第4週/ 激化する5G国家間戦争 / 知財やテラスハウスから見る交渉弱者の契約 / パランティアのデータ社会思想 / (2020/06/28-07/05)
今週もよろしくお願いします。
■2020/06/28(土)
ビル・ゲイツがCOVID-19への米国の対応に対して悲観的見解。接触者のトレース不足だけでなく、マスク着用の欠如を指摘。今後、国家的悲劇となるまで話していることから、米国が置かれている状況の深刻さを伺うことができる。
ハンコの為だけの出勤が必要な文化とは何なのでしょうか。電子署名でのスムーズな事務手続きが進めば、管理部門で働く多くの人は幸せになると思う。
スタートアップは限られた時間で経営をしているケースが多いため、契約協議の時間ですら死活問題となる。よって、この記事の通り、時間的な問題により泣き寝入りをして、不利な契約で合意せざる得ないことがあるかもしれない。理想は協議前に知財の所有権と利用権を双方で明確にすべきだが、現実は資本差による交渉によりスタートアップが追い詰められる事実がある。
ピータ・ティールが創業者であり、ウサマ・ビンラディンの潜伏場所を特定したということで知名度を上げた、Palantir(パランティア)のもうひとりの創業者である、アレックス・カープについて詳しく説明されている珍しい記事。哲学者である彼はどうしてパランティアの創業に携わったのか?彼にとってのデータサイエンスとは何か?データサイエンスはどのように社会を正しい方向へ導くのか?非常に考えさせられる内容なので、興味がある方は是非一読してみてはいかがでしょうか。
政府の5G支援が進む。通信インフラの権利が一方的な国へ偏るリスクを回避するためか。現在まで、中国が特許数からの圧倒的に有利である。通信技術が完全に各国の社会インフラとなる現状からも、それ技術が他国依存することは、大きなリスクであることは容易に想像できる。極端な話かもしれないが、情報通信のの根幹となるネットワーク技術が他国へ依存するということは、国家機密ですらも奪われる危険性がある。4G技術では各国と対等であった日本の今後の進化が問われる。
■2020/06/29
(有償記事)
朝日新聞社の売上構成と財務状況についての調査記事。やはり盤石な財務を支えているのは不動産業であるようだ。
AIやスーパーコンピューターによるコロナ感染防止検討。直近での効果の期待は難しいとは思うが、再度、同様な災害が発生した際の対応を考えれば、中長期な観点で技術開発を促進させることは良いことだと思う。技術研究開発は国家の基盤となる。
NTTが1兆円規模で再生エネルギー産業へ本格参入。国内の電力市場は20兆円を超えていると呼ばれており、食品産業の19兆円、建設業界の17兆円より上回る。設備投資が大きい産業のために資金調達コストが低減できる大企業が有利である一方で、具体的にどのようなビジネスに参入するのかはみえていないので、今後の動向に注目したいと思う。
国内の研究開発促進のため、京都大学がコロナ対策の知財を無償提供へ。大学の知財のオープン化は問題解決のための一助となるか。
コロナ対策のためのAI活用が中国で急速に進み、今後も年率30%の高成長が見込まれるという記事。国家統制と技術促進を目的とした社会実装が急速に進んでいる中国は今後もプライバシー保護の議論を省略しながら、さらなる発展をしていくのか。それとも他国家との衝突により独自で進める技術革新にブレーキがかかるのか。
■2020/06/30
日本政府が、公的資金を受け取っている研究者が、外国系資金を支援されていることを明示化する計画があることに関する、中国の中央日報の記事。どの国も技術流出リスクには神経質となっている。
シルク・ドゥ・ソレイユが破産。しかし実態は既存株主が債権債権を買い取り、新たな資本増強により再スタートするのこと。芸術産業は社会情勢が不安となるタイミングで熟成し進化するケースもある。当事者の方々は非常に大変だと想像できるが、芸術が好きな一個人の僕にとしては、今後の産業の進化を楽しみにしたい。
米国政府が5G技術に対して民間介入。日本でも政府での支援がニュースとなっていることからも、5G通信網は国家間競争であることがわかる。5G技術が他国家に独占されるリスクが大きいことは、どの国も同じということだろう。
国内の有効求人倍率が1.20倍へ。1974年以来の下げ幅。国内の経済不況が公の数字からも明確化しだした。
