ゴレンジャーから学ぶ組織の在り方<目的の重要性編>
目的の重要性編
最近、今までの自分が過ごしてきた組織の事を考えたり、様々な人と関わる中で、組織のあり方について違和感を感じる事が多々あった。
中、高といった年代でまず第一に掲げていたものは目標だった。
日本一。
もちろん、個人の目標、「プロになる」であったり、「良い学校に進学する」などというものはそれぞれあった。
そんな中で、自分は"日本一になりたい欲"みたいなものはかなり強い方で、気持ちが入っていないような選手には怒鳴ったり、喝を入れたりする事が日常茶飯事だった。それくらい目標重視人間であった。
しかし、大学スポーツを通して感じるようになったのは、目標だけでなく、何のために日本一を目指すのかという目的を持つ事の重要性である。
日本一という目標が第一に来た時、試合に全く絡めない選手が果たして日本一を本気で目指せるのか。
はたまた、日本一になった時、何を得られるのか。そこがゴールなのか。
組織の話をする際、自分はよくゴレンジャーを一つの組織に例えて話をする。
目的 世界平和
目標 悪の討伐、全滅
価値観 正義
ゴレンジャーには世界征服を目論む悪の組織という敵が毎回存在する。
その中で、目的は世界平和であり目標は悪の討伐、全滅であると考えられる。
世界平和のために悪の討伐する。なんら違和感は感じない。
しかし、これが、喧嘩が好きだから、悪を討伐する。何も考えていないが、とにかく悪を討伐する。というものになると違和感が生じる。
目的設定の有無、質によって、目標を目指す上で進んでいく道が大きく変わってしまう。
世界平和が目的なら平和の事を考えながら悪を討伐する準備をするかもしれない。
しかし、喧嘩目的ならいかにその敵を倒すかの方法を考えながら悪を討伐する準備をするかもしれない。
やはり、正義のスーパーヒーローである以上、前者の方が心動かされるものがあるし、組織としてあるべき姿なのではないだろうか。
ここでサッカーでの話に戻すと、立命館大学サッカー部では、
目的 人間力(の構築)
目標 日本一
キーワード 問え動け
というものを掲げてきた。
組織として日本一を目指す上で、
目的がなければ、試合に勝ったら嬉しい。気持ちいい。だから勝つ。だから日本一になりたい。と、勝てばそれでいいとなるかもしれない。
しかし、人間力の構築を目的とし、それを意識することにより、
サッカー面では試合に出られない選手がチームの力になる為に働いたり、そういう姿を見て試合に出ている選手が出ていない選手の想いを背負うようになったりする。1ミリも妥協しないという心を持ち、勝利は仲間の為にあるし、敗北には責任が生まれるようになる。
それ以外の面では、グラウンドを綺麗にしようと掃除する選手が増えるし、仲間の為にと率先して仕事に取り組む選手が増えたりする。
それらの様々な良い影響により、人間力が部内で循環し、それが部外にまで届くようになる。
圧倒的に後者の方が組織としての成長の幅は大きくなるし、例え、日本一になれずとも得られるものは大きいのではないだろうか。
だからこそ、目的は重要である。