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子宮全摘出④術後2日目と新たな不安

■術後2日(入院4日目)

今回は腹腔鏡下膣式子宮全摘出の手術後2日のことを書いていきます。痛みの具合とか新たにうまれた不安とか。

■過ごし方

この日から常食です。
朝昼晩と普通に食事をたいらげました。
歩行にも問題ないものの通常よりはゆっくり歩いてます。外来診療時間外にはコンビニにいったり、スタバ(どちらも院内)に行ってテイクアウトしてました。久しぶりにコーヒーが飲めて嬉しかった!

運動はダメなものの動かないのもダメなので、定期的に病棟内をお散歩していました。子宮をとったところには、腸などがはまっていくらしく、多少動かないと癒着したりしてしまうらしいです。だから時々意味もなく歩いてました。

シャワー浴も開始となり夕方にシャワーを予約してさっぱり。おへそや傷口は泡立てた泡をのせるようにして洗い、弱めの水圧でシャワーヘッドを上向きにして優しく流しました。直接触れたりゴシゴシせず弱い水流で流す感じです。

■痛みのこと

相変わらず鈍痛はあるものの、前日よりはだいぶ良くなりました。とはいえ、6時間おきにロキソニンを飲んでいました。薬を飲むのを忘れるほど痛みがなくなったわけではないけれど。

内出血部分の色は変わらないけれど、お腹の腫れ(?)のようなのは少しひいた気がします。

■新たな不安

先生が病室に顔をだして体調の確認にきました。体調の確認はさらっと話す感じで済みましたが「このあとは、病理検査の結果みてそれによっては、放射線治療とか抗がん剤とかの化学療法を考えることになる」ということを伝えられました。

その場では「わかりました」と返事をしたものの、この時まで手術が一区切りだったので先のことを意識していなかったことに気づいたのです。とりあえず子宮をとってほぼ終わりの気分だったので。

病理検査の結果次第なのは重々承知なのだけど、放射線治療や抗がん剤って具体的なワードを出されたら一気に不安になりました。

不安の中身はというと、治療にかかる通院期間もだし、いつまでかかるんだろうという漠然としたものです。これは、どれくらい心配かけるんだろう、どれくらい迷惑かけちゃうんだろう、という不安でもあります。

自分自身に対する不安より、自分の状態が大切な人に与える影響に対しての不安がすごく大きいです。どんな思いをさせてしまうのだろう。

悲しい思いはさせたくないっていう気持ちがとにかく強くて、つかみどころのない不安に覆われてしまいました。

病室には時々看護師さんが来てくれて、少しお話をしてくれたりするのだけど、「大丈夫ですか。心配事はありませんか」って聞いてくれたので、思わず不安を話してみました。

看護師さんいわく「今が1番不安な時で徐々に気持ちは落ち着いてきますよ」とのこと。みんなそうみたいです。ひとつの目標である手術が終わって安心して、次のことを考えて不安になるみたい。「家族ともちゃんと状況や気持ちを話すといい」とも言われました。

話して少し楽になったものの、なかなか不安は消えません。とにかく病理の結果が出るまで自分にできることはないので、考えても仕方ないって言い聞かせました。

そうは言っても頭から追い出すのは難しいので、そんなこと考える隙もないくらいにしようと思い、何度読んでもぼんやりとしか理解できてなかった本を読むようにしました。

■子宮全摘出について思うこと

この日から病院で知り合った方とお話するようになりました。女性として今まで話しにくかった思いとか、同じように子宮全摘出したもの同士で気兼ねなく話せてよかったです。

ある方は、子宮全摘出はとてもショックだったと言っていました。子宮ってやっぱり女性ならではの臓器なので、言い表せないダメージが心にあったそうです。逆に私は長いこと悩まされていたので早くとってしまいたかったって話しをしたら、そういう考えも聞けて良かったと言ってました。

他にも女性でなくなってしまう気がするとか、なにか欠けてしまうような喪失感があってずっと気分が沈んでたという方もいました。

早く全摘出したかったのは私くらいで、そう思っている存在に会えたことは驚きだけど、そう思う人もいるってことを知れてよかったって言われて少し嬉しかったです。なかなか日常で話せる内容ではないから、こういう場でないと自分だけの考えや思いに囚われちゃいますよね。

みんなもう全摘しちゃったので、入浴出来るようになったら温泉も海も気にしないで行けるようになるねとか、前向きな話も出来るようになりました。

私もお話したみなさんも、これから出産の予定もない年齢です。だけどやっぱり子宮というのは女性特有の臓器だし思うことは人それぞれ。体調やホルモンバランスとも長い間つきあいのある臓器です。とったからって女性でなくなるわけではないし、自分が変わってしまうわけではないけれど、心に与える影響は大きいなぁと感じました。

■この日のまとめ

入院生活自体は安定しているし食事も通常に戻りました。不安自体は消えないしもやもやしているけれど、人と話すことによって救われた1日でした。夜はやっぱり不安になってひっそり泣いてしまったりもしたけれど、眠くなるまでU-NEXTで海外ドラマみてました。もちろんイヤホンつけて。英語は全然だめなので字幕みたりする分、他のこと考える余裕なくなるのです。

次回は、入院5日めから退院までを書く予定です。
それではまた。

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