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【第三回】都道府県社協オンライン研修会~プリントクリエイター編
第三回「連携サービス設定」の研修の様子をお届けしています。
災害支援ライセンスで使って頂ける「連携サービス」は
●あっとクリエーション社の「カンタンマップ」「ジオコーディング」「カスタムレイヤプラグイン」
●トヨクモ社の「フォームブリッジ」「プリントクリエイター」「kViewer」「kMailer」の4製品
です。
特に通常から連携サービス設定に関する質問が多い点を踏まえ、今回の研修で「カンタンマップ」「フォームブリッジ」「プリントクリエイター」の説明を行いました。
〇あっとクリエーション社~カンタンマップについての研修の様子はこちら
〇トヨクモ社~フォームブリッジについてはこちら
この記事は、トヨクモ社連携サービス(プリントクリエイター)についてです。
■プリントクリエイター x kintoneアプリについて
プリントクリエイターは、ニーズ管理アプリで使います。
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プリントクリエイターとニーズ管理アプリ
被災者からの電話を受け、社協職員が依頼内容を入力します。
活動地のGoogle Map QRコードや現場の写真などが含まれたニーズ票を印刷して、ボランティアに渡し活動地に行って頂きます。
■プリントクリエイター:よくある質問
印刷ができない
前回のフォームブリッジ x 事前登録アプリのように、プリントクリエイターとニーズ管理を連携していないことが原因なのですが、印刷が出来ない!という質問がよく来ます。
プリントクリエイターとkintoneアプリを連携しましょう。
このマニュアル通りにそってやっていきます。
このマニュアルの中で、5.が特に大事。図の中の「APIトークン」の枠の下に灰色の文字で、「レコード閲覧権限のアクセス権が必要です」と書いてあります。これを読み逃して(マニュアルの6.補足をきちんと読めば大丈夫なのですが)、正しくアクセス権を設定せず、うまく動かない…という問い合わせが多いです。
マニュアルの8.JavaScriptですが、JavaScriptはWeb上の動作を設定できるプログラミング言語で、ポップアップウィンドウやアニメーションなどに使われるものです。プリントクリエイターでは、kintoneに帳票出力ボタンを表示させるためにJavaScriptを設定します。とにかくマニュアルに沿ってやっていけば大丈夫です!
まだ印刷ができない
上記のマニュアル「PrintCreatorのはじめ方」で最後まで設定したとします。
ニーズ管理アプリのレコードをどれか一つ開いてみます。
すると、「書類がありません」と出ます。
この時点で、問い合わせがよく来ます。
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ここまでは印刷機を作ったようなものと思っていただければと思います。
ここから印刷したい書類を作成していくイメージです。プリントクリエイターで以下の設定をおこないます。
マニュアル3.にある「背景のPDF」のひな型(Word)は災害支援アプリパックにあるので、そのWordを好きなようにアレンジしてPDFに変更して使います。
マニュアル7.出力の有効/無効をクリックし、「有効にする」をクリックします。大事!
そのあと、書類のレイアウトをおこなっていきます。一つ一つ設定していきます。
マニュアル3.のように、画面右側で枠を作って、4-5のように、画面左側で文字サイズなどをセッティングしていきます。これをコツコツと一つずつ。なのでニーズ管理票はシンプルがおススメです!
コツとしては、フォントサイズは11ptに統一したり、センタリングしたり、名前は大き目フォントにするなどで見やすい帳票となります。また、左側画面で、「表示 枠内に収める」にチェックを入れた方が良い、とお伝えしました。
■その他、いろんな機能について
QRコードの作り方を学びました!
プリントクリエイターのレイアウトで、一番お問い合わせの多いのが、QRコードの作り方です。ニーズ管理アプリは、基本こんな感じで印刷してボランティアに渡します。Google Mapを読み込んだら、ボランティアに行く家へのマップが読めるようになっています。
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QRコードの作り方は、・https://guide.kintoneapp.com/printcreator/editor/ の3.とやり方は同じ。 右画面の「QR」をクリックで選択し、「Google Map」枠内でQRコードを作成します。
作成したQRコードを選択すると、左側の「表示内容」が入力できるので、 https://www.google.com/maps/place/{%活動住所%} と入力して保存(お忘れなく!)します。
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活動記録の印刷設定を学びました!
現場写真や活動履歴の印刷は特に要望されるので、設定しておくと良いです。現場写真の設定は、上記のQRコードとやり方は同じです。(「画像」を選んで設定します)。活動記録は「テーブル」を選びます。
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テーブルはサイズや横幅や縦幅などは、マニュアル6.にあるように、数字で揃えるのがおススメです。
こうしてプリントクリエイターとkintoneを連携させると、このレコード詳細画面に「出力」ボタンが現れます。
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■第三回目の研修のまとめと今後について
連携サービスの設定は、kintoneをはじめたばかりの社協さんには難しいかもしれませんが、不明な点があれば、FacebookのMessengerグループに投稿して頂ければサポートしますのでご安心ください。
今回参加された社協の皆さんの感想や質問です。
県社協:テキストに沿って設定を進めてきたが、まだこんなに便利な機能があったんだ!と思った。
県社協:プリントクリエイターは、発災後に設定するのは大変そう。テンプレートはないか。
サイボウズ(Cy):各県や市町の様式に合わせたい、など様々な要望があるので、プリントクリエイターのテンプレートはない。但し、印刷用紙のテンプレートはテキストにあるので、それをベースとすれば良い。
県社協の皆さんは、アレンジの仕方を平時にマスターしておくことが大事。復興期には、項目変更の依頼がある。大抵、あれもこれもと追加希望の要望が多い。追加するのか、やらない方向にもっていくのか、どれ位の手間がかかりそうか、平時に感覚を掴んでおいて判断できるのが大事。
県社協:今は試行の時期でもあり、一人管理者で大変なので、同じAPIを使いまわしている。まずいか?
Cy:セキュリティ的にまずい。最小限にアクセス権はとどめておいた方が良い。
県社協:本格的に導入の場合は、きちんとAPIします!
県社協:一人で管理者をやっている。市町村社協もトヨクモ管理が出来るようにした方が良いか。静岡県は市町でやっていると聞いて焦っている。
Cy:市町でやる気がある人数名を見つけて育成で良い。
県社協:得意そうな人を見つけて育成していきたい。
Cy:最後の手段は山形県社協にお願いしたら良いのでは(このオンライン研修では、山形県社協の参加率が群を抜いています)。被災地の外でリモート支援をしてくれる人と繋がることが意味がある。サイボウズも被災地外コールセンターを構築している。
最後にみんなで記念撮影です。有事に備えて多くの県社協さんが勉強会に参加してくれています。今回、都合が合わず欠席された方には、動画を公開しています。
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次回第四回の研修では、「業務利用への応用」について詳しく解説します。災害支援ライセンスは、発災時だけでなく平時でも利用いただけます。ただ、災害からkintoneに入った社協さんは、平時利用のイメージがつかみにくいところもあるようです。講座管理や相談管理など、普段使いをしている社協さんも多くおられますので、紹介していく予定です。
これまでの研修の様子はこちら ↓
●第一回「災害ボランティアセンターでの最新事例」について
https://note.com/tane_naeko_cb/n/n7260e13c71ad
●第二回「各アプリの説明」
https://note.com/tane_naeko_cb/n/nb07826d037f1
それでは次回のご参加をお待ちしております!
この研修や災害支援ライセンスにご興味ある方は、是非お問い合わせください。
そでらぼでは、ガバメントリレーション経験のある方を公募しています。
該当するかも!という方はぜひご検討いただければ嬉しいです!