見出し画像

台湾ひとり研究室:本屋編「新刊告知祭り:お試しの日々、食材編」

神農生活では、充実した調味料だけでなく、麺系のラインナップが充実しています。ビーフンや麺線なども、棚いっぱいに置かれ、目移りするほど。

乾拌麵

これは文化の違いだなあと思ったのは、即席麺です。

神農生活では、自社PB商品として「乾拌麵 」を出しています。ご存じの方も多いと思うのですが、麺にこしがあって、本当においしい! ただ、びっくりしたのは、その辛さ。あまりに辛くて、途中でリタイアしようか迷うほどでした。その感想をスタッフに伝えたら、「辛さは自分で調節できるよね?」というのです。

ハッとしました。わたしは「インスタントラーメンの調味袋は全部入れるもの」という自分の習慣を前提にして麺をつくっていたわけです。そして、それが当たり前だと思ってしまっていた。単なる習慣に過ぎないのに。日本のメーカーさんの心遣いを思いました。

この「いつも通りにつくろうとしてカラい目に遭う」、どうやらわたしだけが通った道ではなかったようです。今回の取材で何人かの方が、同じように「最初は辛くてびっくりした」とおっしゃっていたので、日台の袋麺カルチャーの違いだなあと気づきました。あ、どちらがいい悪いではありません。違うってだけ。ただ本当に辛いので、初めて召し上がる方にはぜひ気をつけていただきたいのですけれど、それも含めて台湾製を感じるのもいいのかもしれません。

もうひとつ。これまた神農生活のPB商品に「一日紅豆」があります。中国語では小豆は紅の字を用いるんですよね。同シリーズには大豆と黒豆もあるけれど、わたしはサンプルとして小豆をチョイスしました。

容量は280g。スタッフさんからは「家族4人なら、1日で食べられる量」と聞き、普段自分で小豆を煮たことのなかったわたしは、そのままひと袋、鍋の中に入れて煮たわけです。何も考えずに。

20cm大の鍋いっぱいに出来上がったゆで小豆を前に、(これは…食べきれんぞ…)とボーゼンとしていました。

それからそのままいただくのはもちろん、お餅入れてぜんざいにしたり、さらに、小倉トーストにするなどして、結局1週間ほどかけていただきました。日本の料理家さんのレシピにも、小豆200gってあるけれど、あれ、一度に、あるいはその日には食べきれないですよね。ご存じの方、保存方法やおいしい食べ方を教わりたいです。

小倉トースト

ところが、そうやって連日いただいて、よかったことがありました。生理痛がなんとも軽い! 普段、もともと貧血気味で生理の前後は漏れなくPMSに悩まされていたのですが、それがかなり楽になったんです。台湾では小豆は「血をつくる」食材として知られています。「生理が来た」「小豆食べれば?」みたいな。それを身を持って体感したのでした。小豆のおかげ。以来、月のものの前後に小豆をいただくようになりました。

日本では女性が初めて生理になると、お赤飯を炊きますよね。あれもそういえば小豆でした。なんだか、台湾の習慣ともどこかで繋がっているんだなあと思った次第です。

まあ、さすがにひと鍋は多いので、量は100g程度。それを数日かけて食べています。小豆ルーティーン、おすすめです。

勝手口から見た台湾の姿を、さまざまにお届けすべく活動しています。2023〜24年にかけては日本で刊行予定の翻訳作業が中心ですが、24年には同書の関連イベントを開催したいと考えています。応援団、サポーターとしてご協力いただけたらうれしいです。2023.8.15