創造行為
夢は、その人が持っている情報によって作られています。肉体に近い階層の夢であればあるほど、ごく個人的なものになります。その窮屈さというのを20代の頃は感じていて、どこまで行っても自分しかないような閉塞感に陥るときがありました。どんなに見たことがない生き物や風景を見たとしても、それはどこか知っているもので構築され新鮮さがなく、果てしない自分という世界にうんざりするような感じです。若かった私は、その閉塞感から抜け出すには、「自分で創造しなければいけない」と直感的に感じていて、描いたり書いたりしていたわけです。外に探しても見つからず、自らの創造行為によってのみ解放されるものを感じることができました。だから「描いて(書いて)いなければ生きていけない」という感じがよくわかります。創造行為によってぎりぎりここに留まる感じでもあります。