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フランス旅行(1) day1
日本を発ちフランスへ。なんとなく、格好つけていうとしたら、“数十年来、ずっと行きたかった場所に行く”とかになるのだろうか…。構想10年とかの小説みたいに…”10年も続けて考え続けていた”…なんてことはないに決まっている。小説のことなんて考えていることの方が少ないだろう。飲みすぎたり、食べすぎたり、コロナになったり、雨に吹かれたたり、不条理な人々に翻弄されて、体調を崩したり。そんな時に構想なんてしていられないし、旅行のことなんて考えられない。僕が数十年来行きたかったというのも、そんな感じに、格好をつけて言っていることと同じだろう。
自宅から最寄り駅まで、タクシーを使った。僕はまだ、タクシーのブラックリスト入りはしていないらしい…。最近はどのタクシーにもディスプレイが整備されていて、タクシー会社と契約したらしい会社のCMが絶えず流れている。その時は映画の宣伝が流れていた。映画に出るらしい女優がインタビューをぬいぐるみみたいなキャラクターにされている。どうやら、女優はスキューバーダイビングを趣味にしているらしく、北の方の海が好きらしい。暗くて、狭くて、深いのがいいらしい。スキューバーダイビングなんていったら、沖縄だとかハワイだとか石垣島だとかの綺麗で透き通っている…太陽の楽園みたいなところのイメージだったから、暗くて、狭くて、深い…だとかは、今風にいうと“引き“は十分なのだと思う。「えっ、どうして、暗くて、深くて、狭いなの…!?」という、人々の興味や関心を掻き立てるには十分だろう。”私は少し普通の人とは違うんです”…的な、狙い。ましてや、その女優は顔立ちは整っている…からこそ、タクシー会社と契約している会社が、映画の宣伝のために、わざわざぬいぐるみにインタビューをさせいるわけだろう。その後、女優が話していた話題も、今風の“引き“のある話題だった。「私、南極点に行ってみたいんです。思い立った時に行かないと、一生行けないから」なんて言っていた。先日の新聞にも”思いったらすぐ行動”を…なんていうのを推奨する啓発本の広告が載っていた。タイパやらコスパやら…今度はオモスグか…。