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FODで感じる服部隆之音楽の世界

10月からスタートしたNHK連続テレビ小説『ブギウギ』の中で、密かに毎日胸躍らせているのが、作曲家・編曲家の服部隆之さんによる音楽。

90年代〜00年代をテレビドラマとともに過ごしてきた人であれば一度は触れたことがあるであろう、服部さんによる劇伴(ドラマや映画の音楽のこと)。
私は服部さんの劇伴が大好きで、昔のドラマをなかば「服部さんの曲をBGMとして聴く」ために流し観ることもしばしば。

今こそこの気持ちをわかちあいたい!

けど、あまりにもその作品数が多いため、今回は、フジテレビ、特に有料サブスクサービス『FOD』にて配信中のドラマに絞って少しご紹介したく、まとめました!

『王様のレストラン』

写真をクリックするとFODのサイトに飛べるよ

三谷幸喜脚本でもともとファンの多いドラマだけれど、この作品の成功の一端を担っているのは間違いなく服部さんの劇伴だと思う!
煌びやかだけど軽快で、壮大だけど遊び心があって。自分の物語にこんな素晴らしい劇伴をつけてもらえるってなんて幸せだろうって思う!

有名なのはやっぱりこの2曲かな。(でも全部いいんだけど)聴いてるだけで物語の世界へ誘われる!

『正義は勝つ」

のちに織田裕二が月9で『SUITS』の日本版をやったのは、だからアツい

織田裕二による型破りな弁護士が奔走するリーガルドラマ。

誇り高き法の現場を舞台としているイメージぴったりで、背筋が伸びるこの感じ。なんでしょうこの「何かが始まる!」感は! ”服部節”がありながらもきちんと作品の個性を楽曲に取り入れていて神としかいいようがない。


『総理と呼ばないで』

戸田恵子さんの連ドラデビュー作らしい。マジかよ!?という存在感です

三谷幸喜脚本で、田村正和を総理大臣に据えるという、今改めてその贅沢さにうなる一作。
あの時代に「口八丁で、カッコつけてばっかの、頑固で、日和見な総理大臣」を演じさせるなら田村正和一択だし、
田村正和が総理大臣を演じるなら劇伴は服部隆之一択でしょうよ!!!みたいな、最適解すぎる布陣で作られてます。

服部さんらしいオーケストラの楽曲は、総理大臣の威厳を感じさせながら、同時に、ひとりの人間の心の空洞も思わせる。「どこでこの曲をつけるか」によって曲の表情が正反対に変わる音楽、本当になんなんだ。すごすぎる。

FODでの配信がない作品もやっぱり紹介しちゃお。

言わずと知れた伝説の月9のひとつである、木村拓哉×松たか子『HERO』はオープニングテーマからしておなじみ。

「聴きながら銀杏並木を歩いてると無敵になれたような気がする曲」ランキングで米国ビルボードで1位を飾ったとか。(嘘)

柏原崇主演(!)『翔太の寿司』の劇伴はどれも、「なんかテレビで聴いたことある」って人、きっといっぱいいるはずー!

↑の動画の5:00〜くらいからの曲。おちゃらけた入りで聴き進めてたらドラマのテーマソング、オザケンの『僕らが旅に出る理由』のアレンジなのずっこけるし最高だね。

再び織田裕二主演、『お金がない』(マジでFODの配信きてほしい作品のひとつ!なぜ配信ないのー!!!)1994年放送の作品で、「お金」「貧乏」「成り上がり」をテーマにした衒いを見事に表現したインパクトのある「つかみ」の曲!からの、不景気の殺伐としたムードの中で成功を夢見る青年を演じる織田裕二の曇りなきキラキラ感にマッチした華やかな曲まで。めっちゃ元気でるから、ドラマ観てない人も劇伴だけでも聴いてってー!

『スタアの恋』は稀代の大スターを演じる藤原紀香と、「普通」を絵に描いたような青年草彅剛のきゅんとする恋模様を繊細に表現する劇伴で素晴らしいし……(これはサントラだけのYoutube動画がなく。各自検索をお願いします)

あと関係ないけど、globeの『 Stop! In the Name of Love』のカバーのテーマソングも5億点だったよね。

松本幸四郎(先代の)が四角四面な大学教授を演じた『天才柳沢教授の生活』のメインテーマも大っすきだったな……(もはや音源がカバーしかなかった)。ドラマはあまり覚えてないけどあの曲だけは頭から離れない。

と、懐かしい作品を並べてしまいましたけど、近年だとこれらの作品も手がけています。

『ラジエーションハウス~放射線科の診断レポート~』

窪田くんの知的で優しい主役然とした雰囲気にめちゃくちゃ合ってる上に、今のドラマの温度感(あまり派手派手しく大袈裟にやりすぎない)にもちゃんとフィットしている、なんというか「オーダーメイドで仕立てたサイズの合った服を着てる」ようなしっくり感がすごい。

『イチケイのカラス』

服部作品とリーガルドラマの相性は異常。でもちゃんと全部に個性と愛情があって好き。同じリーガル系でも、『正義は勝つ』や『HERO』に比べると、竹野内豊さん演じるみちおのお茶目で温かい雰囲気が曲の要素に入っている気がするし、かつてより今のほうがリーガルドラマや法律家というのが視聴者にとって身近なものになったことをこの劇伴からも感じさせてくれやしません?(こじつけかもですが)

と、挙げても挙げてもキリがない服部隆之さんの劇伴音楽作品(フジテレビしばりじゃなかったら『半沢直樹』とかもありますし)。
このサブスク飽食時代、なかなか同じドラマを何度も見返したり、昔の作品を引っ張り出してくることって少ないけど、楽曲がドラマを二次的、三次的に楽しませてくれることって絶対にあると思うのです。

私はよく仕事をしながら劇伴を聴くのですが、単純に歌詞がなくて集中できるというのもあるし、ドラマを観た時のワクワク感や、感動や、緊張を耳で纏える感じがあって、パワーが湧いてくるんですよね〜。

服部さんに限らず、好きなドラマの劇伴があったら、みなさんのもぜひ聞いてみたいな〜。


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