スタートアップ都市・福岡へ来て2年が経ったので人生を振り返る
今、これを書いている場所は「スタートアップ都市」として、スタートアップ支援を公言する福岡市だ。
埼玉→茨城→東京→シンガポール→マレーシア→フィリピン→千葉→東欧→東京→ベトナムと渡り歩いてきた自分が、縁もゆかりもない土地で暮らし始めて2年が経過した。
気づけばあと数ヶ月で35歳になる。
人生の節目というほどキリが良くないが、このあたりで自身がこれまで何をしてきたか、これから何をしていくかを改めて振り返るためにこうしてnoteを書いている。
ざっくり人生を振り返る
まずは福岡に至るまでを簡単に振り返る。幼少期〜少年期は父親が蒸発したくらいしか事件がないため割愛。
高校卒業後、筑波大学人文文化学群比較文化学類へ入学
バーテンダーとして週6日働きつつ勉学
交換留学のため休学して東京で俳優をしつつ貯金と英語の勉強
休学中は交換留学制度に申請できないことを知り断念
復学し、実験映画について卒業論文を書きつつ自主制作映画を製作
ギリ卒業
IT企業で勤め始める(ゲームとかARとか広告とか)
働きながら2本目の自主制作映画製作
某クリエイターからスタートアップへ誘われるも喧嘩別れ
知り合いから誘われシンガポールへ
マレーシア・クアラルンプールでスタートアップのお手伝い
フィリピン・セブでのんびり過ごす
帰国し、千葉に住みながらフリーランスエンジニア活動
バックパッカーとして東欧をうろちょろしながら仕事する生活
帰国し、東京に住みながら法人設立してメディアを運営しつつフリーランスエンジニア生活
メディアと法人を数百万円で売却、そのお金で3本目の自主制作映画製作
仕事、映画以外はゴールデン街に入り浸りの自堕落生活
ゴールデン街でいろいろ縁がありベトナムへ移住
ベトナムで法人設立、紆余曲折あり10名ほど雇用
諸事情で日本で法人設立
コロナ禍に日本在住の日本人女性と結婚し、渡航制限があったためリモート入籍
コロナ+取引先企業の体制再編+社員によるトラブルが発生し、大口取引先を失う
穴埋めのために仕事しまくっていたら体重100kgを越え10円ハゲ5つを獲得
妻との関係悪化からリモート離婚、入籍後、1秒も会わずに離婚という奇跡
帰国し、茨城の実家へ滞在
祖母と畑を耕したり、オンボロ車を買って塗装したりのんびり過ごす
商談で初めて四国に足を踏み入れる(香川のうどんはとても美味しい)
四国で会った女性と同棲するため山口県へオンボロ車に荷物を詰め込んで引っ越す(1,000km以上の道のりだった)
1ヶ月経たずで別れることが決まり、福岡県へ遊びに行く
福岡が気に入ったため引っ越す
緊急事態宣言明けてからお酒飲みに出たり、バスケに参加したり、ダイビングライセンス取ったり、3DCGの勉強したり、IT技術をイチから学び直したり充実した生活
偶然出会った女性と知り合って4ヶ月で二度目の入籍
福岡で腰を落ち着かせている
2年住んでわかった福岡の魅力
福岡は今まで住んだ街の中で最高の街だと感じている。理由は以下。
空港近い、新幹線近いおかげで出張がめっちゃ楽
ターミナル、レストラン街、オフィス街、飲み屋街、それぞれが近いため移動が楽
バスが安い(少し前に西鉄が150年に値上げしたけどそれでも安い)
チャリチャリ(レンタル自転車)がいっぱいある
都市部でも東京都に比べて家賃が安い(最近上がってきているけど)
魚がおいしい
うどんが安い(讃岐うどん派だから柔らかいのは慣れない)
ラーメンが安いところがある(高いのもいっぱいある)
安い八百屋はけっこうどこにでもある
博多弁はおじちゃんが話しても愛嬌あるから聞き心地が良い
市長が信頼できそう
海が近いからダイビング行きやすい(ダイビングスポットもある)
山が近いから登山行きやすい(近場は低山多めだから運動にちょうどいい)
大きい公園も大きい川もあるからジョギングしやすい
他県からの移住者にも優しく人懐っこい人が多い
2年住んでわかった福岡の難点
いいことばかりでもないので残念な点も書いておこう。
タクシーの運転が荒いこと多め
小さい駐車場や狭い道や変な形の交差点がそこそこあるから運転テク必要
バスが多いので走行車線ミスると大変
物騒な事件が他県より多い(しかし日本なので個人的には治安がいいと思っている)
当たり前だけど家系ラーメンが少ない
スーパーはけっこう高い
福岡市出身者には独特のプライドがある(≠横浜、神戸)
法人5期目にして福岡で第二創業しようと決めた理由
次の1月で、自身の持つ法人は5期目となる。
小さな法人経営者にしてはよく保っているほう、と言いつつ単純に自分の役員報酬やら諸経費以外で大きな支出がないから継続できているだけである。法人税や消費税を考慮すると、手元に残るお金は微々たるものとなっているため、大きな声で「法人経営者です!」なんて言ったら顔から火が出る。
しかも登記場所はいまだに実家のある茨城だ。ネットがあれば完結できる案件のほうが多いため、オフィスに家賃を払わず済むほうが無駄な支出がなくありがたい。
関東の仕事を得ることもあれば、福岡で仕事を得ることもあるため、この状態でも何も問題ない。
しかし現在、合同会社から株式会社へ組織変更する手続きをしている。福岡市内のシェアオフィスを選定している。
福岡の零細企業になる準備をしているのだ。
続々とスタートアップが生まれ、住みやすく、活気ある福岡。
腰を落ち着けると決めたこの街で、この街の人々にとって価値のある企業になりたいという欲が出てきた。
社会貢献がしたい!なんていう高尚な気持ちではなく、単なる私欲だ。
縁がないと思っていた、第二創業という中小企業のシフトチェンジに該当する状態となった。
ただの開発者から、事業を作ってサービスを売る、という真っ当な起業。
今までひたすらプログラミングやプロジェクト管理、インフラ整備、そしてIoTやらDXやらに関わってきたが、それらをしっかりサービスへと落とし込む。
フリーランスを始めた頃、営業に一所懸命だった時代を思い出す。たくさん恥をかくだろうし、たくさん残念なことにぶつかる機会もあるだろう。
それでも、きっと現状維持に精を出すよりも楽しいことが増えると確信している。
noteの使い道
こうしてnoteに自分と自分の会社のことを有り体に書いていることで、誰かの役に立つと嬉しい。
自分のように、なかなかうまくいかないことが多くても何度も挑戦できることを伝えていきたい。生きてさえいればなんとでもなるし、挑戦してうまくいくかどうかは常に2分の1の確率だ。
よく企業のホームページに「社長のブログ」的なものがあるが、noteはそのように使っていきたい。
自社のホームページよりよっぽど人に読んでもらえるはずだ。
もしこれから、小さな会社を自分が考えたように経営していくことを夢見る希少な方がいたらぜひこれから自分が書いていくことを参考にしてほしい。
これから書いていくのは、顧客が満足するサービスを供すことを目的とし、その先にいるユーザーに価値を届けることが目標で、ほどよく節税し、決められた通りに納税する、そんなどこにでもある小さな会社の話だ。