「監視」されることが当たり前の世界は、すぐそこにある
日経新聞掲載のファイナンシャルタイムズの記事です。なにが「皮肉」なのか、タイトルだけで想像できますか? 記事から「監視」というサービスがわれわれの生活に与える影響を考えてみましょう。
ベースになるのは、アマゾンの「AWSパノラマ」という装置です。
職場を映す監視カメラの映像から、さまざまな「管理」が可能になる、というサービスです。建前としては「新型コロナウイルスの感染対策として活用」ということですが、それだけで済むのでしょうか。
監視カメラの映像には、時間や距離、人物、場所、行為といった高次元な情報が詰まっています。
データの分析と活用方法しだいでは、さまざまなことができるはずです。
たとえば、「さぼっている従業員をみつける」とか、「怪我をした従業員の落ち度をみつける」とか…
この記事のコラムニスト、サラ・オコナーによれば、じっさいにイギリスの食肉工場で骨折した従業員の監視映像が、従業員の安全確保義務を怠った理由として使われたこともあるそうです。工場の安全管理義務といった経営責任を棚に上げて…
日本でも、街中に監視カメラ(防犯カメラ)が増えたことで、「街頭犯罪」が減少しています。
カメラの「監視」映像によって、あなたの働き方や生活そのものが、つねに見られ、審査され、評価される社会になりつつある、ということです。
FTの記事は欧米の事例を取り上げていますが、日本は5年から10年のタイムラグで米国の後追いをしています。この技術とサービスが、日本で当たり前のように運用される可能性もじゅうぶんにあります。
あなたの職場にも、「監視カメラ」は導入されていますか?
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