球春到来♪
(2023/02/22 2024/02/21加筆 1793文字)
あけましておめでとうございます
とうとう2月に入り、NPBの2024年度が始まりました。
何故2月1日が「プロ野球のお正月」かご存じでしょうか。
野球協約173条によって、12月1日から1月31日まではいかなる野球試合・合同練習・コーチによる野球指導も行うことは出来ないと定められてオリ、2月1日が選手が球団所属選手として活動を行える「解禁日」であることから「プロ野球のお正月(元旦)」と呼ばれています。
その日に合わせてキャンプインする球団が多く、実質プロ野球のお正月≒キャンプインということになります。
今季で言えば、西武とオリックス以外は全て2月1日キャンプイン。
西武は昨年に引き続き6日スタートで、松井監督の「若手はシーズンオフも十分に自主トレーニングに励んでおり、1ヶ月のキャンプは長すぎるのでは、という哲学に基づいて短めのキャンプにしているそうです。
オリックスはこちらの記事によると
「 選手の状態を上げるために第1クールは「3勤」(3日間の練習日)と設定して、その上で大勢のファンが集まると想定される土曜(3日)、日曜(4日)を休養日にしないために、キャンプインの日付自体をずらすことに決めた。2月1日は自主練習に充てるという。(毎日新聞 focus プロ野球より)」が理由とのことです。
2024年プロ野球春季キャンプの日程や放送予定・開催場所など12球団の情報まとめ
球春っていつ?
「野球の春」を表す言葉が「球春」です。
昨年のキャンプ中にふと「球春っていつ?」と疑問に思いました。
なんでもすぐググれという死んだ婆ちゃんの言いつけ通りググってみたらちゃんと新聞見だしなどのデータを揃えて考察しているページがありました。
球春っていつ?2
それによるとキャンプイン、オープン戦開幕、春の高校野球、2月1日など定義はしっかり定まっておらず、MLBのニュースでも使われているようです。
おそらくはマスコミの造語で、一般に使われるようになったのは1970年代くらいと考えていいようです。
球春っていつ?1
Twitterでアンケートをとらせていただいたのですが、2023年、2024年とも圧倒的に「キャンプイン」が多かったです。
以前に比べると聞かなくなった印象があるので「聞いたことがない」という方が多いかと設問したのですが予想外に少なかったですね。
昨年は2月1日に日付が代わった途端、Twitterのトレンドに「球春到来」が上がったようなので、「野球の元旦」である2月1日を球春と捉える方も多いようです。
ツイートが集中するのは節目が分かりやすいからでしょうね。
よく12月と1月は「プロ野球選手は無職」と言ったりするのですが、年俸も12等分して毎月支給される場合が多いようですし、そういう言い方はあたらないと思います。
季語としての球春
季節や節目を顕す言葉は俳句の季語になりやすいですが、季語データベースなどで検索すると球春は季語として出てきませんでした。
野球用語で一般的に季語となっているのは「ナイター」のみのようです。
ちなみにナイターは「晩夏」(8月後半から9月上旬頃)の季語ですが、僕は初夏、梅雨明けくらいのイメージが強いです。
さらにしつこく検索ワードを変えて調べていくと、なんと「球春」が最近季語として認められたという情報を見つけました!
2006年発行の『季語集』(坪内稔典・岩波新書)に「球春」が掲載されています。
俳句と野球というと一番に思い浮かぶのは正岡子規だと思いますが、彼は多くの野球用語(打者、走者、死球など)を和訳し、野球の句を多く遺しています。
草葉の陰できっと正岡子規も新たな野球季語の誕生を言祝いでいることでしょう。
※ちなみにベースボールを「野球」と和訳したのが正岡子規というのは間違いだそうです。
タイトルバナーは今は無き万博パナスタ前売店「サウスショップ」名物、地鶏炭火焼き(ごて焼き)です。
キャンプ見学で地鶏焼きを召し上がられているツイートが多くあがってきていたので思いだしました。
セラドではもちろん炭火焼きは出来ませんが、焼いたものを持ち込むなど提供出来ればなど考えてオリます。