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豪州夫婦の独特な子育て

先日豪州家族間では義弟夫婦の長女、わたしの姪っ子が現金で新車を一括購入したという身内ニュースで沸いていて、私も彼女の経済力に心底感心していた。

二十歳の女子が300万円以上もする新車をどうやって現金払いできるのだろうか。

派手なあの子はああ見えて、きっとものすごく貯蓄家で、ひたむきな努力家なのに違いない。立派な子に育ったもんだ。

と感心していると、義弟夫婦がその稼ぎ方のカラクリを実際に見せてくれるという。

ん?

まず「それは服を着ている仕事である」ということが前提として説明された。
またそれは対面ではなく「オンラインである」と付け加えられた。


お、おお、おお、、、と私は躊躇しつつも、ここでドン引いていると勘繰られて話を中断されてはならないと至極平然を保ちながらふと隣の夫を見ると、夫は嫌悪感丸出しで、いやそれポルノでしょ、、と口走った。

わたしは慌てて、①ポルノなんてやってたら親に言うわけがない。②服は着ているらしい。と聞いたことを繰り返していかにわたしが姪を支持しているかをアピールしながら引き続き平静を装い、面白すぎて更なる説明を待っていると義弟が

「あ、今もライブやってるわ!えっと18歳以下は入室禁止・・はいOKっと!」と慣れた手つきでそのサイトに入室した笑

アダルトやんw


この一連の流れを見ながら心の中でのツッコミが絶えなかったけれどさらに平静を装って義弟夫婦と夫とわたし、大人4人でスマホの画面を見ていると

姪がギルガメッシュナイトみたいな構図と服装で足を頻繁に組み直しながらなにやらグラスの淵を艶めかしい指先でクルクルクルクルして、やたらテンション高い司会男性とお話をしている最中に視聴者が投げ銭をしているという生配信ライブ中であった


もろアダルトやんw


でもそんなアダルトサイトを中年4人で見守りながらわたしは考えた。

この場合、わたしなら娘の行いが恥ずかしいというか後ろめたくて、7年ぶりに帰国した兄夫婦にそんな娘の稼ぎぶりをこんなにお気軽に話せるだろうか。
そしてライブ配信を・・見せるだろうか笑

しかし義弟は誇らしげに

「これ数回で300万であの車でしょー!大したもんだよね!」とほめたかと思うとすかさず義妹が

「この前なんてここ(自宅)から生配信したとき、マミーも出て!っていうからちょっと出てみたら視聴者わいちゃって!もっとマミーだしてだして!って大変だったのコメ欄!!」と喜んでいる。


なんてラブアンドピースな人たちだ。


そんな話をしていたら突然庭に通じる引き戸が開いて、外から若い男ふたりが話を中断することもなく電車にでも乗り込むかのようなナチュラルさでバタバタと室内に入り込んできた。


時は22時。こんな時間に人の家にこんなにも自然に侵入してくるのは一体誰なんだ


男たちはファストフードのドリンクを片手におしゃべりを続けながら義弟夫婦への挨拶もそこそこに通りすぎるとわたしたちの前で立ち止まり、軽く自己紹介と握手をした。


義弟から彼らは次女の彼氏とその友達だと知らされる。


次女よ、そなたも自由か!


もうこの家はなんだ、ラブアンドピースあんどフリーダムにあふれて
日本の常識とか秩序とか礼儀とか恥じらいとかが遠く異次元にさえ感じられる


色々衝撃を受けた夜だが、わたしと夫は翌朝の早朝フライトでアメリカに帰るため23時ごろ寝ることとなり、

寝しな念のため「明日帰るけど、朝早いし起きなくていいからさ!」と告げると義弟が

「僕ら(サーファーだし)毎朝5時には起きてるし、大丈夫起きてるよ!」というのでほう!じゃああしたね!とわたしたちは寝床についた。


次女と男たちは部屋に入ったきり、時折笑い声が漏れてくるものの、そういうものだという義弟夫婦の素振りにわたしも習って、そういうものなんだと思うようにしておいた。


翌朝6時、出発の時、起きてきたのは義弟のみ、いつも5時起きで散歩に行くという義妹は床の中だった笑


愛と信頼と自由の家


今思い出しても刺激しかなかった義弟夫婦の暮らしぶりに、こう書いて見ても微妙な想いが込み上げるのでした



追伸:
土地ころがしで生計を立てているため、派手に見えるが一応節約もしているらしい義弟一家。
現在も仮住まいなのでWi-Fiがないという。
しかしテレビからYOUTUBEで音楽を流しながら飲むので、どうやって?と聞くと、「スマホのホットスポット!あとたまにお隣のWi-Fiも使えるんだけどね!テヘ」と嫁が舌を出してはにかんだ。

助け合いも大事。


ラブアンドピーース

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