デジタルの料率は親ガチャか?
料率について
ちょっと勢いに任せて
書き殴ってしまったような面もあり、
心をざわつかせてしまった
皆様には申し訳ありません。
これでこの件に関しては
一旦最後にしようかと思います。
繰り返しますけど、
煽り気味かもしれませんが
発展的な方向で書いております(つもりです)。
議論が起きればいいなあと。
とか言いつつも、きつい仕事も一つ乗り越えたんで
またあえて
「料率は親ガチャか?」
とか書いてみます。
アプリさんや配信サイトさん、
それぞれの事情、言い分も
分かっていないわけではないですが
あえて、あえてでよろしくお願いいたします。
料率って、一旦低い所で
収まっちゃうと、
なかなか上げるのって難しいと
思うんですね。
あくまで個人的な経験上ですが。
デジタルだけじゃなくて紙の方もそう。
よほどの事がないと(多分)最初に
決まった料率から上がらない変わらない。
そういう意味である意味親ガチャ。
私が本格的にデジタルのお仕事に
入ったのはもう十何年か前で、
そこの編集部はそれなりに
成功した(してる)んですね。
でも料率は上がらない。
生まれついた身分のまま。
私は途中から助っ人のような
形でその事業に参戦したので、
その時点で料率はもうほぼ動かせない
状態だったんですが、
何でこの料率でOKしたんだろって
思いました。
これじゃなっかなか儲かんないなと。
前にも書いたみたいに
大手の半分ですから。
(全部が全部じゃないですが、平均しても
半分チョイくらいだった)
※出版関係の資料とかで高い数字が
出ているのも見た事がありますが、
例えば60と30だったら(例えばですよ)
割って45。30から見たら、実情を反映
していないっす。という個人的感想です。
ちなみに紙も老舗出版社の方が
戻しは多いですが、
ここまでの差はありません。
(最近メロンブックスさんと
虎のあなさんの同人誌デジタルの
料率が上がっていたのを知って
ちょっと驚きましたが、
これは同人誌書店の2強による
競争というで例外的な話でしょうか。
ここあまり詳しくなくてすいません)
いずれにせよ、いい方向で
競争原理が働けばいいんですが
フェイスブックやグーグルまで
訴えられちゃう欧米の公平さへの
しつこいくらいの欲求や、
不平等への厳しさみたいなものは、
日本にはあんまりない感じがしますよね。
そんなことない?個人的に思うんですが、
(的外れだったらすいませんが)
高い高いと言われてますが、
皆等しく70%という、
アップルの公平さがアプリ業界で
新しい会社が急にガツンと伸びて来た
背景にあったりはしないでしょうか。
もちろん取り分が大いに越したことはないけどね。
同じ土俵の勝負。
こういうのが業界全体を
盛り上げるんじゃないかと。
ちょっとずれるかも知れませんが、
出版取次がダメになっていると
言われて久しいですが、
その原因の一つによく、
老舗の取次で新規出版社が
口座を開く困難さ、
取引条件の悪さというのが
あげられたりなんかします。
(最近は少し緩くなっているとも)
本屋さんの利益率の問題とか、
デジタルの台頭とか
他にもいろんな要素はもちろん
あると思いますが、
新規参入の難しさからくる停滞、
デジタルの世界がそうならんといいなあと。
この辺、興味ある方は
なんかを読まれると参考になるかと。
図書館には大抵あるんじゃないかな。
料率が悪いというのは
現状では、ある種の
親ガチャみたいなもんで、
後からどうにもならない事がほとんど、
というのが私の認識なんですが
違っていたら教えてください(変な意味じゃなく)
一般に使われる親ガチャの方が
努力で改善できるだけまだましかもと
思ったりしてしまいます。イヤですね。
でですね、これから盛り上がらろうという
希望に満ちたWEBTOONの世界を
親ガチャの世界にはしてほしくないなあ
というのが私の基本的な思いなんですよ。
余計なお世話かもしれませんが。
でも私だって、これからまだWEBTOON
作るかもしれないしね。
販売側に販売側の論理が
あるのは当然なんで、
その辺はお互い健全に戦えばいい。
でもできれば、そういうところで
過剰には消耗したくないので、
まずは公平にある程度の料率、
後は個別に話し合いみたいに
ならんもんかなーというのが
正直のところです。
みんなで伸びで行きましょうと。
私を始め、デジタルコミックの初期から関わっている
会社さんて、一緒に何らかの動きをしたって事、
すくなくとも私に関してはないんですよ。
付き合いはもちろありますが。
料率の件とかももう少し横で
話をして、皆でそりゃないよ!
という話にしてもよかったかなーと
ちょっと反省したりもしています。
販売サイト、アプリ側は最終的には
自社作品をメインに、
ストアを組み立てるのが最高なんですよね。
儲けが格段にデカい。
ネットフリックスみたいになっていくだろう
っていうのは初期の頃から予想されてたし、
実際そうなってきてる。
利益率の高い商品を並べたいというのは
当たり前ですもんね。
セブンイレブンオリジナル方向。
いつ出来るかどうかは別として、
最終的には
「自社で鬼滅出せばいいじゃん?」と。
そういう方向に緩やかに確実に
向かっている。
向こうの立場に立って考えれば
当然ですよね。
私が販売サイト側でもやっぱりそうする。
そんな事まで考えちゃうと
そう簡単には料率を
下げられないんですよねー。
違う生き方も担保しておきたい。
そいう意味では、
コミチさんのご提案なんかもすごい参考になる。
あと最後に
「学術書の編集者」という本を。
この中で、本を作り過ぎない、
2冊内容の薄い本を作るくらいなら
1冊濃い本を作って、
利益を増やした方がいいじゃん?
(ちょっと前に読んだんで
細かい数字は違っていたらすいません)
という方向の考え方を提示されていました。
言うのは簡単そうで実践は以外に難しいかもですが。
(背後には出版点数の増加なんかがあります)
機会を減らして質を上げ(これむずい)、
利益を改善するということですね。
上手くいけば労働時間も減って
精神的に豊かになるかもしれません。
実際に私がかつて責任者をしていた編集部では
その方向で仕事をして、過剰な残業もなく、
きちんと利益をあげていました。
(料率倍なら本当にサイコーだったんですが)
確かにデジタルで売上延ばして
ガツンと儲けるには広告費なんかも必要で…
というやり方にも全く同意なんですが、
それはどんな作品にも通じるわけじゃないので
一方でこういう考え方が当然あっても。
売上は少なくても、
しっかり料率もらって、
渋く売れるマンガを作る。
こういう考え方でも
やっていける、ビッグボスの一人勝ちでない
多様性のある未来がデジタルコミックの世界でも
きちんとあるといいなと。
(ビッグブラザーでしょとか突っ込まないように)
で、結論は
「料率の親ガチャはなるべく
無しの方向でお願いします」
という事で、また何かない限りはこの件ここにて。
そんなの書いてないでマンガ作れよ!いう声が…。
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