限りある時間の使い方 オリバー・バークマン 読了
人生は「4000週間」
限られた時間をどう使うか!?
タイムパフォーマンスを優先する人だけでなくあらゆる世代で話題沸騰。
本書はただただ上手く時間を使うことを推奨するものではなかった。
早起きをして、時間を生み出すことも
ストップウォッチを使って時間あたりの生産性を
上げることも推奨していない。
効率崇拝を見直し、生産性の罠から救ってくれる一冊だ。
本書を読む前の自分
仕事をしていると生産性をどう上げて成果を生み出すか?
時間を如何に有効に使い未来に対して自らのパフォーマンスを高めるか?
隙間時間も有効に使おうと、隙間があればSNSやNewsアプリ、学習アプリを立ち上げ情報収集や学習に時間を使わなければと考えていた。
それは将来への不安から来ているものもあれば、
今の自分のスキルの人との比較から来ているものもあるのだろう。
そんな中、私個人としては1ヶ月の育児休暇期間前に本書を手にすることができた。
因果のカタストロフィー
こんな書き出しから始まる因果のカタストロフィーというなかで
子供の成長を先読みして、子供の幸せな未来を用意するためにと陥りがちな罠が書かれていた。
将来のためにという思考に飲み込まれた自分自身の過ちへの気づき。
いい成績をとるために。
いい仕事に就くために。
健康的な体を手に入れるために。
そうやって努力すれば、いつか素敵な将来がやってくるのだろうという思い込み。
それをまんま、生まれてきたばかり赤ちゃんに適用しようとしていたというものだ。
ただ純粋に存在する我が子の「今」この瞬間しかない時間を利用しようとする。それこそが生産性の罠なのだろうと気づいた。
読了後
宇宙から見れば自分たちの人生はかなりちっぽけなものだ。
宇宙的無意味療法と言うらしい。
私たちが一生を過ごす時に与えられた4000週間。
この4000週間は決して偉業を達成するために与えられたものでもない。
そんなことを教えてもらうことで見えもしない何かとの戦いの螺旋から降りることができたように感じて肩の力を抜くことができた。
そして、自分だけ(自分に与えてもらった)の時間の過ごし方。
0歳の我が子をただただ見つめ、お風呂に入れ、ご飯を作り、疲れて眠る。
何もしていないと思える日常でさえ良かったと受け入れることができるようになった。
これからまだまだ続く人生をきっとより一層私は楽しみ受け入れながら過ごしていくことができるだろう。
みなさんも是非、生産性や未来にあるべきことに囚われているのであれば読んでみてほしい。