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残酷ショー 1/27
昼の仮眠のはずが眼が覚めたのは想定外の午後の遅い時間。ちょうど例のフジテレビの記者会見が始まる時間でした。まさかあんなマラソン会見になるとは思ってもいませんでした。
地上波放送のチャンネルをザッピングした後、スタジオのワイプやCMでの中断が入らないYoutubeで視聴しました。
以下、凡庸な感想。
偉そうな側が「悪者」になり、かわいそうな側が「良い者」になるのが大衆の掟です。
今回の記者会見は偉そうなオジサンたちを虐めるのを楽しむショーでした。
マスコミ、新聞社、出版社、あるいは広告代理店など。とりわけテレビの関係者に接した「一般人」が抱いた印象として「なんだか偉そう」は割とポピュラーではないかと思います。
テレビが世間の王様で、偉かった時代があったのです。
この記者会見はそのテレビ局のお偉方に石を投げても構わないという見世物。王様を引きずり下ろす娯楽です。
マスコミは持ち上げて叩き落すまでがワンセットと言われます。
賞賛して思い切り持ち上げたものは、その後で、徹底的に叩いて落とす。さんざん自分たちで作った権威やイメージを今度は剥ぎ取り破壊する。回収モード。その落差が大きいほどに大衆は湧く。それがマスコミ人気というもの。昔から言われていることです。
20世紀後半から上がるだけ上がってきたテレビや新聞や雑誌。昨年ぐらいからはそれがオールドメディアとさげすまれて、とうとうマスコミ自体が叩き落される番になったような感を覚えます。
諸行無常であります。
とはいえ、昨日の会見、オールドメディアのしぶとさも感じました。
一部記者の暴走で途中からは「悪者」と「良い者」が立場逆転。
偉そうな側が「悪者」になり、かわいそうな側が「良い者」になるのが大衆の掟。
大声で厳しく「悪者」を問い詰めるなんて、偉そうで「良い者」の振る舞いではないのです。
テレビは絵面の印象がすべて。
時間が長くなればなるほど我々が画面に観るのは、会社を守るために深夜まで高圧的な罵声に耐え続けるボロボロのお父さんたちの姿でした。
万が一にも、最初から(あるいは途中からでも。※打ち切る判断だってあったはず)これを目論んでいたのだったら、さすがテレビ局です。