【短編小説】 せんせい、あのね
せんせいあのね。
きょうはあさからとてもいいことがありました。
まいにち見ているテレビのうらないでおとめざが1位だったこと。
体いくのてつぼうでさか上がりができたこと。
かん字のテストで100点がとれたこと。
きゅうしょくであまったあげパンジャンケンでかったこと。
いっぱいいいことがありました。
だからお母さんにほめてもらえるかなあと思ってワクワクしていました。
さいきんお母さんは、かなしそうなかおをしていることが多いです。
だからお母さんが元気になるかなあと思っていそいでかえりました。
かえったらお母さんが夕ごはんを作っていました。
「テストで100点とったよ」と言ったらあたまをなでてほめてくれました。うれしかったなあ。
キッチンを見るといつものスープを作っているとちゅうでした。
お母さんが作るスープはとってもおいしくて、いつもぼくはなんかいもおかわりをしています。だからとってもうれしかったです。
かくし味にはとうめいなちょうみりょうを入れています。
「お母さんそれはなんのあじ?」ときいたら「ひみつよ」といつも笑います。
お母さんが入れているかくし味はなんだろう?
せんせいはなんだと思いますか?
まえにこっそりお母さんがかくしているちょうみりょうをさがしてみたことがあります。なぜかわからないけど、せんめん所の下のとびらから出てきました。
えいごでなんてかいているかわからなかったです。きっとぼくやお父さんにばれたくないからこんな所にかくしているんだと思います。
きょうもさいていでも3回はおかわりしようと思います。
でもお父さんはこのスープが好きじゃないみたいです。たべたあといつも気分がわるくなるみたい。
なんでだろう。こんなにおいしいのにね。
せんせいはなんでだと思いますか?
こちらは、第4回文芸課題"ぶんげぇむ" 参加の記事です。
◆お題:出せなかった手紙
◆執筆ルール:
・お題に沿った作品を作ってください。
・小説/エッセイ/詩 などの形式・ジャンルは問いません。
・フィクション/ノンフィクション問いません。
・今回のお題は「キーワード」ではありませんので、お題を本文に入れ込む必要はありません。
最後まで読んでいただきありがとうございます!短編小説、エッセイを主に書いています。また遊びにきてください♪