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歴史中学生レベルの私が世界遺産検定2級合格した話

旅と歴史って相性がよくて、
旅好きには歴史に詳しい人が多かったりする。

でも旅するWebライターと名乗っている私は歴史が大の苦手だった。
オブラートに包んで「苦手」って言ってるけど、本当は大嫌いだった。

わけのわからない横文字の人物名。
民族や文化や宗教や争い…何もかもがカオスに思えていて、「歴史」と聞いただけでげんなりするほど嫌いだった。

でも旅先に行くと、観光スポットにはその歴史的背景が書いてある。
理解したい。
でも1文読むだけで分からない単語のオンパレードで読むのをやめてた。

私は風景や街並み、建物を見るだけで素晴らしさを感じられるからいいんだー。
別に歴史分からなくても十分だし。

と思い込むことにして歴史がだめなことを正当化してた。

歴史は嫌いだけど、学習欲は満たしたい…

唯一行ったことのある海外の世界遺産“イタリア・ヴェネツィアとその潟”

でもすごく矛盾するんだけど、歴史は嫌いなものの、その街や建物、遺産についてはすごく知りたい!
ストレングスファインダー「1位学習欲」の私ですから、何だって知りたい。
なのに歴史が絡むから手を出せなかった過去があります。

今私はフリーランスになり、時間と場所に縛られないライフスタイルを活かして世界中を旅するようになった。
だからこそもう少し深い知識を持って世界を回りたい。
そんな理由から「世界遺産検定」を改めて受けたいってなった。

そもそも最初に知ったのは、俳優の鈴木亮平さん。
彼は1級持ってるんですよね。
それをどこかで知って、「かっこいい〜〜〜」って思った!

本業の俳優業だって忙しいのに、サラッと世界遺産についても詳しいなんて。
知的…すごい…

出演してる作中ではパンツ被ってたり、はたまたパンツ一丁で踊ったりしてるけど。笑
見るたびに「あ〜世界遺産検定の人だ〜」って思ってた。

それが4、5年前とかなので、ずっとテキストをチラ見しては歴史用語の多さにダウン。
バケットリストにも入れたのに、これじゃいつまで経っても達成できん!
そんな自分も嫌だ!!

と、一念発起して2023年12月に2級を受ける決意をしました。

ちなみに世界遺産検定は4級〜1級。
そして最上級のマイスターがある。

なんで2級にしたか。
「まぁ3級は受かるだろうな」と思ったから。←
この判断をあとで後悔することになるわけだけど…。

ゆーて旅が好きで、あちこちの名所は知ってる。
3級は頑張るぞ!!って感じにならないんじゃないかなー。
それに1級受けるには2級合格が受験資格なので、サクッと挑戦したかった。

しかし2023年10月半ば、仕事で2ヶ月規模の大プロジェクトが始まってしまい…
私はディレクターとして初めての大プロジェクト。
世界遺産検定受験日の12月上旬は佳境も佳境。
そもそも勉強どころか試験に行く時間すら取れませんでした。

寝る以外はずっと仕事して、プロジェクト完結した2日後にはベトナムへ出国。
ベトナム1ヶ月半。
帰国して腰椎圧迫骨折。全治2ヶ月。←
台湾2週間。

なんやかんややってたら…忘れてたぜ2024年7月の世界遺産検定をよぉ…
ってことで、台湾から帰国した6月半ばに焦り始めました。

試験日は7/7。
遅い、遅すぎる。動き始めるのが!!!!!

江戸時代の前がワカリマセンな私の歴史レベル

ちなみに歴史が大の苦手(嫌い)な私の歴史レベルですが、完全に中学生レベル。
中1にも下手すると負けるかもしれない。
高校では地理選択。(諸事情で世界史Aすらやっていない)

日本史も世界史もだめ。
日本の時代もあやふや。江戸時代の前わかりません←2級合格した今ですらw
有名な武将の名前は聞いたことあっても何した人か分からない。

世界史は横文字多くて理解不能。
ルネッサンスってよく聞くけど結局なにあれ。
ルイ◯世みたいな人多すぎな!
などと思っていました…あ、今もちょっと思っています。
大変恥です。
たぶんドン引きしてる人いるはず、すみません知的の真逆で…。

「7月、受けるのか。さすがに3週間弱じゃ無理か?
 でもたぶんここでスルーしたらもうやめちゃう気がする…」

(1週間が経過)←

う、う、う、受けよう!!!!
Kindleで2級の公式テキストをポチぃ!

やらねばならぬ、今度こそ。

まず、2級って「日本の遺産すべて+世界の遺産300」が範囲です。
この300ちょっとの遺産、まずは私がどれくらい知ってるのか把握するために目次を眺めます。

まずいぞ、一つも知らんがな。
そんな馬鹿な。

それもそのはず、目次には300じゃなくて世界遺産すべての1,000個以上が載っていたのでした。笑
その多さにも気づかないほど動揺する私。
知ってるつもりだったのに「どんな遺産か説明して」と言われたら10個もない…オワタ…

その後300個じゃないことに気づくも、やっぱり9.5割知らない遺跡。
オワタ…

パラパラとテキストを見るけど、すぐに民族の名前とか宗教とか、人の名前が出てきて英語を読んでいる気分。
文章の主語と目的語に当たる単語が分からん、なんて事態にもなった。

「〇〇〇〇は△△朝に✕✕様式の大聖堂を建て…(略」

Oh…何一つわからん。
大聖堂建てたのね。しか入ってこない。
分からなさすぎていっそ笑えてくる。

ヘレニズムとかもう懐かしすぎて、何???

