WEBページはターゲットを狭く捉えたほうがいい気がする話
先日、Photoshopの講座で「売れるページ」について話をしたんですが、そのときの話です。
今、世の中には商品ページを作るテンプレやお手本が山のようにあって、たいがい皆さんそれをベースにページ作りをされてるんですね。
やれ楽天ランキング一位だの、やれ好評レビューだの、効果効能はこうでこんなに使いやすくてリピーターが5万人くらいいるとか…
結論から言うとそういうページ作りはやめたほうがいいですという話をしました。
話はズレるのですが、私は混沌とした難しい話が苦手です。なのでそういった難しい話はすべて恋愛かダイエットに置き換えるようにしてるんですよね。なぜなら恋愛もダイエットも人類の永遠のテーマで、でも誰もが感覚的に正解を知ってるテーマでもあるから。
で、今回も商品ページデザインを恋愛に置き換えて考えてみたんですね。
『学年1位で性格も良くて頭もよくてスラっとしててセンスも良くて女優みたいな子。この子が目の前にいたら好きになりますか?』という話。
ぶっちゃけ…ならないですよね。(なる!というミーハーな人も多そうだけど)万が一その子が自分を好きだったとして、話をしたこともなければ自分のことをなんにも知らないはず。そんななかで始まる恋愛が果たして幸せに繋がるだろうか?という話です。
つまり何が言いたいかと言うと、『ランキング一位』も『好評レビュー』も『リピーター5万人』も、どこぞの知らない誰かが決めた価値の集積でしかなく、自分の本当の困りごとや要望には響いてないんですよね。
逆に言うと、世界を敵に回しても俺だけはシンパシーを感じてる!って状態ならどんな商品でも買うかもしれないんです。恋愛でいえば、世界中みんなが興味なくても俺だけが感じるチャームポイントがあればそれが好きって感情につながるでしょ?それと同じことを商品ページでやりましょうよってことなんです。
ここで「ほほうー!」となっていただければありがたいんですが、難しいのはここから先。
お客さんがどんなものを求めているかの洗い出しが難しいんです。
皆さんも恋愛するときに感じていると思うんですが、魅力を感じる瞬間って一瞬だし、なかなか言葉に表せないんです。例えば背が高いとか、優しいとか。そういうバックリした大きなくくりなら挙げられるけど、落ち込んでるときに「まぁええやん。」と流してくれる懐の深さだったり、屈託なく笑ったときにちょっとのぞく八重歯だったり、意外とそういうところに魅力を感じるのが人間なわけで、実際ページ製作もそういう狭い狭い領域にフォーカスしなきゃいけないと思うんですよね。
まぁ、だからなのかなんなのか、私の作るページはどうしても『人間』くささが出るしある意味素人っぽさも残っているかもしれないです。でもたぶん、それをなくしてしまったら職業デザイナーとして私も売れなくなっていくんだろうと思う。
私もお客さんのことを考えて考えて好きになるからこそ、お客さんもそのまた先のお客さんを考えて考えていいページができる。
考えて行けば行くほど、それってぼんやりしたものではなくてハッキリした輪郭を持ちだすと思うんですよね。
狭くなると汎用性もなくなるしたくさんの人に売れなくなるんじゃないかって不安に思う人もいっぱいいるんです。でも実際は逆で、好きな人がはっきり見えたとき、相手を振り返らせるチャンスもやっと手に入れることができるのではないかと。
だからぜひ、今日から誰かのマネはやめて。
狭い狭いページを作ってみてください♪