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10年使い込んでもなお美しい、TAJIMAの最高峰メジャーALUMINISTの魅力について
久しぶりに好きな物について書きたくなり、このnoteを書いています。
工具って、なんだか興奮しませんか?
子供の頃、父親が日曜大工で工具を扱う姿。釘の打ち方を初めて教わった時の嬉しさ。建築の仕事に就いてから、仕事のパートナーとして苦楽をともにしてきた思い出。
なかでも特に思い入れのある工具が、TAJIMAのALUMINISTというメジャーです。
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TAJIMAというメーカーの強さ
一般的にはあまり認知されていないメーカーかもしれませんが、測量機器や安全帯といった主に建築現場で使われる道具を販売するメーカーです。建築文脈だけでなく、日常でも使えるメジャー(コンベックス)やカッターといった工具も販売しており、ホームセンターでTAJIMAの製品を見たことがある方もいるかもしれません。
例えば掃除機であれば、建築現場で多く使われるマキタというメーカーの掃除機(18V以上)を知ってしまうと他メーカーの掃除機は全く候補に上がらなくなります。同じようにTAJIMAのメジャーも、一度それを知ってしまえば「一生これがいい」と、人生を決定づけてられてしまう強さがあります。
TAJIMAの最高傑作ALUMINISTというメジャーについて
そんなTAJIMAが手がけるメジャーのなかでの最高級ラインとして、ALUMINISTという製品があります。
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ボディはアルミダイカスト製で、ずっしりとした重みがあります。色はガンクロとクロムの2色展開で、写真のものはガンクロです。
個人的に新卒でのキャリアから10年を超えて使っていますが、まだまだ現役です。建築現場で手から落とすことも度々あったので沢山の傷がついていますが、より美しくなってきたように感じています。
テープ幅25mmという安定感
メジャーの目盛りが刻まれた部分をテープといいますが、テープ幅はだいたい13mm〜25mmのメジャーが一般的です。ポケットに忍ばせられる小型のメジャーだと、もっと細いものも。
建築仕事のなかでも特定の職種だと、天井高や天井設備間といった寸法を測ることがあります。そういった寸法を測るメジャーとしての必須要件がテープの硬さと太さですが、ALUMINISTはもちろん要件を満たしています。
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個人的には、直近の職種で細かい実測をすることは無くなりましたが、たとえば部屋の内見をするときやオフィスのレイアウト変更を検討する際に、今でも25mm幅の安定感に助けられることがあります。
テープが巻き上がる衝撃を和らげるツインコイルダンパー
ボディの下部、テープの出入口付近を覗くと2本のバネが内蔵されています。これはツインコイルダンパーと呼ばれる機構で、テープが巻き上げられる際の衝撃を和らげる効果があります。
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この機構により、たとえば部屋の長手方向といった長距離を測り終えた直後、勢いよく戻ってくるテープの衝撃がだいぶ軽くなります。
特に手が小さい方だと、テープが戻り切ったときの衝撃で手からメジャーがこぼれ落ちてしまう可能性がありますが、そのリスクが最小限になります。
裏側のベルトクリップを外したときの収まりの良さ
持ち歩き方が限定されるので人を選ぶかもしれませんが、個人的には裏側のベルトクリップを外して使うのがお勧めです。手のなかでの収まりの良さが格段に上がるからです。
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ベルトクリップがハマっていた長方形のくぼみは緩やかにくぼんでいるため、指への引っかかりはありません。また、ベルトクリップを留めていたビスは皿ビスなので、写真のようにビスを戻せば表面はフラットになります。
メジャーを使う時はベルトに引っ掛けることはなく、落下防止のためにストラップを手首にかけておけさえすればOKという方は、ぜひ試してください。全力でお勧めできる使い方です。
好奇心が勝ってしまい、エンブレムを外してみた
少しマニアックになるので、ここからは興味のある方だけ読み進めてもらえれば大丈夫です。
実用性もあり圧倒的に美しいALUMINISTですが、その美しさを引き立てる要素のひとつである正面のエンブレムが外せるのか?これがどうしても気になってきてしまいました。
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今日まで愛でてきた日々を回想しながら、恐る恐る外してみます。
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とりあえずビスを外してみましたが、エンブレムはなかなか外れません。極細マイナスドライバーを使いつつ格闘すること数分…
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接着剤でボディと固定されていたようで、簡単には外れませんでしたが、なんとか外すことができました。ビスだけでなく接着剤でもきちんと固定されていたことに驚き、改めてTAJIMAの物作りへのこだわりを感じました。
そんなことを思いながら、ボディに目をやると…
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エンブレムを付け直して、本棚の定位置に戻しました。オフィス設計をするときや打合せ中に寸法をあたりたくなったとき、また手を伸ばして使えるように。
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