フロントディレイラーを試行錯誤する(パナソニック・マウンテンキャット レストア日記2.1)

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(メンテ初心者が行き当たりばったりでやっていく、テクニカルな記事でなくただの日記です。)

やっと乗れるようになって実際走ってみるとスタンドに置いてた時とまた違う問題が出てきたりするもので…フロントディレイラーがいくら調節してもきれいに変速してくれない。
変速がモタつくどころの話ではなくディレイラーのレールとチェーンリングの間にチェーンが噛んでしまいスタックしてしまうほど。そういうことは滅多に無いはずなのでディレイラーの固定位置がよくないか、角度が合ってないか、ディレイラーがおかしいか…。

付いているフロントディレイラーはシマノFD-M651。
ネットでマウンテンキャットの写真を探すとだいたい同じ(ように見える)ものがついているし、ググると出てくるシマノのPDF説明書を見るとバリエーションがあるのはバンド径の違いのみのような書き方なので、型番同じだけど微妙にフレームと合ってないものに取り換えられているとかは無さそう(同型番で合わないケースがあり得るのはチェーンステー角度違いとか?)。

(シマノ公式サイトFD-M651取扱説明書
https://si.shimano.com/pdfs/si/SI-U-016A-000-00-JPN.pdf
(20年近く前のものなのに説明書がネットにある。ありがたい。)

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ただ説明書にもある通り、マウンテンキャットはだいたい楕円のチェーンリング、シマノ・バイオペースがセットされていて、調べてみるととにかく変速がスムーズに行かないことで有名っぽいシロモノ…。

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この変速の不具合はバイオペースを使う上で付き合っていかなければならないものなのか、改善の余地があるのかがわからず泥沼っぽいし進めるべきか少し迷う。もうディレイラー無しで手で架け替えつつ乗るか、チェーンリングを真円のものに変えるか、などなども検討。

そんなときに別件で自転車屋に行ってなにげなく相談してみたところ、ヒンジ(関節)にガタが出ていて精度が悪くなっているのがよくないかもしれないとアドバイスを頂いた。

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言われてみると確かに。ヒンジはかしめてあって締め直したりはできないのでここは素直に新しいディレイラーを買って交換するしかない。
(ただ写真を見返してみるとレールとリングとの間が空きすぎていて角度が良くないだけのような気もする。まあこれは角度を変えられないモデルなのでどうしようもないのだが…。)

(余談)

今回の件で調べて知ったフロントディレイラーを選ぶときの確認事項。
①2段(ダブル)or 3段(トリプル)
②チェーンステー角度
③トッププル or ダウンプル(上引き下引きとか言ったりする)
④トップスイング or ダウンスイング
⑤リヤスプロケット段数

①は同じ型番でダブルとトリプルあったりするので注意(同番ってことはないかも)。

②も同じ型番で63-66°や66-69°で分かれていたりする(同番ってことはないかも…)ので注意が必要。6366は主にロードバイクで、MTBは6669だと思っていればよさそう。間違うとチェーンリングにレールが沿ってくれなかったりする(んじゃないかと思う)。

③はフレームの上(トップチューブ)からワイヤーを通して上から引っ張るか、下(ダウンチューブ)からワイヤーが来て下から引くかの違い。最近の自転車はほぼダウンプルっぽいけど自分のマウンテンキャットなど、古いMTBはトッププルが多い。デュアルプルといって上からも下からも引けるようになっているものもあるし、引く向きをUターンできるプーリー(滑車)

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も売っているのでがんばればなんとかなる。

④はさほど重要ではないけどバンドの位置が変わってくるのでもともとトップスイングが付いてたところをダウンスイングにすると防犯登録などのシールの上にバンドが来ちゃったりする程度の問題。

⑤も本件のような7段変速時代ならあまり気にしなくてもいいっぽい。9段以上だとチェーンが細くなるのでレールの幅が狭くなったり可動域が狭くなったりしてるかも(想像です)。

(最新のコンポは取り付けがバンドじゃなくなったりもしててかなり話が変わってくる。それにいまはフロントディレイラー時代は終わってリア多段化の時代…(11段とか)。その方がトラブル少なくて良さそう。)

(本当はシマノ公式サイトの互換性チャート(https://productinfo.shimano.com/#/com)みたいなやつで調べてシフターとかチェーンリングなどとの組み合わせを確認しないといけないっぽいけど年代も年代だし多少正確さを欠いても動いてくれればそれでいい…という考えでやっている。とりあえず前述の5つさえあってれば何とかなるんじゃないかなあ…。そもそもバイオペースなんかはもう想定外だろうし歯数が合ってるのも今はないっぽいし古い自転車は特に互換性もなにもない。)

