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野球場の思い出 その3

名古屋にも、ドーム球場がやっとできた。

日本初のドーム球場は、東京ドーム。
しかし、それよりも前名古屋に
ドーム球場計画があった。
場所は、名古屋駅の近く。
現在のバンテリンドームよりも
アクセスは格段に良かった。
着工直前で計画が消えた。
その理由の一つに、ドラゴンズでは採算が取れない。
納得してしまった。
野球場は、野球をするだけの
場所だったかもしれない。

二つ目の幻のドーム球場は、
1985年正月、地元スポーツ紙一面にのった。
名古屋市市政百周年記念事業として。
しかし、これも初夢で終わった。

三度目の正直で、名古屋ドームが完成した時は、
大きな期待と不安が入り混じっていたが、
ドラゴンズに頼ることなく、
コンサート会場としての知名度も上がっていった。
子ども向けのヒーローショーやイベントなども
盛んに行われている。
大きな商業施設もできて、
それなりに賑わっている。

試合のない日にドーム球場を見学した。
これが、最新の野球場。
マウンドは、ボタンひとつで
下がって蓋をすると平になる。
人工芝を剥がすとコンクリートの打ちっぱなし。
人工芝がクッションになるとはいえ、
打球を追いかけて走ったり、
ギリギリのところでダイブをしたり。
さすがプロフェッショナルと感心すると共に、
選手寿命に影響を与えてるのでは、と思った。
超一流選手が、天然芝球場の多いメジャーへ
行きたがるのもうなずけた。

竣工一年目だと記憶しているが、
雨漏りで試合が中止になったことも。

この球場で一番の思い出は、
新庄選手、大谷選手をリアルで
見ることができたこと。
抑え気味の照明のドームで、
二人のまわりだけ輝いていた。
試合後の球団のバスから、
新庄選手だけはカーテンを開けて
歩道から見守るファンに手を振り続けていた。

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