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あこう(キジハタ)の煮物
パートナーつりお君がいつもの釣り場で、変わった魚を釣ってきました。めったに釣れず魚屋には並ばないレアな白身魚で上品な味。夏が旬。
ぬめりの強い皮にはオレンジ色の水玉があり、大きさは25cmとちょっと。捌くのが難しそうなお魚です。
名前は「あこう」とか「キジハタ」と呼ばれます。私はたぶん初めて。WEBで下処理の動画があり、つりお君と一緒に見ました。とても参考になりました。
夏バテ気味の私に代わってつりお君が、下処理をしてくれました。つりたて新鮮なので、胃袋・肝をさっと茹でて食べたそうです。私は翌日の夕食に煮つけを作ることにしました。
我が家の魚の煮つけの定番味付けは、梅干しと塩漬けケッパーを使います。そのうえジャガイモなど野菜も入れてコテコテ煮ます。それをイメージして、あこう一匹だと二人では足りないみたいなので、小さなチヌ、クロも一緒に入れようとイメージしていたら、つりお君は私の心が手に取るようにわかったみたいで きっぱりとこう言いました。
「あこうだけ煮てくれ。」
「梅干しは入れない」「とうふは入れてもオッケー」
「メバルのような繊細な味を活かすため、かつお&昆布だしで旨味をプラスするんだ」 「煮汁は透明感があったほうがよいから、塩こうじはNG」
などなど細かい指示の数々。つりお君は料理を作るのも好きなので、こういう時にウルサイ。またでたか~とあきれつつも、私は初めて煮つけにすこの魚は釣った人の意見を素直に聞くことにしました。
「この大きさだとキロ2500円から3000円するらしい」「たぶん500gはあるな」ということは この一匹で1250円~1500円!!
さすがの私も高級魚であることがだんだん解ってきました。
このまたとない美味しい機会を無駄にしたくないつりお君の気持ちがよ~~く解りました。私は基本鈍感なんですわ。
出汁はカツオ&昆布出汁。味付けは、酒・本みりん・塩+醤油(薄口醤油風の色合いになる)。生姜の千切りをたくさん。下茹でした木綿豆腐とえのき少々。飾りに自家製みつばをあしらって。
「美味しい!!!!!!」
魚の切り方と盛り付けは別にして小料理屋さんみたいな味わいです。
「あなたさまのご意見を聞いてよかったでございます」と私は声を大にしてつりお君に言いました。
「釣ろうと思っても釣れないからな~。運良くあこうがヒットしてくれただけなんだ」
気軽に「また釣ってきてー」とは言えない魚あこう(キジハタ)。翌朝は残った煮汁の冷たい「にこごり」を二人で一口ずつ食べ、後は骨を取り除き温めて澄まし汁にしていただきました。
ぜいたくな夏の食卓。あこうさんに感謝です。