タイLCCの「ノックスクート」が会社精算。資本基盤が脆弱な航空会社の破綻が続く。航空会社ごとの価格競争も弱まり、今後は航空チケット代の上昇は免れなくなるだろう。国際便を主とする航空会社の苦境は続き、そして、ここでも強力な政府支援を得た中国企業のの台頭が目立ち始めている。
インド政府が中国企業のアプリ利用制限へ。データセキュリティとプライバシー情報流出懸念。インドと中国の軍事衝突が続いていることの影響か。経済大国の中国と、将来の大国となると言われていインドとの衝突は、世界経済を不安にさせる原因となる。
■2020/07/01
弊社(レイ・フロンティア)の人流データの調査報告記事。銀座ユニクロは40代中央区、江東区在住の近場ユーザーがメインであった調査結果。銀座ユニクロは、普段の生活で銀座を利用しているユーザーが多いのかもしれない。
ポケモンGOでおなじみのナイアンティックがカタンで新ゲーム。リリースしたら試します。
グットパッチさんIPO。土屋さんおめでとうございます。
米政府が中国への情報流出を懸念して香港への防衛機器の輸出を禁止へ。今後は、米国に問わず、香港は完全に中国に統治されしまったことを前提とした貿易相手国となる流れとなるだろう。
■2020/07/02
ロシアがアフガンで米兵殺害に対して賞金を設定していことについて米政府承認(今年3月に事実確認をしていた)していたとの記事。米政府は否定しているが、トランプ政権にとっては問題を放置していたと捉え新しいスキャンダルとなる。
マスク着用を否定していると言われているトランプ政権のお膝元えある、米国テキサス州の20以上の郡でマスク着用を義務付け。防疫施策を明示しない米国家、独自施策を発表する州政府の構図。
Amazon創業者のジェフ・ベゾスが資産1720億ドルで、過去最高の資産家へ。コロナ禍はインターネット企業をさらに巨大化させている。
■2020/07/03
授業料の価格交渉力が大学側にシフトしているという米国発の記事。コロナ禍で登校できない状況が続いている現在では、その流れが加速するのかもしれない。
米国1日のCOVID-19感染者数がついに5万人を超えた。
Uberがついに日本国内でサービスを開始。今後はDiDiとの競争となるか。しかしながら、国内のタクシー料金は国外と比較してまだまだ高いと思う。両者間の競争が、サービス向上と価格低下となることを期待したい。
(有償記事)
SOMPOホールディングスがパランティアへ540億円を出資した舞台裏の記事。国民皆保険制度の日本が電子化されることによる、GAFAでは得ることができないビッグデータへの期待。ダントツなものを生み出せば競争は生まれないというピータティールの思想。日本のSlerとは比較にならないと言わしめた、パランティアの実力。リアルデータを集め続けながらソリューションを作る仕組みの重要性。データビジネスをしている方は読んでも損はない記事だと思います。
LINE上で企業が個別でサービス展開。ほぼ国民が全てインストールされているLINEは、企業アプリのインストール障壁をゼロにすることが可能である。一方で多くの機能が搭載されることにより肥大化が進むアプリは、ユーザーの利便性(使い勝手)が問われる。
■2020/07/04
伝統的な日本の大企業のオフィス離れが始まってきた。満員電車に揺られ、出勤時にはその日のエネルギーの50%はなくなっているような日常は(少なくとも僕はそう)、コロナ渦をきっかけとしてなくなって欲しいと思う。今後は、オフィスで誰かに監視されながら仕事をする習慣をなくし、労働量とは関係がない、アウトプットの成果を重視となる企業が増えていくだろうか。
Google(meet)もだいぶ使い勝手が良くなってきていると思う。各社の競争によりオンライン会議ツールの改善が進むことを期待したい。
社会問題となっているテラスハウスにて、制作側が出演者に対しての演出を従わせる契約を結んでいたという記事。双方の合意であるといえばそれまでだが、出演者は交渉弱者(制作側は出演者を選べる)であるため、制作側は一定の社会性がある契約が求められるとは思う。ただしその線引はとても難しい。
■2020/07/05
香港の国家安全保障法により、現在までサービス展開をしていた、Facebook、ツイッター、Google(YouTube)の対応が問われるという記事。中国本土では既に撤退をしている各社の動向に注目。
今週は以上です。
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