![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/125863891/rectangle_large_type_2_105b03f5831ef8339699dbae8ed54d6b.png?width=1200)
業務委託でデザイナー採用に関わって得られた学び
昨年より、フリーランスのUIデザイナーとして活動しているtamuと申します。この記事では、去年から今年の春にかけて、業務委託としてデザイナー採用のゼロイチに関わる機会があり、そこで得られた学びについて備忘録を残しておきたいと思います。
背景
フリーランスに転身したばかりの頃、当初はUIデザイン業務の前提で案件を探していましたが、とある会社との商談で「正社員のデザイナーを採用し、デザインチームを立ち上げたい。そこに並走してくれる人を雇用形態を問わず探している」というお話を伺った事が今回のきっかけでした。
これまでの経験として、会社員時代にカジュアル面談や面接を担当したり、短いながらもマネージャーとしてデザインチーム運営に関わったことはありましたが、デザイナー採用のゼロイチの経験は無かったため、貴重な機会をいただけたと思っています。
結果
去年のGW明けから今年の年明けのしばらくまで活動し、次のような結果となりました。
採用人数: 3名(予定では1人のみ。当初からチーム化に成功🎉)
活動期間: 1年弱
組織構成: デザインチームを組成し、プロダクト開発にデザイナーが関わるのが当たり前の状態に
やったこと
最初に方針を固めるところから、採用後のオンボーディングやデザインプロセスの設計まで、幅広く並走させていただきました。
採用フェーズ
採用ペルソナの言語化
ジョブディスクリプション作成
スカウト文面のブラッシュアップ
面接テンプレート作成
カジュアル面談、一次面接
組織開発フェーズ
オンボーディングと体制検討
スキルマップ、チームディシプリンのワークショップ
会議体設計(デイリースタンドアップ、ふりかえり等)
デザインレビュー、ペアデザインによるティーチング
1on1、目標設定
勉強会の実施(アジャイル開発、デザインシステム、UXリサーチ)
チーム成長のロードマップ策定
関わり方
業務の波によって変動はありましたが、おおむね週2、3人日ほどの稼働で、週に数回ほど定例や作戦会議のMTGをしていました。関わり方として、ちょうど良い塩梅だったと感じました。カジュアル面談や面接が入るようになると、スケジュールはどんどん埋まっていくため、週1人日では少なく、週4人日以上ではリソースを持て余しそうな印象でした。
ちなみに、組織開発フェーズにおける具体的な活動については、下記の記事でも触れていただいているので、貼らせてください(言及感謝です🙏)
少し脱線しますが、デザインチームを立ち上げる際にはnote等で情報発信を始めることをよくおすすめしております。
得られた学び
採用は、組織作りのコアな活動と言えます。当初、業務委託でも十分にバリューを発揮できるのか、不安に感じていた点もありましたが、お役に立ててホッとしました。その中で、業務委託だからこそ感じられたメリットもあり、それらの学びを言語化しておきたいと思います。
強みや弱み、特徴をフラットに分析できる
外部のデザイナー目線で、デザイナー採用における会社の強みと弱みを分析できたのは、採用活動の作戦を考える上で有効だったと思いました。
直感的には、会社の強みや弱みは中にいる社員の方が深く理解できそうですし、実際にそのような側面もあるかもしれません。一方で、関わっている事業ドメインや社内の特徴が当たり前化するため、それが強みや弱みとして認識しづらい構造になりやすい印象を持っています。
だからこそ、それらを外部メンバーのわたしが言語化することで、小規模な会社でよく用いられる「何でも挑戦できる環境」「人間関係がフラット」といった訴求から、さらに差別化できるようになり、刺さる人には刺さる状態を作れたのではないかと思います。
1人目デザイナー採用のリスクを減らせる
エンジニアにしてもセールスにしても、職種を問わず1人目のメンバーは重要だと言われています。その職種や部署の、最初の文化形成の土台となるからです。その際、ぜひ優秀でカルチャーフィットする1人目デザイナーに来てもらいたい。しかし、社内にはデザイナー採用の知見がなく、採用活動がうまくいかない、という悩みに陥ります。
そこで、初めからデザイナー採用というミッションで業務委託のデザイナーを迎え入れ、採用からオンボーディングまで並走してもらうことで、上記のようなリスクを軽減できるのではないでしょうか。
その後は、立ち上げたデザインチームが定着したタイミングで契約満了という形にしても良いですし、さらにUIデザイナーの人手が必要であれば取引を続けることもできますし、柔軟にやれるところもメリットだと思いました。
立ち上がりの支援に十分なリソースを使える
既にデザイナーが複数人在籍していたり、デザインマネージャーがいる会社であれば、オンボーディングやスキルアップの支援にも時間を割けるかもしれません。しかし、小規模なベンチャー企業であればその限りではなく、仮に1人か2人在籍していたとしても、業務に追われて十分にリソースを割けない場合がほとんどではないでしょうか。
しかし、今回はわたしが初めからデザイナー採用・組織開発というミッションで参画していたからこそ、オンボーディングの設計や支援にも十分なリソースを使うことができました。
例えば、今回ご縁があったデザイナーの皆様は、未経験からUIデザイナーにコンバートした方もいれば、グラフィックやWebデザインのご経験は豊富なものの、今後はUI/UXデザインに軸足を移したいという方もいらっしゃいました。そのため、デザインレビューのプロセスを設計したり、OOUIやアジャイル開発に関する読書会、勉強会を開催し、実務と紐付けながらスキルアップに繋げられる機会を作りました。
おわりに
元々デザイナー採用に関して十分な実績があったわけでもなく、また業務委託という立場で、今回のようなお仕事に関わらせていただき、感謝の念に絶えません。
デザイナー採用のお仕事に関しては、よほど界隈でプレゼンスのある人でもない限り、既にデザイン組織が存在する規模の会社であれば、わたしのような普通のフリーランスへ依頼する理由は無いと思います。しかし、これからデザイン組織を作っていきたいフェーズであったり、まだ正社員のデザイナーが社内におらず知見がないような場合にはお役に立てるかもしれません。
もし似たようなケースでお困りの際には、ぜひ気軽にお声がけください。もちろん、本職であるUIデザイナーとしてのお仕事でも大歓迎です。
以上、ただの営業活動でした!笑
いいなと思ったら応援しよう!
![tamu](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/76545248/profile_45f37fe9ba799555bc6b26fc42361d64.jpg?width=600&crop=1:1,smart)