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だれかにゴマをすりたくなる文
自分よりも地位などが上のヒトにへつらって、お世辞をいったりおべっかをつかったりして気に入られようと立ち振る舞うことを、ごまをすると言います。だれだって変に気を遣ったり媚びたりはしたくないはずです。
しかしながらごまを加工した料理はめちゃくちゃ美味しい。つまりそれは、擦ったごまの賜物だと思うのです。
私はごま豆腐が好きです。ごま餡も黒ごまプリンも美味すぎます。最近ではごま焼酎なるものと出会い、そのすっきりした味わいと風味の奥深さに感動しました。
今日はそんなごま料理への敬意を込めて、「ごますりのイメージ」を変えたいと思っています。
「ごまをする」の語源、もはや飯テロ
丁寧に丁寧にごまをすります。そうするとゴマの粒が砕かれて、だんだんとごまの油が滲み出てくるのでなめらかな舌触りに。そして、すったごまはスリ鉢の溝の中に入り込み、べったりとすり鉢やすりこ木にくっつきますよね。こうした場面が、ご機嫌取りの場面とそっくりだったことが由来なんです。( 引用元:「ごまをする人=媚びてる人」ってなんで?ごますりポーズの由来とは )
ごまがぷちぷちと小さな音をたてながらすりつぶされていき、そこからごまの油が滲み出てくる様子を想像させられます。
なんともシズル感のある風味豊かな語源ではないでしょうか。ご機嫌とりをごまをする行為に例えたのは江戸時代末期だそうで、江戸時代のごまなんてさぞ美味しいことでしょう。
「ごまをする」は褒めること
気を遣えて他人を良い気分にさせることは、媚びていると周りから言われるのはともかく行為自体は悪いものではないと思います。気が利くヒトってやっぱり信用できますし。
ゴマをするという行為の一つに「褒める」ことがあげられます。思ってもないことで褒めればお世辞やおべっかになるのですが、つまるところヒトの良いところを見つけていることに変わりはありません。
「褒めること」は良いこと
心の底からでる感情にしたがって褒めることは、他人にとっても自分にとっても良いことです。
他人にとっては、良いところを見出してもらえることで自信にもなりますし、長所を成長させるキッカケにもなります。なによりも幸せな気持ちになることでその一日が変わると思うのです。
また自分にとっては、ものごとへの観察眼が鍛えられますし、それを伝えるためのコミュニケーション力もつきます。そして与えた幸せは自分にかえってくるものです。
つまり「ごまをする」のは美味しいこと
ごまの皮は固いのでいりごまのまま食べても栄養が中々吸収されないだから「ごまをする」のです。
そうすれば風味や旨味を最大限に引き出し、ぎゅっとつまった栄養を美味しくいただけるのです。
気を利かせ、ヒトの良いところを見つけて褒める。これからはごまをすって、社会を生き抜くための栄養を美味しくいただきましょう。
・ごまをする語源は飯テロ
・ごまをするのは褒めること
・褒めるのは自他にとって良いこと
・ごまをするのは美味しいこと
・ごまをすりましょう
以上でございます。