ザッカーバーグと会社のメンターに救われて
今日はまた、2020年5月か6月頃のことを振り返る。
気持ちを落ち着かせるために検索した
手術後、時間が経ってから、「流産や望んでいない中絶をした経験がある人って、どのくらいいるんだろう?」と存在するかわからない情報を探すためググった。インスタやTwitterでも、ハッシュタグ #流産 や #天使ママ で検索した。
どうにかこうにか、自分と同じ経験をした人を探して、落ち着こうとしていたんだと思う。
そうでないと、自分だけではないのに「なんで自分だけ」というネガティブな気持ちに覆われてしまいそうだったから。
すると、流産した経験がある日本の芸能人に関するまとめ記事を見つけた。まとめ記事だからどの程度信ぴょう性があるかわからないけど、番組内や著書で告白した、という内容のものが多かった。
シェアすることの勇気
他にも、Facebookを創業したマーク・ザッカバーグとその妻プリシラにも流産の経験があるということが分かった。
しかも3回。
4回目の妊娠で胎児がしっかり成長し、Facebookにそのことを投稿して初めて広くシェアしたのだ。
投稿には、173万のいいね!と10万件のコメントが付いている。
ザッカーバーグ夫妻であれば、どんな最新の不妊治療をも受けられる経済力は持っていただろう。
それでも3回流産したという経験は、想像を絶する。
二人は今35歳前後、上記の投稿は5年前だったから当時30歳前後だったはず。その時点で数年を妊娠するための期間に費やし、3回流産したと書かれてある。
こんなにも著名な人がその体験を告白した例を、初めて読んだと思う。
しかも自分のFacebookアカウントで。
1回しか放送されないTVや、買った人しか読めない著書ではなく、半永久的に残るSNSで(TVや著書でも今はネットに載れば半永久的に残るんだけど)。
このマークの投稿を見たこともあり、自分もこうして体験を誰かにシェアしようと思う気持ちになった。で、noteを始めたという経緯もある。実名で、友人もいるSNSコミュニティではシェアしていないから全然違うのだが…。
「No Rain, No Rainbowですよっ!」
今回の件、会社の人には1人を除いて話していない。
在宅勤務で体調が悪いのもほぼ知られる懸念もなかったし、手術で休むといった時も上司からは「理由は無理に言わなくていい」と気遣ってもらえたから。
唯一話したのは、会社のメンターだ。
メンターとは:メンターとは、仕事上(または人生)の指導者、助言者の意味。メンター制度とは、企業において、新入社員などの精神的なサポートをするために、専任者をもうける制度のことで、日本におけるOJT制度が元になっている。メンターは、キャリア形成をはじめ生活上のさまざまな悩み相談を受けながら、育成にあたる。(引用:コトバンク)
私が働く会社は、グループ会社も合わせると結構な規模になる。仕事も職場も違う、グループ会社の人が結構たくさんいる。
2019年あたりに、会社のWomen’s Empowerment(女性の社会進出を促す的な)活動の一環として、グループ会社をまたいだ「メンター制度」ができたので応募してみた。
人生の先輩となる社員と二人一組になり、仕事から私生活まで、様々な相談をできるのだ。
私のメンターになってくれたのは、その会社で20年以上働くRさん。転職が激しい代理店でそこまで長く働いているのは、かなりまれなケースだと思う。高校生のお子さんが一人いる、めちゃめちゃ明るくてパワフルな女性だ。
コロナ前は月に1回くらい、ランチをしてお話ししていた。仕事の話から、ちょうど結婚したあたりだったので、これからのキャリア形成まで。あとは夫婦に悩みなんかも聞いてもらっていた。たくさん救われた。
去年の5月にもオンラインランチの時間を調整しようと連絡をもらっていたのだが、私の自動返信メールで有休を取っていることが伝わった。
復帰してから返事した。その時に、Rさんなら、と思って「実は」と経緯を伝えた。
するとRさんも「実は私も」と、過去に不妊治療をしていたことを教えてくれた。不妊症と言われ、2回流産。諦めたところに、お子さんを授かったらしい。
「No Rain, No Rainbowですよっ!」
メールの最後にはこう書いてあった。
Rさんからまたしても元気をもらって、救われた。光が見えた気がした。
会社のこのメンター制度、大成功じゃない?
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こうして二人に救われ、前向きに生きることができている(と思っている)。
たまーに「なんで私だけ」という気持ちが生まれるけど、二人を思い出すようにしている。
私がシェアしている情報が、いつか誰かをサポートできることも願っている。
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