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テクダイヤ式ノズルのレビュー
1.はじめに
ご縁あって、テクダイヤ代表 小山真吾様(Twitter)より3Dプリンター用ノズルを提供頂きました。i3 megaに取り付けて、その性能についてレビューします。
仕様については、下記のページに記載されている通りです。
実際に使用したところ、フィラメントの吐出がスムーズである事、造形物の仕上がりでは細部の造形がはっきり出ていた事がポイントとして挙げられます。特に細部の造形では角部のエッジが際立っており、ノズルを変える事でこれだけ差が出た事に驚愕しました。
次項より、通常ノズルとの出力物を比較します。
2.造形物比較
写真左がテクダイヤ式ノズル、右が通常ノズルの出力物です。使用したデータは3DBenchyです。Prusa slicerでスライスしました。
フィラメントはこちらを使用しました。
見るべき点は、操縦室?にあたる部分の外装と、上部の煙突です。テクダイヤ式ノズルは角部の造形がはっきりしており、煙突部分は通常ノズルに比べると真っ直ぐできています。
テクダイヤ式ノズル版煙突部拡大
通常ノズル版煙突部拡大
3.所感
上記の造形物比較の他、フィラメントを送り出しノズルから最初の吐出がなされる際は非常にスムーズです。途中歪む事なく、垂直にフィラメントが出てきます。手動送りをすると非常にわかりやすいです。通常ノズルの時はやや押し込むような感触があったのですが、テクダイヤ式ノズルの場合はいつの間にかフィラメントが出ていたぐらいでした。はじめに、でリンクしてある仕様ページに掲載されているように、ノズル内部の先端部が鋭角で摩擦の発生を抑えている事が起因していると考えています。
よって、テクダイヤ式ノズルは以下の2点で優れていると言えます。
①細部(特に角部)の形成力
②フィラメント吐出の安定性
吐出がスムーズである事は積層が安定する事にも繋がります。今回テストプリントした船で言えば、角部の仕上がりに差が出たと言えるでしょう。下記の造形物もテクダイヤ式ノズルで出力したものですが、丸みの多く、かつ細い部分についてはもう少し印刷設定側で調整が必要になってきます。
上に伸びる腕には積層が不安定な部分がいくつか見られます。ただし、手の形や本体の部分の積層は極めて滑らかに出来ています。
現実的には、機種や印刷条件、フィラメントなどの違いによって造形物の仕上がりには差が出ます。今回使用したフィラメントは比較的安価な部類の為、例えばPrusamentを使うとまた結果が良い方向へ変わる事は容易に想像出来ます。
この記事を執筆時点ではまだ商品化されていないとの事ですが、いざその時が来たなら、予め複数個所持する事で(もちろん予算との兼ね合いをクリアした上でですが!)フィラメントの詰まりや造形精度で悩む事は無くなりそうです。
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![タンドール窯(仮)](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/27953637/profile_24797814b4b14b1a11568e73d2018b30.png?width=600&crop=1:1,smart)