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インドのお祀りドゥルガープージャ
10月8日からインドではドゥルガープージャという西ベンガル州(ちなみに1955年まで東ベンガル州と呼ばれていたのは現在のバングラデシュです)で一番大きなお祭りが始まりました。悪を滅ぼす女神ドゥルガーが水牛に変身した悪魔を倒したことを祝う祭りだそうですが、現在では悪とは自分自身の中にある諸悪だと解釈されることも多いようです。
毎日お祈りのプージャ(儀式)があり、最終日10月13日の夜には祭りの間中敬意を持って礼拝してきた美しく飾られた女神ドゥルガーをガンジス川に流すイマーションで祭りはクライマックスを迎え終了します。私は実際に参加したことはありませんが、コルカタ中に大きなドゥルガー女神の像があちこちに祀られ、たいそう賑やかなお祭りだそうです。
コルカタに住むインド人の友人はこの祭りの期間、中心部より少し離れた場所にあるお寺にお参りに行く予定だそうです。その寺院からは生中継と録画が配信されるので私も日本にいながら参加できます。祭り期間中、コルカタ中心部に近い船着場からはガンジス川の対岸にあるこの寺院まで無料の臨時フェリーが出るそうです。昨年もWEBでイマーションに参加しましたが、インド人の信仰心と熱気には圧倒されました。この世の苦しみから離れ、人々にとっては悟りの世界ではないけれど、崇高な存在のバイブレーションを強く感じる瞬間が訪れるのかもしれません。
タイトルの絵はドゥルガー女神を描いたミティラー画です。インドのビハール州ミティラ―、マドゥバニー県とネパールのジャナクプル地方に伝わる絵画の一つだそうです。土壁に神話を題材にした絵を女性たちが描いたのが始まりで一つ一つに祈りが込められているのだとか。現在では紙や布に描かれることが多いようです。
20年近く前に縁あって我が家にやってきた二枚のミティラ―画の一枚がこのドゥルガー女神の絵でした。40cm×60cmほどの大きさの布に描かれています。お顔が何とも言えずほのぼのと可愛いので一年中飾っています。もう一枚はラーマーヤナの主人公であるラーマのシーターとの結婚がテーマの絵で、おめでたいので玄関に飾っています。
今頃、コルカタ市内はすごい盛り上がりなのでしょうね。長い雨期が終わり、光の季節がやってくるこの時期はお祭りシーズンが本格化します。
2013年の1月にコルカタへ行ったのが最後のインド。友人とは長く会っていません。お互い年を取ってしまいました。メールの共通の話題は神様話題でしょうか? でも知りたいのは普段の彼女の様子。日常の生活はどうなのかな?また子猫を飼っているかな?