(さらに数日が経過)

歴史アレルギーを発症して数日無駄にした私。
10日前くらいにようやく危機感。遅い。

やっとここで過去問題集を購入。
2級過去問が3回分載ってます。こちらは紙の本買いました。

この時点での点数、一番低い時40点の回ありましたw
(合格点は6割、60点以上)
私は世界遺産検定2級を舐めてた。
自分の知識を過信してた…凹

ちゃんと焦ったのはここから。
そりゃ9月にも12月にも試験はある。
でもこの歴史知識のなさは、どこかで無理矢理にでも詰め込まないと「楽しく基礎を学ぼう〜」のスタンスでは一生向上しない。
薄々わかってた。

楽しく学ぶのもいいけど、期限決めて目的持ってやらなきゃだめだ。
そもそも9月と12月なんてどこにいるか分からない。

試験1週間前。
もうやるしかないんです…
泣きそうになりながら意味不明な文章を読んでほぼ丸暗記です。

書きなぐり学習法inスタバ

私はテキスト読むだけじゃだめな人なので、手元に落書き帳を置いて書きなぐるスタイルへ。
建築様式とか遺跡の位置関係とか訳の分からん絵でいいから、手を動かして書くだけでだいぶ違う!たぶん!

そうして300の遺産が終わったのは試験当日7/7のお昼。(試験は15:30〜)
当日「はじめまして〜」で覚えられるわけないのよ。

奮闘の結果……「合格」

ところで私が受ける試験はCBT試験という方式。

ふつうは資格試験って、
試験会場に行って
番号順に並んで座って
試験問題と解答用紙が配られて〜って感じだと思う。

でもCBT試験は、パソコンで受けられる試験。
受験票すらない。
全国の多数の会場で受けられて、試験日・時間も柔軟に選べる。
さらに嬉しいのが試験の数日前まで申し込みが可能!

私の場合、何ヶ月も前から申し込んでても「あ〜海外行くことになりそう」てなるケースがある。
だから直前に申し込めるなら、確実に受験できて安心。

札幌駅前に早めに行って、近くのドトールで最終確認をする。
いやー全然分からない遺産だらけ。
え、1度見ましたよね?はじめましてでしたっけ?ってくらい記憶にない。

怒涛の最終チェック(白目)

そして、この試験結果がどうであろうと、次の日7/8からは日本最北端の旅10泊11日に出発する。
どうであろうと…だけど、やっぱ受かってほしいいいいい笑
試験「不合格」からの旅立ち嫌すぎるじゃないですか!!

という状況で試験に望んだ私。

CBT試験は、さまざまな試験の受験者が同じ空間でパソコンをポチポチして受ける。
時間も人それぞれ。

私は初めての体験だったけど、使い方は簡単だったし、後から見直す問題リストとか作れて便利でした。

最後、自分で「終了」ボタンをクリックするともうそこには結果が表示されます。
あまりに速攻で「ひぇ」てなるくらい。

正直、過去問とかなり傾向が違って感じてて…かなりやばいかも。って思ってました。
だから見直して「回答変える?このまま?」って葛藤がすごかったです。

でももう考えて分かるレベルじゃないと判断して「ポチ」。

ーーー合格ーーー

表示を見た瞬間、一気に体の力が抜けました。
ふわぁぁぁぁ…って嬉しい感情じゃなくて、ふわぁぁぁぁってなってた笑

そのままフラフラ受付に行ったら、結果を印刷してくれて「お疲れさまでした!」で私の世界遺産検定2級は終了しました。

いやー旅立つのに最高の気分ですよね。
受かったから言えるけどね!
今は10泊11日の帰りの特急電車の中でこれを書いてます。

あの時「不合格」って出てたらもう、今もしょんぼりモードだったかもしれません。

世界遺産検定1級に向けて

世界遺産ヴェネツィアにある世界最古のカフェ「フローリアン」

今回の2級受験は、歴史嫌いを力技で払拭するための試練。
本当なら丸暗記じゃなく、歴史の基礎を理解してから興味を持って学びたいと思う。

テキストとにらめっこじゃなくて、関連する作品を読んだり見たり。YouTubeで遺跡の旅動画見たり。
実際に行った方のブログ読んだり。

できるなら自分自身で旅できたら最高。

五感をフルに使って楽しく学びたい!
文明や民族、宗教のことがもっと理解できるようになったら、これまでよりもっとたくさんの感動がもらえるかも。
その知識があることで、現地の人と深い話ができるかも。
そう思ってます。

とはいえ、期限を決めないとダラダラしちゃうので2025年内には1級!

2級合格をTwitterに投稿したら、同じ受験者や既合格者さんにも反応いただけて嬉しかった。
ただ試験合格っていう称号をもらうために学ぶわけじゃないから、横のつながりもできたらいいな。
その方が私もやる気をもらえる。

というわけで、歴史の知識中学生レベルの私が世界遺産検定を受けるに至った話と、受験までの話でした。

一つ言えるのは、ちょっと「旅好き〜」くらいじゃ2級はきついよ!?ってこと。
いくら色んな国や場所知ってても、世界遺産の基礎までは知らないだろうから。
認定基準の10個知ってるとか、文化的景観?分かるよ、という人ならいけるかもだけど…笑

でもこれだけ歴史残念な私でも合格できたので、気になっている人はぜひ挑戦してみてほしいな〜。
別記事で私の勉強方法や、後から振り返っての改善点なんかもまとめたいです。

1級のあの極厚テキストがいつの間にやら3冊になっていたことに、軽く絶望しつつ…これからも頑張ります!

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