空から降るポテトチップ
日中は一人で過ごしていた
両親は仕事に行っていたのか?仕事をしていたのなら何故あんなに
貧乏だったのだろうか?
私は5歳ころには一人でご飯を炊いて、カップラーメンぐらいなら作って食べていた
お腹がすいていたのか
一人で寂しくて徘徊していたのか
その出来事自体は覚えていない
ただ、しばらく経った頃いつからか一緒に住みだした祖母にその話をしたら
「そんな事もう二度としてくれるなよ 情けない」と言われたことを
強烈に覚えている
その時の顔も声の抑揚も覚えていないが
発せられた言葉が何故か心にも頭にも焼き付いている
女の子を見上げている
多分その子の家なんだろう
何か食べていて、それを欲しいといったのかそれも覚えていない
ただ、その女の子が私に向かって?地面に向かって?放り投げる
それを地面から拾い上げて食べた
その行為を繰り返し、しばらく続けた
その子が面白くなくなったのか、それがなくなったのかわからない
それは自然に終わっていったんだと思う
「ちょっと前にね、空からポテトチップスが降ってきてね
地面にも落ちたけど、ちゃんとキャッチしても食べたよ!」