C大阪、意図的な立ち位置から再現性の高いサッカー
8月12日
ルヴァン杯 ベガルタ仙台vsセレッソ大阪
初解説として迎えたこの試合
ベガルタ仙台はカップ戦独特の進出条件などもあったにせよ、
まずはセレッソ大阪に対してリスペクトを持ちながら1点ずつ狙いに行くことが必要でした。
なぜなら、今のセレッソ大阪に対して、
先に失点してしまうことの重み
は、痛いほど重くのしかかるからです。
仙台が序盤、キーパーの小畑選手から間に刺すパス、右サイドのローテーションでプログレッション(前進)、セレッソのサイドバックの裏でボールを受ける。
奪ったボールも、セレッソがマリノスほどトランジションのプレスが来なかったため、
持ち手の判断、受け手の判断も悪くない流れだったと思います。
結果的には3-0でセレッソ大阪の勝利。
これに関しては、相手を分析した中で合理的に生まれたゴール、キムジンヒョン選手の正確な組み立て、チームとして狙いのあるループパス、再三裏に抜ける動きで仲間を助けていた高木選手のゴール、ブルーのメンデス選手の能力。
前半、盤石なセレッソ大阪の大人のサッカーが見れて、それだけでもサッカーファンとして勉強になったのですが、
その意図的な立ち位置から再現性のあるビルドアップ
この部分を理解しなくてはならないと感じています。
ロティーナ監督、イバンコーチの練習を2年間受けたからこそわかる
立ち位置の意味。
彼らを心からリスペクトしていますし、
ここで話すとあまりよくないと思うのでやめておきますが、意図的に相手を引き出す為に
空けたいスペースの相手にわざとマークに付かれる意識。
そして、サッカーの理解度と、誰が出ても同じサッカーが出来る積み重ねてきた練習の質。
パルティード ア パルティード
少しずつ、確実に積み重ねてきたセレッソの合理的なサッカーが前半は存分に観れました。
個人的には、今後、守備のセレッソと攻撃のフロンターレの試合で、どのような噛み合わせが起きるのか、また、ハイプレスのチームに対して新たな抜け道を使うのか。
引き続き追っていきたいと思います。
セレッソ大阪の松田陸選手、ロティーナ監督のサッカーにおいて欠かせないピースになっていますし、坂元選手、奥埜選手も重要な選手になってきています。
デサバト選手、藤田選手も、昨年以上に前への意識が高まり、2トップがそこまで落ちてこなくて良くなり、攻撃の時、
縦の幅が保たれています。
相手の視野を集中させ、アクセントと時間を作れる坂元選手、清武選手の中へのドリブルが引き続きキーポイントになりますね。
ベガルタ仙台は、前節のヴィッセル神戸戦で見せた
戦う姿勢
が引き続き大事になると思います。
フォーメーションや戦術は手段であって、目的の達成の為にはまず
戦うこと。
監督のイメージは毎試合相手によって変わるものですが、
大切なことは、チームのベクトルと監督が求めていることを理解し、
必要な時間に必要なプレーを選択出来る準備と決断力だと思います。
その中で、お互いの個を生かすためにポジショニングを取ること。
サイドバックの蜂須賀選手、柳選手がチームに与えるバイタリティ、
プレーの質や賢さが日に日に大きくなってきているだけに、
このセレッソ戦を外から観たことをプラスに捉えて自身のプレーに良い部分は取り入れて欲しいと思います。
サイドバックの能力がチームの勝敗を左右する時代の中で、2人の進化がチームをより浮上させてくれることを引き続き期待しています。
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