技術を思想に昇華させて言語化したのが特許発明
発明者は言うまでもなく技術のプロフェッショナル.
そんな発明者と向き合う弁理士にも技術が必要かと言えば、それは違う.
技術に頼ってしまうと、木を見すぎて森が見えないというデメリットすらある.
1つの技術から技術的思想を把握するのは簡単ではない.
核心的な技術的思想に辿り着くために代替技術を模索するのはこのためである.
弁理士から代替技術の提案があるのは、発明者とのコミュニケーションを通じて、技術的思想の理解が正しいかどうかを検証するためでもある.
さて技術的思想の特定に成功したら、それを特許発明にするための文章化を行う.
思想を言語で置換するのだから言語構造的にそして属人的に完全置換は不可能.
どうしても漏れがでてしまう.
言語のキャパシティも影響するから、日本語で表現した技術的思想を他言語に翻訳したときにも置換ミスが起こる.
弁理士が違えば発明が異なるのは、技術的思想の捉え方と思想言語置換が弁理士の個性によるからなのだけど、これから登場するAI弁理士は発明をどう捉えていくのだろうか.