Day7 ドライブバンバン#30daysongchallenge
ドライブで聴きたい曲
『ドライブバンバン』/スムルース
ドライブで恋する君の家に向かうときの、ドキドキワクワク浮かれ気分が、スムル流に料理された一曲。
”オデカケの季節の気分”という徳田さんの1フレーズ目の歌い方から、もうウキウキしている。季節じゃなくて、気分。どんな寒さでもどんな雨でも、きっと気分は春。そこから、幕開けからのウキウキ音楽はJackson5を彷彿とさせるような鮮やかさ。
一度ハマると、ノリノリで歌ってしまう”ドライブライブバンバン大好き”。バンバンに深い意味があるのかはわからないけれど、このバンバンはミュージカル映画の『Chitty Chitty Bang Bang』のオマージュだろう。
日本語詞では”チキチキバンバン チキチキバンバン大好き”と歌われる。そのなんともかわいらしい、ちょっとだけぎこちない、ウキウキをまとった息遣いが、ドライブバンバンからもうかがえる。
他にも”バルンブルンブルン”、”チャリンチャリン”と擬音語や言葉遊びが、胸躍る気分を無邪気に表す。
青空の下、ブルンブルンとエンジンを聞かせ、勢いづくけれど、乗っているのは時速30キロのパッソーラ。盗んだバイクで走り出す勢いとは違う、あくまでもヘルメット着用の安全運転。
なんちゃってうそ英語みたいなデタラメラップが、気分をどんどんあげていく。
けれど、"つまらないくだらないそこにすべてがありました""無駄のないものに無駄を感じました"なんて、ちょっとした徳田哲学が折り込まれていて、どういうことだ、と少し立ち止まらせる。こんなに楽しいことがあるのに、とまでは言わないけれど、浮かれ気分100%で終わらないのがスムルース流。
だけど、立ち止まらせるのは赤信号の短い間だけ。どういうことだ、に対する我々への答えの歌詞は、”そういうことだ”。
この歌の肝は、”ステキバカな気持ちがラララでしょう”にある。
言い当てた。ラララの意味を言い当てている。
歌を歌う。ステキバカな気持ちを歌う。ラララと歌う。
その楽しさよ。生きる喜びよ。
スムルースは、そんなシンプルなことを、ちょっとひねくれながら、でも直球に、歌っている。