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【第一回】都道府県社協オンライン研修会スタート!

こんにちは、サイボウズソーシャルデザインラボ災害支援チームのsayaka*です。この10月から、災害支援ライセンスを試用する都道府県社協が大幅に増加しました。

災害支援ライセンスとは
災害復旧・復興のために、サイボウズのすべてのクラウドサービスを、半年間無償で利用いただけます。

https://saigai.cybozu.co.jp/license/

そこでサイボウズでは、災害時のキントーン活用をイチから勉強したい都道府県社会福祉協議会(以下、県社協)職員を対象に、オンライン研修会を実施することにしました。担当講師は、災害支援チームのリーダー、柴田です。

オンライン研修は、以下の研修テキストをベースにおこなっていきます。災害ボランティアセンター(以下、災ボラ)でキントーンを活用するために作られたマニュアルです。


各研修内容(全5回)は
●災ボラでの最新事例
●各アプリの説明
●連携サービス設定
●業務利用への応用
●情報発信の鉄則
と、なります。とくに最後の「情報発信の鉄則」ですが、テキストには掲載されていません。最近、kintoneの使い方に意識がおかれ、災害が起きた後の情報発信スキルが落ちてきている感があると、柴田は言います。情報発信をしっかりおこなったうえで、災ボラの運営の効率化をはかる。一度基本に立ち返ってもらうために、今回の研修に取り入れています。

第一回目の研修では、kintone導入前後の災ボラ運営の違いや、一番重要なニーズ管理アプリの勘所の確認、現在稼働中の山形や石川の最新状況の共有など認識合わせを行います。



まずは自己紹介


今回は7県社協15名が参加。
顔の見える関係性構築ということで、まずは自己紹介からです。
7月の豪雨で被害を受け、それを機に災害支援ライセンスを導入された山形県社協からも6名がご参加してくださり、山形の最新状況を共有してくださいました。また参加者の中で、今年、能登に支援に入った方は8割おられました。

参加者からは、「来年度の導入を目指している」「通常業務での活用も検討したい」「市町社協にも広げていきたい」「災害で応援に入った時にkintoneを初めて知った、これだと思った」など、様々な声が聞かれました。特に、近年災害に見舞われた地域からは、kintone導入の必要性を強く感じているとの声が寄せられました。


【災ボラでの最新事例】


kintone導入前後の災ボラ運営の違い
「災ボラにkintoneを導入するまでの歴史」を深く理解することは、5回の研修を行うにあたって、参加者同士の認識の一致や成長に繋がる非常に重要な要素です。kintone導入前は、ニーズ管理が手作業で行われ、情報共有が円滑に行えないなどの課題がありました。しかし、kintone導入後は、ニーズの可視化や情報共有が効率化され、より迅速な支援活動が可能になりました。

今回の研修参加メンバーの中で、コロナ禍の災ボラ運営が大変だった2021年静岡(熱海)の時代を知っていたのは半数程度でした。2016年の熊本地震の際はニーズ管理のデジタル化までは中々困難で、2021年の熱海でやっと使えるものになり、2023年の福島(いわき)で参考にすべきものになったとのことです。

ニーズ管理はラスボス


【コロナ禍での災ボラ運営動画】


続いて、「コロナ禍の災害ボランティアセンターの特長」
 の動画を観て頂きます。

災ボラのコロナ禍での変化や特長について述べられています。
コロナ禍においては、非接触型の支援が求められ、オンラインツールを活用したボランティア活動が注目を集めるようになりました。コロナ禍においても被災者の支援ニーズは依然として高い水準にあるにもかかわらず、ボランティアも運営支援者も地域限定となり、従来の支援体制では対応が困難となります。

そこで、kintoneやZoomなどのツールを効果的に活用することで、限られた人員でより多くの被災者を支援することが可能となり、災害ボランティア活動の効率化に大きく貢献することができます。

この1、2,3を使いこなすと、効率的な災ボラ運営が出来る

但し、災害発生時の迅速な対応のためには、平時から運営支援システムの整備を進めることが不可欠です。福島県いわき市社協のように、事前にkintoneなどのシステムを導入し、職員が熟練することで、被災直後からスムーズな支援活動を開始できることが、被災者の早期回復に繋がります。

各県社協は、被災者のために、より効率的で柔軟な支援体制を構築していく責任を担っています。そのためには、市町社協に対して、kintone導入前後の災害ボランティアセンター運営の違いや、具体的な活用方法などを丁寧に説明し、理解を深めてもらう取り組みが求められます。


【ニーズ管理の現場では】


災害ボランティアセンターにおけるニーズ管理の重要性をご理解いただくため、「2022年の新潟県関川村豪雨被害での現地支援」の動画を視聴していただきました。

実は、この動画、石川県能登半島地震の際、自衛隊や消防の方々にもご覧いただき、その結果、kintoneを使った災害支援システムの導入が決定されたのです。

これほどまでに効果的な事例であることから、本動画はニーズ管理の重要性を改めて認識し、より良い災害支援体制構築に繋がることを確信しております。県社協の方々にも、説明材料として活用していただければと思います。


第一回目の研修のまとめと今後について


今回の研修では、「コロナ禍で進化したこと」「現場でのニーズ管理」をテーマに、kintoneの導入効果について学んでいただきました。参加者の皆様からも、kintone導入前後の変化や、実際の業務で得られた効果について、貴重な経験を共有いただきました。

特に、具体的な成功事例や数値に基づいてkintoneの導入効果を説明できるようになると、より多くの人を巻き込み、地域全体の活性化につながります。県社協の皆様には、市社協や行政職員の方々にkintoneの活用ポイントを説明できるよう、積極的にサポートしてまいります。

第二回目は災害支援に活用する各アプリの説明を行う予定です。なお、災害時の連絡手段としてFacebookメッセンジャーを利用するため、参加者はメッセンジャーが使える方限定とさせていただいております。平時から練習も兼ねて、研修グループ内でアナウンスを行ったり、県社協同士で情報交換をして頂いたりなどで、より一層連携を深めていきたいと思います。