川さんから。森川さんは現在住宅課に所属していますが、その前の産業振興課時代にちいクラに出会い、携わってくださっていました。
「ちいクラをしてよかったなと思ったのは信用金庫さんと出会えたこと。ネットワークもすごいので、僕らが知らない情報をたくさん持っていらっしゃるんです。また、プレゼンターとのつながりも他のイベントと異なっていて、『みんなで創り上げるイベント』だと思います。学生時代の文化祭のような充実感がありましたね。」
つづいて三好亜海さん、株式会社TAJIRO工房さんで代表取締役を務めています。宇治の第1回ちいクラにプレゼンターとして参加しました。
画家であるお母様の教室をきっかけに、「絵画造形教室を全国展開をしたい!」と登壇してくださいました。当時、事務所は実家の1室で、自身は妊娠中だったという三好さん。
「よく声をかけてくれたなと思う」と笑顔で振り返りました。
その後5年で、北海道から沖縄までフランチャイズ展開をして全国に絵画造形教室を広げた三好さん。「ちいクラが私のスタートだった」と話してくださいました。
「ちいクラは派手でキラキラしたイベントではないんです。だから私も参加できたと思うんです。大きな社会を見た後の”ひとりぼっち”ってすごく不安でした。自分がやっていることを自分が一番信用できてなかったんです。その中である日、電話がかかってきて、家に来て話を聞いてくれて、声をかけてくれました。自分の自信になったし、後押しになったんです。そのきっかけがちいクラでした。」
ちいクラ参加が自信になり、ここまで成長するきっかけになったと話してくださった三好さんのエピソードに、たくさん方が拍手を送っていました。
最後に津田さんが力強く語ってくださったのは、持続的に開催できるように作られた「ちいクラ」独自のシステムです。
ちいクラは参加費用として徴収している1000円のうち、半分の500円を起業家へのクラウドファンディングに充てていますが、残りの半分はイベントの運営費用に回されます。これにより、開催者の持ち出しの負担をなくしているのです。
「僕がちいクラを特に勧めたいのは、ほぼ“ノーコスト”だからです。手間暇はかかりますけど、お金の面ではかなり経済的。地元の施設をただで使わせてもらえるので会場費はいらないし、準備のためにかけた数万円は、参加費の半分がバックされることで回収できる。何百万円もかけて、イベントを行うのではなく、地域の声があればできるんです。ぜひいろんな地域でやってほしいです!」
廃墟が人気施設に?! 豊岡市でのちいクラ事例
続いては但馬信金さんからちいクラの事例をご紹介いただきました。ご登壇いただいたのは、但馬信用金庫の川上晃弘部長、豊岡市役所の雨森良太さん、豊岡の起業家の小山俊和さんです。
まず川上さんが、「京都はかなり都会だと思いますが、但馬はまあまあ田舎。どこでもできると思いながら聞いていただければ」と挨拶されました。
但馬信用金庫さんでは、豊岡市と山陰海岸ジオパークの2カ所でちいクラを計10回開催されていて、そのうち2回は、リアルとオンラインを組み合わせたハイブリッドでの実施。コロナ禍でも「ちいクラの灯を消したくない」という思いで開催してくださいました。
豊岡市役所の雨森さんから豊岡市がどんな街なのか説明していただいた後は、豊岡の起業家の小山さんからお話。小山さんは、建築業のほか、イベント運営などを行っていて、廃墟となっていた古い料亭(とど兵)を再生に導きました。
「『とど兵』を知ってもらいたい」という思いを持って、「ちいクラ」に参加した小山さん。「地域のハブとなる場にしたい」という思いが通じ、全国大会で優勝するまでにもなりました。
つづけて行政とちいクラのシナジーについて振られた雨森さん。
「行政としても創業支援はやっていて、無料でビジネス相談ができる窓口ができている。そこから地域クラウド交流会に参加する流れも出てきている」とお話しくださいました。とど兵のみならず、さまざまな地域の方がちいクラに関わり、そこから新たな出会いが生まれていることを実感として感じてくださっているようです。
最後に川上さんは
「地域クラウド交流会はいろんな人と交われるものだと思っています。これまで創業の方は公庫さんに行って、大きくなってから信用金庫にきていただけることが多かったと思います。それが、初めの初めから情報をキャッチできるんです。繋がって一緒に汗をかきながら頑張れるんです」とちいクラの魅力を語っていただき、事例紹介が終了しました
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「ちいクラ」やってみたい!そんな方に耳寄りの新キャンペーン
2つの信用金庫さんの事例で「ちいクラ」のイメージを膨らませていただいた後は、サイボウズの永岡から新たなキャンペーンのご案内です!
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ちいクラ開催へのハードルがぐっと下がるこちらのキャンペーン、ふるってご応募ください!
つづいて参加者同士の対話の場「ダイアログ」で学びをシェアしていただいた後、最後に主催者を代表してサイボウズの野水からご挨拶。
「たくさんの方に聞いていただき、ありがとうございました。今日はネットワークという言葉がたくさん出てきました。ネットワークづくりの一環としてサイボウズが関われると嬉しいですし、日本中がチームワークであふれると良いなと思います」
このあとは全員笑顔の集合写真を撮影して終了です!
今回のシン・ちいクラ・カイギでは、これまでちいクラに親しみのなかった全国の金融機関の皆様に取り組みを深く知っていただくことができたかと思います。
地域をもっと元気にするためにぜひ「ちいクラ」の活用を!
キャンペーンも募集中ですのでキャンペーン紹介ページをご確認の上、ご応募ください!