(余談おわり。)

結局今回はリサーチのためにこの型番で検索していたときから運よくデッドストックが売られているのを見つけていたのでそれを購入。なんと1600円。送料込みで2300円。OURYグリップと大差ない。

ちなみに現行品で買おうするともうほぼ選択肢がなく、消去法でFD-M313くらいしか諸々の条件に合うものがなさそう。TOURNEYシリーズ(シマノの超低価格グレード)(オールドMTBに合うものに現行でハイグレードとかないから必然)ならあるかもしれない。

(マウンテンキャットに取り付けたというレビューもあった)

https://www.amazon.co.jp/gp/customer-reviews/R3LLT9TS3Z8ZIR/ref=cm_cr_dp_d_rvw_ttl?ie=UTF8&ASIN=B00NK7NT5I&coliid=I9OULFFNJ7YGW

そんなわけで購入したFD-M651、届いたのを見ると元々ついていた物と比べてかなり形が違うことが判明。

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レールとシマノロゴが入った黒いアーム部分は同じだけどそれ以外のアームとフレームに固定するバンドがほぼ別物。型番に間違い無し。

シマノはやたらマイナーチェンジをすると聞いたことがあるけどそれにしても違い過ぎるのでは…まあ同じ型番なのは間違いないのでよいが…。

と思いつつも改めてシマノ公式サイトのマニュアル&技術資料ページ(https://si.shimano.com/)で検索してみると、グーグル検索で引っかかっていた説明書のほかに新たにスモールパーツリストが出てきた。

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https://si.shimano.com/api/publish/storage/pdf/ja/ev/FD-M651/EV-FD-M651-1161A.pdf
するとFD-M651にはエンドレスクランプタイプのFD-M651-ECが存在することが判明。ただ自分が買ったものについているのはエンドレスクランプではなくて片ボルトのバンドなので他のパーツが流用されている可能性も。まあ問題はなさそうだしむしろ便利。本体はECの方が全体のヒンジが丈夫そうな印象。

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(クランプと本体を繋ぐ部分の内側に空洞があって水が溜まりそうなので防水処理をしたい。)

中古ではあったものの未使用でピカピカのものが届いてしまい実際使うのを躊躇して数日眺めていたけど意を決して取り付け…。


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の前に古い防犯登録をドライヤーで温めて剥がす。

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そして取り付け。

バンド径が合ってなかったのでアダプタ(スペーサー?)を注文しようと思ってチェーン店の自転車屋に行ったら”ちょうど別件で余ったのがあるし捨てるからもってっていい”と言われタダでもらったスペーサーを噛ませました。ラッキー。

さっそくセッティング。

するもまたチェーンの挟み込みが発生…。

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こうなるのはディレイラーのポジションが悪いのはなんとなくわかる(ギヤとレールの隙間がありすぎる)んだけど、何度もバンドを緩めて微調整してもうまくいかない。

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よくよく観察してみると、レール前方は説明書通りリングスレスレだけど後方が明らかに空きすぎているように見える。もともと持っている自転車(フロントトリプルでも音もなく変速してくれる)と比べてみても明らかに空きすぎている。

さらによくよく見てみるとバンドとディレイラー本体がネジ一本で留まっているし、回ってしまうんでは?と思い緩めてみたらぜんぜん回ってしまいました…。

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正ネジなので最後の締め付けでやはりケツが上がってしまいがちだったけどどうにかおケツ側もギヤスレスレにセット。

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完璧だ…。ただ絶対使っているうちに曲がってくるだろうし、曲がってこないようにめちゃくちゃに締め付けないとならないし設計に無理があるように思える。まあECバンドの方はとりあえず付けばいい。みたいな感じで、正確さを求めるならバンド部分一体型(元々ついてた方)を使いなさいということなのでしょう。

再度ディレイラー可動域の調整。若干モタつきはあるけどチェーンは噛むことなく変速してくれるので、これはもうバイオペースのせい。と思うことにして一件落着。

シフターもレバーがガタついて空打ちが起きていたので要交換かと思われたけど、カバーを外してみたら軸のナット(10mm)が緩んでいただけだったので締め直したらあっけなく治りました。

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これにてフロントディレイラー解決…。長かった。

おわり。

費用

・シマノ FD-M651EC(中古パーツ販売店通販) 2300円(内送料700円)
・シマノ バンドアダプタ 0円
合計2300円

(追加工具等なし)

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