全日本鍼灸学会大阪大会へ行ってきました
週末は、大阪で行われた全日本鍼灸学会へ参加してきました。
今回のメインテーマは「統合医療と鍼灸」、現政権の民主党は昨年のマニフェストで「統合医療の推進」を謳ってます。
その統合医療の研究班が立ち上がり、動き始めるようですが、その辺りに関わりの深い先生方の講演も聞けました。
私は不勉強で歴史的な事や現況の深い部分についてあまり詳しくは知らなかったので、特に勉強になりました。
今回は渥美和彦先生のお話を少し振り返ってみます。この先生は統合医療を進めてきた先駆けの方との事ですが、統合医療、補完代替医療の核となるのは鍼であると思っていると話されていました。私も同感です。
現在の日本で現代医療以外で国家資格となっているのは「はり師」「きゅう師」「あん摩マッサージ指圧師」「柔道整復師」のみですが、
特に鍼灸に関しては、日本でも古くから行われており、明治になるまでは日本医療の主流だったようです。私は生きてみていないので実感が湧かないのが正直な所(^^;
それはさておき、鍼灸はこれまでの長い年月の継続的、経験的臨床の積み重ねがあり、現在は急速に科学的研究が進みエビデンスも蓄積し始めています。
そして、最大の特徴だと思うのは、人間まるごとを診て治療出来る全人的医療である事。
これらの事柄が揃っているのは、上記資格の中では鍼灸(現状は特に鍼ですが)だけだと思います。
現状、西洋医学が行き詰まりを感じ、全人的医療、包括的医療と言い始めていますが、東洋医療は2千年前から既にその考えを持ち、ことさらな事ではなく当たり前の事として臨床を行って来ました。
これからの西洋医学も人間全体を診るようになると、エビデンスの出し方に苦労する事と思います。人間全体を診るというのは、これまで除外してきた心も省いては成り立たないですから。
現状は心を省いた身体の反応だけをみる研究をしていて、実際は効果あるの?ないの?の研究には至っていないようです。
早い所、全人的医療に対する新たな尺度、研究方法が見つかる事を期待しています。
夜はTwitter仲間と呑み、そんな話をしたり楽しい交流も出来ました(^^)