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長生き攻撃


-くぼみくんは、長生きしなきゃダメよ-
-くぼみちゃん、生き急がないで-


と、心配するフリをしながら

短命フラグを立ててくる人がたまにいる

-あんたは長生きしそうだわ!笑-

と、太鼓判を押されたことはない

死にたい気分になったことはない

そもそも

いつ死んでも大丈夫な日々を送ってない

あなたと違ってやり残したことは結構ある

だからいきなり僕が自死することは多分ない

だけど

[長生き]は人生の答えにはならない

答えがないまま長生きして死ぬことを

みっともないとか、冒涜するつもりはない

人生一回しかないという大前提を

軽々と無視できるほどの豪胆さもない

だから僕は考える方に舵をとる

僕は、僕なりに答えを出したい

いつ死んでもいいと思える境地に立ちたい

つまりは

死生観を持ちたい

ただそれだけだ

ただそれだけのことなのに

僕が、生きるとか死ぬとか口にすると

ザワつかれたりメンタルを心配されたりする

むしろあなたの金融リテラシーのが心配だ



二十歳の夏

叔父の葬儀を終え、下宿先に向かう朝

-あんた、、文学部やからって
変なことばっかり考えて
あんたまで早まるんやないよ!
わかっとるやろうね!-

と、母に怒鳴られた

目が笑ってなかった

目を見開きすぎて

パッチリした二重がもう、三重になってた

-うん、、わかっとるて、、うるさい-

振り払うように返事をして新幹線に乗り

2時間半ずっと泣いてた気がする

大好きなレコードを聴きながら

あんなに幸せそうに

僕にブルースの素晴らしさを語っていたのに
(僕はブルースあんま好きじゃないけど)

確かにそこには熱量があったのに

なんで自ら熱量をなくしたのか

考えても考えても理由がわからなかったし

叔父を苦しめた(と思われる)会社を恨んで

呪い殺してやろうと本気で考えては


叔父の死化粧姿を見て

自殺したことを伏せようと

親族一同で決めた話し合いを思い出し

踏みとどまる


何も考えずに平安を願うこと

それが叔父にも僕にも

唯一無二の正解だと信じていた

タチの悪い土着の宗教みたいに





軽々しく死を語るな?

-軽い?
お前首絞まった痕見たことあるんか-

と、言い返そうとしては

叔父を比喩にして消費しないよう

口をへの字にして踏みとどまる

踏みとどまっていると

自分より知能が低そうな人に

やたらと心配される

ものすごい馬鹿だったり

ものすごい天才だったら

わりと20代で答え出せていたと思う

ちなみに価値のある邦楽ロックバンドは

20代で死生観を歌にしている

なぜなら

死生観を持っているからだ

死生観を感じれないロックバンドは

そもそもロックバンドじゃない

90年代以降のJポップだ

若く見えるタイプですおばさんに

リマスターして聴かせとけばいい

きっと、長生きできるだろう

長生き攻撃には長生き反撃

さて

長生き馬鹿が寝静まったところで

チャート📈の確認だ

口髭とほうれい線がデッドクロスする前に

しっかり脱毛して

高濃度レチノールを塗ろう

いつか死んだ時

まだお若いのに亡くなった感出したいしな










-若く見えるタイプですおじさんやん-

って早よツッコまな

ほら、もっと生き急がな

お笑い反射神経は鍛えられへん

-死について語るな!不謹慎めが!-

は、お笑い関係あらへん

ただの脊髄反射や

含み損抱えた瞬間に喚く雑魚がやることや

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