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【お茶屋】蔵カフェまでの道のり~問題解決編~
5/26オープンに向けて準備中の蔵カフェ。オープンにあたり蔵カフェ化までの道のりをお伝えします。
お茶屋を継いでからずっと日本茶カフェを目標にしていました。継ぐ前に利用した一保堂さんの日本茶カフェ。そこで感じたワクワク感が忘れられないからです。
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お茶屋の私が言うのも何ですが、お茶屋さんで飲むお茶は格別ですよね。
こちらはお茶屋を継ぐ直前にテレビ放送されたUターン特集の動画です。理想論ばかり語る当時の私にツッコミどころ満載です。。
動画の最後に蔵カフェの目標を安易に語ってます。あの頃の私はカフェに関して無知でしたし、知れば知るほど、様々な問題が山積していることがわかりました。
1.スペースの問題
蔵カフェ準備前の写真です。
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1階は商品、2階は私物の物置き、通路は段ボールや紙袋などのごみがありました。まずは蔵カフェのスペースを確保しなければでした。
1階の商品は、もう一つの蔵に移動。2階の私物は選別した上で処分、通路にあった段ボールなどのごみは、廃棄物処理場に何往復もして処分しました。
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基本1人作業。コツコツ1年以上かけて整理整頓し、ようやくスペースを確保しました。
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2.費用の問題
リフォームに詳しい人から「この蔵をカフェに改装するのに1000万以上かかるんじゃないか」と言われました。
カフェの営業許可を取るためには、①設備が整っていること(特に水回り設備!)と②衛生面で問題ないことが要件です。
蔵を調理場にした場合、蔵の中に水回り設備を導入したり、防水加工などの内装工事が必要です。特に水回り設備は、蔵の近くに水道管がなく、蔵まで引き込む工事で費用がかさんでしまいます。
極力費用を少なくするべく、調理場を蔵の外に設けることにしました。候補になったのは蔵までの通路の途中にあった物置。お風呂場とトイレに挟まれ、水道管の引き込みが楽だと判断し、物置を改装し調理場としました。
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また、蔵の外側にある崩れかかっている土壁。カフェをするにはだらしない感じに。。
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蔵の改修工事は、こだわればこだわるほど煌びやかにすることができます。一方で材料が手に入りづらかったり施工できる職人さんが限定されるなど、当然費用も無限大にかかります。
煌びやかさはうちのお店のキャラではないし、ありのままの蔵を楽しんでもらえればと思い、内装工事も最低限としました。
補助金なども利用して、トータルで初期費用は400万円以内に抑えることができました。
3.両親からの反対問題
1.安全性の問題
母からまず言われたのが安全性の問題。築100年超え。何度も地震を経験し、ひびが入っている外壁や崩れかけている土壁。そりゃ次地震起きたら大丈夫かと心配しますよね(;^_^A
そこで、古い建物のリノベーションのエキスパートである、長岡造形大学の津村先生に蔵を調べて頂きました。
与板まっぷやキャンドルナイト@与板でお世話になっていた同大学の北先生から紹介いただいて実現しました。ご縁に感謝ですm(_ _)m
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蔵の細部を見ながら当時の大工さんたちの手の込んだ造りであることが判明。耐震や雨漏りも当面は問題なさそうとの言葉に一安心しました。
お二人の訪問が分岐点でした。本当にありがとうございますm(_ _)m
2.生活空間共有の問題
町家造りのお店は住宅兼店舗。カフェを優先すると生活しづらくなるし、かといってカフェで生活感があるのもどうかと。生活空間とのバランスは、とても悩ましい問題です。。
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プライベートゾーンを回避するべく、裏を入口とする案や庭を通る案も考えましたが、商店街からの回遊のしやすさ、降雨/降雪時の入りやすさを考え、通り土間を動線としました。
通り土間には洗濯機や物干しスペースがあり、そこを利用している母に迷惑がかかることは必至です。母の負担が極力少なくなるような提案をして、母を説得するしかありませんでした。
そもそも蔵をカフェにする意義は、
①何もしないと負の資産である蔵を有効活用する
②その過程で家にある不要なものを処分する
③お店の集客力を上げ、他者に依存しないビジネススタイルに変換する
です。
勢いや趣味で始めているわけでなく、合理的な理由や危機感があるからやっているのです。何度も説得し、ようやく了承をもらいました。
3.お客さんが来るのか問題
「蔵カフェにしても絶対成功しない。」父からは論理的な根拠もなく、そう言われました。
しかし、成功するかどうかはやってみなければわからないし、失敗しても次につながる。そもそも、何もやらないことが一番の失敗だと私は考えていたので、その指摘は無視しました。
4.蔵カフェ実現に向けて
様々な問題を少しずつ解決していき、蔵カフェ実現に向けて本格始動することになりました。本格始動してからおこなったことを次回お伝えします。