省エネ冷蔵庫でデータのサバ読みが発覚していた
古い話だけど、江戸川の足温ネット(以前ぼくが理事長を務めていました)がしてきたことを山ちゃん(山崎求博さん)がまとめてくれています。
なんと、冷蔵庫でかつては省エネデータのサバ読みが発覚していました。
以下、こちらより抜粋
一般家庭ではもっとも消費電力量の多い家電の1つが冷蔵庫。
しかしその省エネ性能は急速に進んだ。そのため、古い冷蔵庫を買い替えることは、電気代の削減ともなる。
そこで開始した事業が、冷蔵庫の買い替え支援だった。APバンクからの融資を受け、事業を開始したが、思わぬ問題にぶつかり、その結果、政府や電機業界を動かすことになる。足元から地球温暖化を考える市民ネットえどがわ(足温ネット)事務局長の山崎求博氏が当時を振り返る。中略
・・ところが、2005年6月にとんでもないニュースが飛び込んできました。「三菱電機製冷蔵庫に買い換えたが、カタログ値通りに省エネにならない」というのです。カタログ値で年間電力消費量260kWhの省エネ型冷蔵庫に買い替えたのに、実際に使ってみると2.5〜2.8倍も電力を消費していました。
記者の問い合わせに対して三菱電機は、「冷蔵庫の消費電力が、カタログ記載と実際の数値で大きく異なるのは事実。2〜3倍の差になることもある」との回答だったそうです(『しんぶん赤旗』2005年6月10日付)。
私たちがイベントで講演した際にも「ナショナル(現パナソニック)製の省エネ冷蔵庫に買い替えたら電力消費量がカタログ値の3.3倍になった」と訴える参加者がいたり、事務所にも「買い替えサポート事業は大丈夫なのか?」との問い合わせがあったりしました。これは由々しき事態です。
メーカーのカタログ値を信じて、買い替えれば省エネになると無利子の融資まで行いながら事業を進めてきたのに、肝心のメーカー側が「カタログ記載と実際の数値で大きく異なるのは事実」などと言ってしまうのですから! しかし、前述のOさん宅では省エネ効果が確認されています。
そこで、冷蔵庫の電力消費量データを入手するため、融資した方々に簡易計測器を貸し出して、カタログ値と実際の電力消費量の比較を試みました。その結果、メーカーによってカタログ値との「乖離の幅」に大きな違いがあることを知ります。また、図にある2.83倍の乖離があったケースでも、買い替え前の冷蔵庫の予測は7.36倍だったので、買い替え効果があることが示されました。
こうした乖離を私たちは「サバ読み値」と名づけました。